PDD図書館管理番号 1000.9990.0002.02
パソコン通信時代のPDD図書館
当時、朝日新聞が無料で開設していた「ASAHIネット」で呼びかけた文章です。
いわば、PDD図書館の産声です。
この発想も結局「電脳倶楽部」(営利目的の私企業)の“PDDのススメ”が基(もと)になっているのです。
どうせならFD雑誌の購入者だけでなく、
みんなの(所有)、もっと多くの人による(入力)、もっと多くの人のための(利用)、
誰にも拘束されないデータ(PDD)を、と考えたのです。
ここでいう所有とは、入力される前も、入力された後も、です。
産声への反応は否定的なものでした。
入力依頼もしていない人から、入力は嫌だ、人間の仕事ではない、に等しい意見さえいただきました。
しかし、これだけインターネットが普及した現在ではそれらの人々も考えを変え、
PDDに対して理解していただけると思います。
議 題 : コンピュータ・フォーラム(Mypc.Sci) 発言番号 : 285 関連発言 : 1/4
題 名 : PDD図書館を作ろう!
[関連発言](レスポンス) 筆 者 : sci4021 作成日時 : 6:15 am Oct 26, 1989
☆☆☆ PDDを入力してみませんか? ☆☆☆
○以前、私が半年だけ取っていた「電脳倶楽部」というFD雑誌でPDDを掲
載していました。その中に“PDDのススメ”というのがありましてそれの真
似をしようという訳です。
○サイエンス・ネットや他のネット(有料/無料/大小関係なく)にアクセス
しているみんなで、手分けしていろいろなデータ(文学や法律書や…)を入力
しましょう。そうすれば、コンピュータあってのPDSより偉大なPDD文化
が開けると思うのですが…。
○如何なものでしょう?プログラムの書けない人でも、ワープロでも参加でき
ます。ROMの人も参加できるテーマです。そして、しまいにはみんなで共有
するデータ・ベースになるのです。もちろん、PDDですから無料で手にはい
るのです。
○文学書なら著者の死後50年たったものならすでにPDDなのです。ただ、
活字として組まれてはいるが、コンピュータに入力されていないだけなのです。
入力されたら本屋さんや図書館に行かなくても「坊ちゃん」が読める。研究者
なら、そのままコンピュータ処理して時代ごとの「てにをは」の頻度を調べる、
なんていう事にも使えます。
その他に音楽データ、JIS規格書、聖書や仏典、西暦と和暦の対応表、な
どなど。言葉も日本語・英語・ドイツ語やフランス語、漢語やラテン語…。日
英・英日辞典、日中・中日辞典、日韓・韓日辞典、コンピュータ用語辞典など
など。もちろん自作でもPDDとして登録できます。
○本当はどこかの出版社で入力されているんじゃないかとも思うのですが。で
も、商業ベースで入力されたものはたとえ本来PDDでもコピーはできません。
ンー、著作権とは違うような気がしますが、たぶん所有権でしょう。一部の業
界の人から圧力がかかりそうな気もしますが、そのぐらいのデータが蓄えられ
たらと思います。
○このPDD図書館を運営するには
1)入力ミス
2)文字コードの問題
3)入力フォーマット
4)著作権
5)二重入力
6)入力の分担(手分け)
などいろいろの問題がありますが、とにかく始めましょう!紆余曲折があったっ
ていいじゃないですか。
獨 澄旻(sci4021)
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