1935(昭和10)鉄筋コンクリートで再建されたとはいえ、名前も「大成殿」。日本各地から青雲(せいうん)の志(こころざし)をいだいた青年が集(つど)ったところかと思いを馳(は)せていると胸にジーンときました。
でも1997年5月12日に訪れた時、先生に引率されたどこかの女子大生たちの一群が現れて、「なんか怖(こわ)〜い!」って言っていました(^^;)。
江戸川柳 「聖堂は宗旨の知れぬ手を合わせ」木曜を除いて一般に無料公開されていますが、運が悪いと右の写真(1997年5月12日撮影)のように大成殿の扉が閉じられていることがあります。
内部には、左写真の黄色の丸で示したところにあった、魔除けの屋根飾りが保存されていました。水を噴き上げていた方は1799(寛政11)に鋳造されていますが、関東大震災で焼け落ちています。
普通は鴟尾(しび)と呼ばれる海に住む怪魚(かいぎょ)やお城のシャチホコ(鯱)ですが、こちらでは鬼ギン頭(きぎんとう)と呼ばれています。この建物には鬼ギン頭がいるくらい水がたっぷりあるから火は近寄らない方がいいぞ、という防火のおまじないです。んー、誰が置いたのでしょうか消化器!
こちらは降棟(くだりむね)の鬼龍子(きりゅうし)の側面と正面です。
1800(寛政12)のものですが、関東大震災でこちらも被災しています。神社の狛犬(こまいぬ)などと同じく悪鬼(あっき)邪神(じゃしん)が内部に入って来ないように見張っているのです。
中国では嘲風(ちょうふう)とも呼ばれ、龍が生んだ九匹の子のうちの一匹で、高くて危ないところが大好きだそうです。
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