近くの虎ノ門が江戸城の外郭門(がいかくもん)であったためか、御成門も江戸城の門と思い勝ちですが、 実は芝増上寺(しば・ぞうじょうじ)の北方馬場にあった裏門の別称です。
増上寺は徳川家の菩提寺(ぼだいじ)の一つで、将軍が参詣(さんけい)する際にこの裏門がもっぱら用いられましたので、御成門と呼ばれるようになりました。
もともと御成門交差点にありましたが、1892(明治25)東京市区改正計画で道路(日比谷(ひびや)通り)が新設された際に、現在の東京プリンスホテルの駐車場脇に移転して現存しています。一方、虎ノ門は1873(明治 6)撤去されています。御成門の門そのものは、書籍などではほとんど扱われていませんので、インターネットでも初めての紹介ではないでしょうか(2000年5月9日現在)。
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