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認識と縦書き・横書き
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富士五湖シリーズ4/5
精進湖(67.4KB)
精進湖
1999年7月1日発行

2001.01.16
文責:獨 澄旻

 受験勉強を全くしなかった私は、中学を卒業して高校生になる前、「このまま高校生になっていいのかなあ」と深く反省しました。
 で、「英語くらい勉強しおかなくしては」と神田の神保町(じんぽうちょう)に出掛けて、"How to read"とか"beginner"とか書かれたペーパーバックを探し出して買って来ました。ネイティブの人のために書かれた本でしたが、さすが初心者用で中学英語でも辞書を引き引きながら、なんとか読めるのです。

 最初に書かれていたことは、単語をアルファベットに分解して読んではならない……当然だなあ。
 次に書かれていたことは、単語は声を出す出さないに関係なく音声に変換してはならない……なるほど、なるほど。
 そして、単語は一塊(ひとかたま)りとして捉(とら)えなさい、ちょうど東洋人が漢字を読むように……えっ?
 "dog"なら「犬」、"cat"なら「猫」……、理屈は分かるけれど……。
 本の約三分の一ほど読んだら入学式になってしまい、その先を読まないうちに気付いたらその本を無くしていました。ですから、著者も書名も、その先の内容も分かりません。

 縦書き・横書きの問題は、新しい・古い、または単に慣()れの問題としてしか扱われません。でも、いくつかの漢字を「一塊り」として把握(はあく)する読書法によると考えるのです。古い縦書きに慣れて新しい横書きになじめない昔の人、としてステロタイプに考えるのではなく、実に洗練された読書法を身に付けた人、って理解するのです。そうすると、毛嫌(けぎら)いしていた人たちの声が、自然に聞こえてくるのです。
 そして、毛嫌いした認識は、単に自分の都合(つごう)を相手に押し付けていただけだと気が付くでしょう。

 このようなことは、日常にたくさんあります。発想を転換しましょう。新しい発想法を身に付けましょう。


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