ここは、静かな散歩道となっています。松の木のある土手は、都内では自然に触れられる貴重な土の散歩道です。もちろん、雨上がりには泥濘(ぬか)ります。
下の車道脇の歩道はジョギングの人がかなりのスピードで利用していますので、散歩には向きません。
江戸時代のものとは思えない鉄筋(右の写真)が……、そうです、これが帝都防衛の跡なのです。
左の写真では、トンネルの入口の跡がありありと……、旧近衛師団司令部がまだ東京国立近代美術館工芸館となる前までは埋められもせずにパックリと口を開けていました。今はもう木の根が迫っています。
トンネルが複数存在したことは近衛歩兵第一連隊の記念碑に立っている全国近歩一会の立て札(64.9KB)の「北トンネル」からも察せられます。右の写真のみ、1997年12月29日撮影。
千鳥ヶ淵を望む眺めのよい場所です。コンクリートのベンチが幾つか散在しています。
このベンチは丸い縦坑に蓋(ふた)をしただけのもので、高射砲の砲弾を地下の弾薬庫から釣り上げるのに使用されたようです。ここも工芸館が決まるまでは、蓋はされていませんでした。参考:靖国神社の遊就館前に保存されている陸軍八八式七・五糎野戦高射砲(65.4KB)(1997年4月21日撮影)。
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