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倶梨伽羅不動庚申(1997年10月21日撮影)
東京都豊島区高田2丁目 目白不動金乗院境内
庚申塔
 ここの立て札には『倶梨伽羅不動庚申』とありましたが、倶利迦羅・倶利伽羅とも記し、「くりから」と読みます。

 倶利迦羅明王は不動明王の化身で、庚申塔(こうしんとう)によくある青面金剛(しょうめんこんごう)とは少し違います。不動明王と青面金剛との姿形が似ているので同じように庚申塔が造られたのだと思います。塔の右側に江戸初期の1666(寛文 6)と刻まれていて、一般的な庚申塔よりかなり古いものです。
 庚申に就(つい)いては、巣鴨の庚申塚を、青面金剛に就いては東覚寺の庚申塔をご覧ください。

 庚申の日は、還暦と同じように60日ごとにおとづれます。電燈のない時代、江戸庶民が公然と夜更かしできる日でした。でも、Hは禁止だったようです。
 落語家の五街道雲助師匠から、
    庚申の夜は持ちの良い嫁の髪
    旅帰り折りも折りとてかのえさる
    庚申はせざるを入れて四猿なり
の古川柳を教えていただきました。「三猿」+「せざる」で「四猿」とは、庶民のユーモアに思わずニッコリですね。

 また、師匠の「Welcome to 雲助's Home Page」では、庚申待ち・甲子待ちなどの説明もありますので、落語に関心ある方も、江戸庶民の生活を知りたい方も是非伺ってみてください。Real Playerのプラグインがあれば、オンラインで落語(当然音声)も聞くことができます。
 庚申待ち・甲子待ちなどの説明に至る経路がちょっと分かりづらいので、直接ご覧になりたい方はここをクリックしてください。


三猿
 拡大するほどの事もないとは思いましたが、倶利迦羅明王に比べてあまりにあどけない顔をしているので、「三猿」を紹介しました。


埼玉県川越市富士見町の愛宕神社の崖下にあった倶利迦羅明王(1999年5月30日撮影)
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