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百 科 辞 書 《や》 編集:獨 澄旻
-------- や ----------------------------------------------------
★や
【矢】
【箭】
◇[英]arrow(アロー)
○
「弓(ユミ)([英]bow)」とともに「飛道具(トビドウグ)」の一つ。
参照⇒そや(征矢,征箭),かぶらや(鏑矢,鏑箭)
◎矢の長さを表す数助詞は「束(ソク)」と「伏(フ)せ」。
参照⇒ふせ(伏せ)(4)
やー
【ヤー】
◇[独]ja
○(ドイツ語で)そうです・イエス([英]yes)。
⇔[2]ないん(ナイン)
参照⇒やぼーる(ヤボール)
やあな
【矢穴】
○石材を切り出す際、石目(イシメ)にそって穿(ウガ)った、楔(クサビ)
(矢)を打ち込む穴。
やいくがわ《やいくがは》
【ヤイク川】
◇[露]Reka Yaik/Reku Yaik、[英]the Iaic
○[古][地]⇒うらるがわ(ウラル川)
やいた
【矢板】
◇[日]Yaita
○(1)⇒やいたし(矢板市)
○(2)[交]⇒やいたえき(矢板駅)
やいたえき
【矢板駅】
○[交]栃木県矢板市にある、JR東北本線(宇都宮線)の駅。
片岡(カタオカ)駅と野崎(ノザキ)駅(大田原市)の間。
やいたし
【矢板市】
◇[日]Yaita Shi
○栃木県北部の市。北部を那須塩原市、東部を大田原市、南東
部をさくら市に接する。
〈面積〉
170.66平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)3万6,466人。
◎1955. 1. 1(昭和30)矢板町、泉村・片岡村を編入。
1958.11. 1(昭和33)市制施行。
やいばた
【焼畑】
○[農]⇒やきはた(焼き畑,焼畑)
やいろちょう《やいろてう》
【ヤイロチョウ】
【八色鳥】
○[鳥]スズメ目(Passeriformes)ヤイロチョウ科(Pittidae)の
鳥。全長約20センチメートル。
体形はツグミに似て、太っていて尾が短い。色彩は複雑に彩
られて美しい。頭部は茶・黒・黄、背面と翼は暗緑色。のどは
白く、胸は淡黄褐色、腹の中央は紅色、尾は黒く先端は空色。
鳴き声は「シロペン・クロペン」または「ポポピー・ポポピー」
と聞こえる。
東南アジア原生林に単独で棲(ス)み、日本では夏鳥として四
国・九州にごく少数が渡来。
「ヤイロツグミ(八色鶫,八色鶇)」とも呼ぶ。
◎高知県の県鳥。
やいろつぐみ
【ヤイロツグミ】
【八色鶫】
【八色鶇】
○[鳥]⇒やいろちょう(八色鳥)
やうすべつ
【矢臼別】
◇[日]Yausubetsu
○北海道東部、根室支庁(ネムロシチョウ)野付郡(ノツケグン)別海町(ベッカ
イチョウ)の地名。
やうすべつえんしゅうじょう《やうすべつえんしふぢやう》
【矢臼別演習場】
○[軍]北海道東部にある陸上自衛隊の演習場。
根室支庁(ネムロシチョウ)野付郡(ノツケグン)別海町(ベッカイチョウ)と、釧
路支庁(クシロシチョウ)厚岸郡(アッケシグン)の厚岸町(アッケシチョウ)・浜中町
(ハマナカチョウ)の3町にわたる。
やうりぐん
【ヤウリ郡】
◇[西]Provincia de Yauli、[英]Yauli District
○ペルー中南部、フニン県(Departamento de Junin)西部の郡。
郡都はラオローヤ(La Oroya)。
〈面積〉
3,617平方キロメートル。
〈人口〉
1993(平成 5)6万5,229人(7月11日現在)。
やうんで
【ヤウンデ】
◇Yaounde
○西アフリカ大西洋岸、カメルーン共和国の首都。
★やえざくら《やへざくら》
【ヤエザクラ】
【八重桜】
○[植]サトザクラの一品種。
一重(ヒトエ)より遅れて咲く、八重咲きのもの。
参照⇒さとざくら(サトザクラ,里桜)
◎奈良県の県花はナラノヤエザクラ。
やえざくら《やへざくら》
【八重桜】
○(1)[植]⇒やえざくら(ヤエザクラ,八重桜)
○(2)[服]五衣(イツツギヌ)・表着(ウワギ)まで桜色であること。
やえだけ《やへだけ》
【八重岳】
◇[日]Yae Dake
○(1)[地]鹿児島県の屋久島(ヤクシマ)にある高峰の総称。
宮之浦岳(ミヤノウラダケ):1,935メートル。
永田岳(ナガタダケ):1,886メートル。
黒味岳(クロミダケ):1,831メートル。
○(2)[地]沖縄島、名護市(ナゴシ)と国頭郡(クニガミグン)本部町(モト
ブチョウ)の境にある山。標高453メートル。
やえなり《やへなり》
【ヤエナリ】
【八重生り】
○(1)[植]一本の草木に実が重なるように多く生(ナ)ること。ま
た、その草木。
○(2)[植]リョクトウ(緑豆)の別称。
⇒りょくとう(リョクトウ,緑豆)
やえやまぐん《やへやまぐん》
【八重山郡】
◇[日]Yaeyama Gun
○八重山諸島にある、沖縄県南西部の郡。
竹富町(タケトミチョウ)・与那国町(ヨナグニチョウ)の町。
やえやましょとう《やへやましよたう》
【八重山諸島】
◇[日]Yaeyama Shoto
○[地]沖縄県南西部、先島(サキシマ)諸島西部の諸島。
石垣島(イシガキジマ)・西表島(イリオモテジマ)の2島のほか、竹富島
(タケトミジマ)・黒島(クロシマ)・新城上地島(アラグスクカミチジマ)・新城下
地島(アラグスクシモチジマ)・小浜島(コハマジマ)・加屋真島(カヤマジマ)・波
照間島(ハテルマジマ)・鳩間島(ハトマジマ)・内離島(ウチパナリジマ)・外離
島(ソトパナリジマ)・由布島(ユフジマ)、西端の与那国島(ヨナグニジマ)の
小島からなる。
東に宮古諸島がある。
観光と、パイナップル・サトウキビ栽培が主産業。
「八重山列島」とも呼ぶ。
参照⇒いしがきじま(石垣島),はてるまじま(波照間島),さき
しましょとう(先島諸島),みやこしょとう(宮古諸島),いりおも
てこくりつこうえん(西表国立公園)
やえやまれっとう《やへやまれつたう》
【八重山列島】
◇[日]Yaeyama Retto
○[地]⇒やえやましょとう(八重山諸島)
やお《やを》
【八尾】
◇[日]Yao
○(1)⇒やおし(八尾市)
○(2)[交]⇒やおえき(八尾駅)
○(3)[劇]狂言の一つ。
やおい
【やおい】
○(1)[漫]マンガやアニメのストーリーで、「(山(ヤマ)なし、落
(オ)ちなし、意味なし(意味深長)」の頭一音を連ねた略称。
「三無」とも呼ぶ。
○(2)[漫](特に)女子中学生にファンの多い、男性教師と男子
中学生や男子同士の恋愛(BL)を扱ったもの。
男女の恋愛物にはまだ心理的抵抗感があるため一時的に好ま
れるが、卒業するころまでには「やおい」からもほとんどが卒業
している。
また、作者も大半が女子中学生。
参照⇒びーえる(BL),ふじょし(腐女子)
やおえき《やをえき》
【八尾駅】
○[交]大阪府八尾市にある、JR関西本線の駅。
志紀駅と久宝寺(キュウホウジ)駅の間。
◎近鉄大阪線には近鉄八尾駅がある。
やおごぼう《やをごばう》
【八尾ごぼう】
【八尾牛蒡】
○[農][食]大阪府八尾市で産する若ゴボウ。
「八尾若ごぼう」とも呼ぶ。
参照⇒わかごぼう(若ごぼう,若牛蒡)
やおし《やをし》
【八尾市】
◇[日]Yao Shi
○大阪府東部の市。
〈面積〉
1970(昭和45)41平方キロメートル。
〈人口〉
1975(昭和50)26万2,000人。
◎日本三大地蔵の一つ、八尾地蔵が本町(ホンマチ)5丁目の常光寺
にある。
◎富山県婦負郡(ネイグン)には八尾町(ヤツオマチ)がある。
石川県には七尾市(ナナオシ)がある。
★やおぞく
【ヤオ族】
【瑶族】
◇[中]Yao Zu/Yaozu
○中国南部の広西チワン族自治区(Guangxi Zhuangzu Zizhiqu)
・湖南省(Hunan Sheng)(コナンショウ)・雲南省(Yunnan Sheng)(ウンナン
ショウ)・広東省(Guangdong Sheng)(カントンショウ)・貴州省(Guizhou
Sheng)(キシュウショウ)や、東南アジア北部の山岳地帯に居住する少
数民族。
「ようぞく(瑶族)」とも呼ぶ。
参照⇒みゃおぞく(ミャオ族,苗族),もんぞく(モン族)
◎祖先神:⇒ばんこ(槃瓠)
やおちょう《やほちやう》
【八百長】
○(1)事前に仕組まれた、インチキ勝負。
◎明治初年の八百屋の長兵衛の通称「八百長」から。
八百長は、よく碁(ゴ)の手合せをする相撲の年寄某との勝敗
を互角になるように手加減(テカゲン)していたという。
○(2)(転じて)なれあい(馴れ合い)。
やおつちょう《やほつちやう》
【八百津町】
◇[日]Yaotsu Cho
○岐阜県中央部、加茂郡(カモグン)の町。
◎杉原千畝(チウネ)の生地で、町営の杉原千畝記念館(2000. 7.開
館)がある。
やおとう《えうとう》
【ヤオトウ】
【揺頭】
◇[中]yaotou(頭を揺<ユ>らす)
○[俗]合成麻薬の俗称。
⇒えむでぃえむえー(MDMA)
◎乳幼児揺(ユ)さぶられ症候群:⇒えすびーえす(SBS)
やおとめ《やをとめ》
【八少女】
○(1)八人の少女。
○(2)皇室神事の際に神饌(シンセン)を献上・奉仕する采女(ウネメ)
(女官)。
○(3)神社に仕えて、神楽(カグラ)などを舞う八人の少女。
○(4)(転じて)神楽などを舞う少女一般。
やおとん
【ヤオトン】
【窯洞】
【窰洞】
◇[中]yaodong
○[建]中国西部、山西省(Shangxi Sheng)・河南省(Henan Sheng)
・陝西省(Shangxi Sheng)(センセイショウ)などの黄土高原地域に見ら
れる横穴式住居。
南向きの斜面を垂直に削り、さらに横穴を掘ったもの。
冬は暖かく夏は涼しい。
「ようどう(窯洞,窰洞)」,「地坑院(dikengyuan)(チコウイン)」,「ち
よういん(地窯院,地窰院)(diyaoyuan)」とも呼ぶ。
やおはん
【ヤオハン】
○[歴][経]食品スーパー。
1930(昭和 5)和田カツ、静岡県の熱海で青果店を開業。
ブラジル・東南アジア・英国・米国など急速に海外展開を行っ
たため、1997(平成 9)経営破綻(ハタン)。
マックスバリュ東海としてイオングループのもとで経営再建。
◎創業者和田カツはNHK朝の連続ドラマ『おしん』のモデル。
やおや《やほや》
【八百屋】
○(1)野菜・果物(クダモノ)などを売る店。また、それを業とする
人。青物屋(アオモノヤ)・青果商(セイカショウ)。
○(2)趣味・技能・学問などに幅広く手を出し、雑多(ザッタ)な
ことに通じている雑学(ザツガク)の人。
参照⇒とりびあ(トリビア)
やおやぼうふう《やほやばうふう》
【ヤオヤボウフウ】
【八百屋防風】
○[植]ハマボウフウ(浜防風)の別称。
⇒はまぼうふう(ハマボウフウ,浜防風)
やおら《やをら》
【やおら】
【徐ら】
○[副]そっと・静かに・おもむろに・そろそろ。
静かに、ゆっくりと動作を始めること。
「やわら」とも言う。
◎やおら立ち上がる
やおわかごぼう《やをわかごばう》
【八尾若ごぼう】
【八尾若牛蒡】
○[農][食]⇒やおごぼう(八尾ごぼう,八尾牛蒡)
やかいそう《やくわいさう》
【ヤカイソウ】
【夜開草】
【夜会草】
○[植]ヨルガオ(夜顔)の別称。
⇒よるがお(ヨルガオ,夜顔)
やかいふく《やくわいふく》
【夜会服】
◇[英]dress suits
○[服]晩餐会・舞踏会などの夜会に着る正装の衣服。
男性は燕尾服(エンビフク)またはタキシード、女性はイブニング
ドレス。
参照⇒えんびふく(燕尾服),たきしーど(タキシード),いぶに
んぐどれす(イブニングドレス)
やかげちょう《やかげちやう》
【矢掛町】
◇[日]Yakage Cho
○岡山県南西部、小田郡(オダグン)の町。
やがすり
【矢絣】
【矢飛白】
◇[日]yagasuri/ya-gasuri
○絣柄(カスリガラ)の一種。
矢羽根(ヤバネ)の形を織(オ)り出したもの。
「やばねがすり(矢羽根絣,矢羽根飛白)」,「やはずがすり(矢筈
絣,矢筈飛白)」とも呼ぶ。
◎尚武(ショウブ)の図柄で、大奥や武家屋敷で働く女性が用いた。
また、射(イ)った矢は「戻らない」ことから、江戸時代の嫁入
り道具に矢絣の着物が入っていた。
参照⇒とんぼ(トンボ,蜻蛉)(1)
◎明治・大正期の女学生の代表的な着物柄。
参照⇒えびちゃしきぶ(葡萄茶式部,海老茶式部)
やかたてんじょう《やかたてんじやう》
【屋形天井】
○[建]船底天井の別称。
⇒ふなぞこてんじょう(船底天井)
やかたぶね
【屋形船】
○大型の和船の上に屋根状のおおいと障子(ショウジ)窓を取り付
けた遊山用の船。
軒(ノキ)に提灯(チョウチン)を下げたりして夜にも用いられる。
もとは貴人が乗る船で、江戸時代以降は賃貸用の船が現れ、
昭和後半からは船の中で飲食を提供する船が多くなった。
やかちがわ《やかちがは》
【矢勝川】
◇[日]Yakachi Gawa
○[地]愛知県の半田市北部と知多郡(チタグン)阿久比町(アグイチョウ)
南部の境を、半田池から東流して阿久比川(アグイガワ)に注ぐ川。
やかましい
【喧しい】
◇[形容詞シク活用]「いや(弥)かまし(囂)」の転という。
○(1)音や声が大きすぎて不快だ。騒(サワ)がしい。騒々(ソウゾウ)
しい。静かでない。
○(2)こまごまとした感じで煩(ワズラ)わしい。煩わしくてやっ
かいだ。面倒(メンドウ)である。
○(3)小言(コゴト)や無駄口(ムダグチ)などが多く、聞いてうるさ
く感じる。
○(4)自分の趣味に固執(コツシ)して好みがむずかしい。理屈っぽ
くて気むずかしい。
○(5)手加減なく厳(キビ)しい。厳格である。
◎規則が喧しい
○(6)世間で評判が高い。盛んに話題にされる。
やがみ
【矢上】
◇[日]Yagami
○神奈川県川崎市東部、幸区(サイワイク)の地名。
慶応大学矢上キャンパスなどがある。
やから
【族】
【親族】
○(1)身内(ミウチ)。同族。一族の人。
○(2)仲間。ともがら(輩)。
やがら
【ヤガラ】
【矢柄】
○[魚]トゲウオ目(Gasterosteiformes)ヨウジウオ亜目(Syng-
nathiformes)ヤガラ科(Fistulariidae)ヤガラ属(Fistularia)
の硬骨魚。
アカヤガラ(赤矢柄)とアオヤガラ(青矢柄)の2種がいる。
本州中部以南の沿岸に生息する。
やかん《やくわん》
【ヤカン】
【薬缶】
【薬鑵】
○(1)注ぎ口のある湯を沸(ワ)かす道具。湯沸し・茶瓶(チャビン)。
アルミニウム製・銅製・ホウロウ引きの鉄製など。
底の平らなものを日本では「ケトル([英]kettle)」と呼ぶこと
が多い。
参照⇒ひろしまやかん(広島薬缶,広島薬鑵)
◎「やくかん(やっかん)」の転化。
もと、薬を煎(セン)じるのに用いていたことから。
○(2)薬缶頭の略称。
⇒やかんあたま(薬缶頭)
★やかん
【射干】
【野干】
○()
○()[動]キツネの別称。
⇒きつね(キツネ,狐)
○()[植]ヒオウギの別称。
⇒ひおうぎ(ヒオウギ,桧扇,檜扇)
やかんあたま《やくわんあたま》
【薬缶頭】
○毛がすっかり抜けて、薬缶の尻のように丸く光っている頭。
禿(ハ)げ頭。
単に「やかん(薬缶)」とも、「禿げ薬缶」とも呼ぶ。
やかんいにょうしょう《やかんゐねうしやう》
【夜間遺尿症】
◇[英]nocturnal enuresis
○[病]夜尿症の別称。
⇒やにょうしょう(夜尿症)
やき
【焼き】
○(1)焼くこと。
○(2)(特に)焼き方。焼き具合。
◎肉の焼きが足りない
○(3)刀の刃(ハ,ヤイバ)などに焼き入れすること。
参照⇒やきいれ(焼き入れ.焼入れ)
◎日本刀では、刃の部分を残して刀身を粘土などで被覆(ヒフク)
して焼き入れする。これにより刃文(ハモン)できる。また、刀身
は焼きがやや甘くなり粘りが残り、刃は強く冷やされて硬くな
る。
日本刀の焼き入れの水の温度は極秘で、もしその中に手を入
れるとその手は斬り落とされたと言う。
○(4)嫉妬(シツト)。
★やぎ
【ヤギ】
【山羊】
【野羊】
○[哺]ウシ目(偶蹄目<グウテイモク>)(Artiodactyla)ウシ科(Bovi-
dae)ヤギ属(Capra)の哺乳類の総称。
◎ヤギの乳は消化が良いという。
フン(糞)はアズキの甘納豆に似る。
◎英語でヤギは「ゴート(goat)」、雄ヤギを「ヒーゴート(he-
goat)」、雌ヤギを「シーゴート(she-goat)」、子ヤギを「キッド
(kid)」と呼ぶ、また幼児語では雄ヤギを「ビリーゴート(billy
goat)」、雌ヤギを「ナニーゴート(nanny goat)」と呼ぶ。
鳴き声は「ブリート(bleat)」,「バー(baa)」。
参照⇒すけーぷごーと(スケープゴート)
◎2005. 1.28(平成17)欧州連合(EU)の欧州委員会、フランス
でBSE(狂牛病)に感染したヤギを確認したと発表。牛以外で
は初の自然感染。
◎ドイツ語:ツィーゲ(Ziege)。
イタリア語:カプラ(capra)。
スペイン語:カブラ(carba)。
フランス語:シェブル(chevre)。
トルコ語:ケチ(keci)。
中国語:山羊(shanyang)。
やきあご
【焼きあご】
【焼きアゴ】
○[食]小ぶりのトビウオ(別名アゴ)を炭火で焼き色がつくまで
あぶり、数日間干したもの。
料理のダシ(出汁)として利用される。魚臭さがなく、あっさ
りしたダシがとれる。
[1]やぎあんてな
【八木アンテナ】
○[通]VHF・UHF帯で用いられる、指向性の高いアンテナ。
ダイポールアンテナ(dipole antenna)の前後に、導波器また
は反射器として数本の金属棒を並べた簡単な構造で、テレビ受
信用や無線通信に広く使用されている。
電気工学者八木秀次(1886〜1976)と宇田新太郎(1896〜1976)
が発明。
「八木・宇田アンテナ」とも呼ぶ。
[2]やぎあんてな
【八木アンテナ】
◇[英]Yagi Antenna Inc.
○[経]アンテナ関係の製造会社。
本社は埼玉県さいたま市見沼区。
◎1952(昭和27)八木アンテナ株式会社を発足。
2000(平成12)国際電気(株)・日立電子(株)・八木アンテナ
(株)が合併して株式会社日立国際電気を発足。
2004.10. 1(平成16)日立国際電気から八木アンテナ株式会社
を分社。
2005. 4. 1(平成17)(株)日立国際電気サービスの八木システ
ム本部の事業を継承。
やきいい《やきいひ》
【焼き飯】
【焼飯】
○[食]「にぎり飯(握り飯)」の表面を焼き焦がしたもの。
⇒にぎりめし(にぎり飯,握り飯)
★やきいも
【焼き芋】
○[食]サツマイモ(薩摩芋)を丸焼きにしたもの。
皮ごと食べると胸焼(ムネヤ)けしないと言われている。
「十三里(ジュウサンリ)」とも呼ぶ。
参照⇒つぼやきいも(壺焼き芋,壷焼き芋,壺焼芋,壷焼芋)
やきいれ
【焼き入れ】
【焼入れ】
○[冶]鉄鋼(テッコウ)を硬化させるため、高温に加熱した後、水や
油の中に入れて急に冷やす熱処理。
急冷で組成が変化して硬化する。
ジュラルミンなどでも行う。
単に「焼き」とも、「ハードニング([英]hardening)」,「テンパ
リング([英]tempering)」とも呼ぶ。
⇔やきもどし(焼き戻し,焼戻し)
参照⇒やき(焼き)(3)
やぎうだあんてな
【八木・宇田アンテナ】
○[通]⇒[1]やぎあんてな(八木アンテナ)
やきがし《やきぐわし》
【焼き菓子】
【焼菓子】
○(1)[食](和菓子で)平ナベ・天火・鉄板などで焼いて仕上げ
た菓子の総称。
煎餅(センベイ)などの米菓、桃山・茶通(チャツウ)・カステラなど。
⇔なまがし(生菓子)(1)
参照⇒ひがし(干菓子,乾菓子)
○(2)[食](中華菓子で)月餅など。
○(3)[食](洋菓子で)クッキー・パイ・カップケーキ・ゴーフ
ルなど。
⇔なまがし(生菓子)(2)
やきざとう《やきざたう》
【焼き砂糖】
◇[フ]caramel
○[料]⇒からめる(カラメル)(1)
★やぎさわだむ《やぎさはだむ》
【矢木沢ダム】
○群馬県。利根川水系。
◎1967(昭和42)完成。
やぎさんのてがみ
【ヤギさんの手紙】
○[俗][楽]⇒やぎさんゆうびん(山羊さんゆうびん)
やぎさんゆうびん《やぎさんいうびん》
【山羊さんゆうびん】
○[楽]まど・みちお作詞、團伊玖磨(ダン・イクマ)作曲の童謡。
歌い出しの「白やぎさんからお手紙ついた」から「ヤギさんの
手紙」とも呼ぶ。
やぎしりとう《やぎしりたう》
【焼尻島】
◇[日]Yagishiri To
○[地]北海道北西部、日本海上にある、平坦な小島。
苫前郡(トママエグン)羽幌町(ハボロチョウ)に属し、町の西方約30キロ
メートルにあり、武蔵水道で約4キロメートル隔てて西の天売
島(テウリトウ)に対峙する。
全島が暑寒別(ショカンベツ)天売(テウリ)焼尻国定公園に含まれ、イ
チイの自然林は天然記念物に指定。
〈面積〉
5.21平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)414人。
◎1959(昭和34)焼尻村、羽幌町に編入。
1990(平成 2)天売島・暑寒別岳とともに暑寒別天売焼尻国定
公園に指定。
★やきそば
【焼きそば】
【焼き蕎麦】
【焼蕎麦】
○[食]
メン(麺)と具材をソースなどで焼く柔かいものと、メンを油
で揚げて具材のアン(餡)をかけた「固焼きそば」がある。
参照⇒ちゃんぽん(ちゃんぽん,チャンポン)(2)
◎焼きそばの町:秋田県横手市・群馬県太田市・静岡県富士宮
市。
やきだまえんじん
【焼玉エンジン】
【焼き玉エンジン】
◇[英]hot-bulb engine
○[古][機]簡単なエンジン(内燃機関)の一種。
シリンダーの圧縮室の一部の焼玉と呼ぶ点火用の球形部を赤
熱し、これに軽油の混合ガスを噴射して引火・爆発させ、ピス
トンを動かすもの。
安価な軽油を燃料とし、操作が簡単で、漁船や・渡船小型貨
物船で使用されたが、エネルギー効率のよい小型のディーゼル
・エンジンが普及して昭和中期には廃れた。
「焼玉機関」,「セミディーゼル・エンジン(semidiesel engine)」,
「セミディーゼル機関」とも呼ぶ。
参照⇒ぽんぽんじょうき(ポンポン蒸気,ぽんぽん蒸気)(1)
やきだまきかん《やきだまきくわん》
【焼玉機関】
【焼き玉機関】
◇[英]hot-bulb engine
○[古][機]⇒やきだまえんじん(焼玉エンジン,焼き玉エンジン)
やぎちょう《やぎちやう》
【八木町】
◇[日]Yagi Cho
○[古]京都府中央部、船井郡(フナイグン)の町。
〈面積〉
49.56平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)9,391人。
◎1914(大正 3)町制施行。
1951(昭和26)吉富(ヨシトミ)村・富本(トミモト)村・新庄村を編入。
1955(昭和30)神吉(カミヨシ)村を編入。
2006. 1. 1(平成18)船井郡の園部町(ソノベチョウ)・八木町・日
吉町(ヒヨシチョウ)と北桑田郡(キタクワダグン)の美山町(ミヤマチョウ)の4町
が合併して南丹市(ナンタンシ)を発足。
やきなまし
【焼き鈍し】
【焼鈍し】
○[冶]金属またはガラスの内部の歪(ヒズミ)を直すため、一度あ
る温度に加熱した後、徐々に冷却する処理。
処理後は内部組織が均質化して軟化する。
単に「鈍し」とも、「焼鈍(ショウドン)」,「アニーリング([英]an-
nealing)」とも呼ぶ。
参照⇒やきもどし(焼き戻し,焼戻し)
やぎにひかれて
【山羊にひかれて】
○[楽]寺山修司(シュウジ)作詞、田中未知作曲の歌謡曲。
歌はカルメン・マキ。
◎1969. 7. 1(昭和44)レコード発売。
やきば
【焼き場】
【焼場】
○(1)物を焼く場所。焼却場。
○(2)火葬場の別称。
⇒かそうば(火葬場)
やきはた
【焼き畑】
【焼畑】
○(1)[農]原始的な農耕法の一種。
草地・林地などを焼き払い、残った灰(ハイ)を肥料にして作物
を育てるもの。
主にソバ(蕎麦)・ダイズ(大豆)・ヒエ(稗)・アワ(粟)などを
栽培する。
数度収穫すると地力が衰えるので、数年から十数年放置して
自然回復を待ち、再び焼き払って耕作地とする。
生産性は非常に低い。
「やきばた」,「焼畑農業」,「きりかえばた(切り替え畑,切替え
畑,切替畑)」,「きりはた(切り畑,切畑)」,「やいばた(焼畑)」,「焼
蒔(ヤキマキ)」,「叢焼(ヤブヤキ)」,「山薙(ヤマナギ)」,「薙野(ナギノ)」とも呼
ぶ。
朝鮮北部で行われたものは「火田(カデン)」と呼ぶ。
参照⇒きりかえばた(切り替え畑,切替え畑,切替畑)(1)
○(2)[農]その畑・耕作地。
やきばた
【焼き畑】
【焼畑】
○[農]⇒やきはた(焼き畑,焼畑)
やきはたのうぎょう《やきはたのうげふ》
【焼畑農業】
○[農]⇒やきはた(焼き畑,焼畑)(1)
やきま
【ヤキマ】
◇Yakima
○(1)(Yakima County)⇒やきまぐん(ヤキマ郡)
○(2)アメリカ合衆国北西端、ワシントン州中南部にあるヤキ
マ郡の郡都。
コロンビア川の支流ヤキマ川西岸に位置する。
やきまき
【焼蒔】
【焼き蒔】
○[農]⇒やきはた(焼き畑,焼畑)
やきまぐん
【ヤキマ郡】
◇[英]Yakima County
○アメリカ合衆国北西端、ワシントン州(Washinton State)中
南部の郡。東部をベントン郡(Benton County)に接する。
郡都はヤキマ。
やきみょうばん《やきみやうばん》
【焼きミョウバン】
【焼き明礬】
【焼明礬】
◇[英]burnt alum
○[化]ミョウバンを160℃以上に加熱して結晶水を失わせたも
の。水に溶けやすい、白色の粉末。
染色・医薬のほか、消毒剤・浄水場の沈殿剤などに用いる。
「枯礬(コバン)」とも呼ぶ。
参照⇒みょうばん(ミョウバン,明礬)
やきめし
【焼き飯】
【焼飯】
○(1)[食]握り飯(メシ)の表面を火で焼き焦がしたもの。
醤油(ショウユ)またはミソ(味噌)を塗って焼くこともある。
参照⇒にぎりめし(にぎり飯,握り飯)
○(2)[料]⇒ちゃーはん(チャーハン,炒飯)
やきもちご
【焼餅子】
○[社]子の無い人が貰(モラ)い子(養子)をした後に生れた実子。
「意地悪子(イジワルゴ)」とも、西日本などでは「競らい子(セライゴ)」,
「競り子(セリゴ)」とも呼ぶ。
◎「せらう」は「せりあう」の転訛。
◎貰い子:参照⇒たねご(種子)
やきもどし
【焼き戻し】
【焼戻し】
○[冶]焼き入れで硬度は増したがもろくなった金属を、再び加
熱してから冷却する処理。
処理後は粘り強さを取り戻す。
「テンパリング([英]tempering)」,「アニーリング([英]anneal-
ing)」とも呼ぶ。
⇔やきいれ(焼き入れ.焼入れ)
参照⇒やきなまし(焼き鈍し,焼鈍し)
やきやぶり
【焼き破り】
○窃盗(セットウ)の手口の一つ。
バーナーなどで施錠(セジョウ)を焼き切って侵入するもの。
やきやま
【八鬼山】
◇[日]Yaki Yama
○[地]三重県尾鷲市(オワセシ)中南東部にある山。標高647メート
ル。
◎627メートルは八鬼山峠の最高点で、現在も山頂と誤解され
ている。
南東に九鬼水軍で知られる尾鷲市九鬼町(クキチョウ)がある。
やきやまち
【八鬼山道】
◇[日]Yakiyamachi
○三重県尾鷲市(オワセシ)にある、熊野古道(クマノコドウ)の伊勢路(イセ
ジ)の一つ。
やぎやまべにーらんど
【八木山ベニーランド】
○宮城県仙台市(センダイシ)太白区(タイハクク)の南東部にある遊園地。
八木山動物公園に隣接。
★やきゅう《やきう》
【野球】
◇[英]baseball
○[運]九人一組のチーム同士で競う球技。
アメリカで発生・発達。日本では硬式と軟式がある。
1チームは投手(トウシュ)・捕手(ホシュ)・一塁手(イチルイシュ)・二塁
手(ニルイシュ)・三塁手(サンルイシュ)・遊撃手(ユウゲキシュ)・左翼手(サヨクシュ)
・中堅手(チュウケンシュ)・右翼手(ウヨクシュ)から成る。
「ベースボール」とも呼ぶ。
◎原型はイギリスの国技クリケット(cricket)と言われている。
参照⇒おいな(オイナ)
◎1873(明治 6)米人教師が開成学校で生徒に野球を教える。
1877(明治10)アメリカ留学から帰国した平岡煕(ヒロシ)が同僚
に野球を指導し、日本最初の野球チーム、新橋アスレチックク
ラブを結成。このため新橋は「野球草創の地」とされている。
◎一高生の中馬庚(チュウマ・カノエ)が「ベースボール」を「野球」と訳し、
一高は1894(明治27)からベースボール部を野球部と改称。
◎1931.10.29(昭和 6)米大リーグ選抜野球チームのルー・ゲー
リックら来日。
1934.11. 2(昭和 9)米大リーグ選抜野球チームのベーブ・ル
ースら17人が来日、同年12.26職業野球団大日本東京野球倶楽
部が沢村栄一、スタンヒン、水原茂らにより創立。
1943(昭和18)用語の日本語化を決定(ストライク:よし,アウ
ト:ひけ)。
1992(平成 4)オリンピック第25回バルセロナ大会で正式種目
として新規追加となる。
やぎゅう《やぎふ》
【柳生】
◇[日]Yagyu
○奈良県奈良市北東部の地名。
江戸時代の将軍家剣術指南役、柳生氏1万石の陣屋跡がある。
やきゅういなりじんじゃ
【箭弓稲荷神社】
○埼玉県東松山市箭弓町(ヤキュウチョウ)にある稲荷神社。
箭弓ぼたん園がある。
◎ 712(和銅 5)創建。
1923(大正12)箭弓ぼたん園、開園。
やきゅうきょうのうた《やきうきやうのうた》
【野球狂の詩】
○[漫]水島新司の野球マンガ。
「月刊少年マガジン」(講談社)に読み切りで不定期掲載。
◎1972(昭和47)掲載開始。
やきゅうけん《やきうけん》
【野球拳】
○野球になぞらえた、二人で行うジャンケンの一種。
一般に、負けた方が着衣を一枚づつ脱いでいくお座敷芸。
◎1924(大正13)社会人野球の伊予鉄電副監督が試合に敗れた時、
「宴会では負けない」と藤八拳(トウハチケン)をもじって即興で作った
もの。当初は服を脱ぐことはなかった。
1970年ころ、お笑いコンビのコント55号がテレビ番組で披
露して全国的に知られる。
参照⇒きつねけん(狐拳)
やきゅうこぞう《やきうこぞう》
【野球小僧】
○[楽]佐伯孝夫作詞、佐々木俊一作曲の歌謡曲。
歌は灰田勝彦(ハイダ・カツヒコ)。
◎1951. 7.(昭和26)レコード発売。
やぎゅうしんかげりゅう《やぎふしんかげりう》
【柳生新陰流】
○柳生宗厳(ムネヨシ)が創始した剣術の一流派。
宗厳の五男宗矩(ムネノリ)から、その長子三厳(ミツヨシ)が奥義(オウギ)
を授かって正保年間(1644〜1648)に大成し、江戸時代に盛んに
行われた。
「新陰流」,「柳生流」とも呼ぶ。
参照⇒しんかげりゅう(新陰流)(1)
やきゅうばん《やきうばん》
【野球盤】
○エポック社製の卓上ゲーム器具。
野球場をかたどったゲーム盤で、守備側の遊び手が後方から
小さな球を落とし入れると、攻撃側の遊び手がバネ付きの小さ
なバットで打ち返すもの。
盤に幾つかある穴に球を入れながらゲームを行い、人形の走
者を盤上で移動させ、また攻守を交替して遊ぶ。
◎1958(昭和33)発売。
やぎゅうりゅう《やぎふりう》
【柳生流】
○⇒やぎゅうしんかげりゅう(柳生新陰流)
やぎょう《やぎやう》
【夜行】
○(1)夜、出歩くこと。
○(2)⇒ひゃっきやぎょう(百鬼夜行)(1)
○(3)[暦]百鬼夜行(ヒヤツキヤギョウ)がある日。
夜間の外出は避けられる。
参照⇒ひゃっきやぎょう(百鬼夜行)(1)
[1]やぎり
【矢切】
◇[日]Yagiri
○(1)千葉県北西部、松戸市の地名。
参照⇒やぎりのわたし(矢切の渡し)
○(2)[交]⇒やぎりえき(矢切駅)
[2]やぎり
【矢切り】
【矢切】
○(1)飛んで来る矢を刀などで切り払うこと。
○(2)⇒しのびがえし(忍び返し)
やぎりえき
【矢切駅】
○[交]千葉県松戸市矢切にある、北総鉄道の駅。
新柴又(シンシバマタ)駅(東京都)と北国分(キタコクブン)駅の間。
やぎりのわたし
【矢切の渡し】
○(1)[交]東京都葛飾区柴又(シバマタ)と千葉県松戸市矢切の間の、
江戸川の渡し。
◎矢切の西蓮寺の境内に、伊藤左千夫の小説『野菊の墓』の文
学碑がある。
矢口渡(ヤグチノワタシ)は大田区。
○(2)[楽]石本美由起(ミキオ)作詞、船村徹作曲の歌謡曲。
歌は細川たかし。
◎1983. 2.(昭和58)レコード発売。
やく
【ヤク】
◇[チベット語]gyak、[英]yak
○[哺]ウシ目(偶蹄目<グウテイモク>)(Artiodactyla)ウシ科(Bovi-
dae)の哺乳類。
チベットやカシミールなどの標高4,500〜6,000メートルの高
地の草原にすむ。
肩高約1.8メートル、頭胴長約3メートル、尾約70センチメ
ートル。雌はやや小形。雌雄とも上方に湾曲した大きい角をも
つ。目と耳は小さい。ウシに似るが、肩が隆起した体形。体側
から腹面にかけて柔らかで非常に長い毛でおおわれ、尾にも長
毛がある。
野生種の毛色は黒褐色で、家畜化したものには暗褐色・黒白
斑・灰色・白色などもある。
家畜として飼育され、荷役用・乗用・乳用・食用として貴重。
また、毛は毛織物にされ、皮や糞(フン)も利用される。
「ボウ(「釐」の「里」を「牛」に替える)牛(ボウキュウ)」とも呼ぶ。
◎ヤクの尾の毛で旄(ボウ)(旗の一種)を作ったことから「旄牛(ボ
ウギュウ)」とも呼ぶ。
やぐ
【冶具】
【治具】
◇[英]jig
○[俗][機]ジグの誤称。
⇒じぐ(ジグ,冶具,治具)
やくいば
【ヤクイバ】
◇Yacuiba
○ボリビア南部、タリハ県(Departamento de Tarija)東部のグ
ランチャコ郡(Provincia Gran Chaco)南西部にある郡都。
やくおういん《やくわうゐん》
【薬王院】
○⇒たかおさん(高尾山)(2)
やくがい《やくがひ》
【ヤクガイ】
【屋久貝】
○[貝]ヤコウガイ(夜光貝)の別称。
⇒やこうがい(ヤコウガイ,夜光貝)
やくさ
【ヤクサ】
【雅克薩】
◇Yaksa
○[古]⇒あるばじの(アルバジノ)
やくざ
【やくざ】
【ヤクザ】
○(1)役に立たないこと・価値のないこと。まともでないこと
・いいかげんなこと。また、そのようなもの。
◎三枚ガルタでは、八・九・三の札は最悪の手で無得点になる
ことから。
○(2)(転じて)まともな職業についていない人。遊び人・悪事
を働く人。
○(3)(特に)博打(バクチ)打ち・ならず者・無頼漢(ブライカン)。
俗に「ヤーさん」とも呼ぶ。
参照⇒だいもん(代紋)
○(4)([英]yakuza)(転じて)暴力団員。
俗に「ヤーさん」とも呼ぶ。
○(5)(特に)指定暴力団の稲川会。
⇒いながわかい(稲川会)
やくさつ
【扼殺】
○腕・両手指で喉(ノド)を絞(シ)めて殺すこと。
「絞殺(コウサツ)」とも呼ぶ。
やくさつ
【薬殺】
○毒薬を用いて殺すこと。
◎野犬の薬殺処分
◎主に動物に対して用い、人間に対しては「毒殺(ドクサツ)」を用
いる。
★やくさのかばね
【八色の姓】
【八色姓】
○[歴] 684(甲申10. 1)天武天皇が改定した姓(カバネ)の制度。
<1>真人(マヒト)。
<2>朝臣(アソミ)。
<3>宿禰(スクネ):⇒すくね(宿禰)(2)
<4>忌寸(イミキ)。
<5>道師(ミチノシ)。
<6>臣(オミ)。
<7>連(ムラジ)。
<8>稲置(イナギ)。
やくさるてす
【ヤクサルテス】
◇Jaxartes
○[歴][地]⇒しるだりあがわ(シル・ダリア川,シルダリア川)
やくざるてす
【ヤクザルテス】
◇Jaxartes
○[歴][地]⇒しるだりあがわ(シル・ダリア川,シルダリア川)
やくし
【薬師】
◇[梵]Bhaisajyaguru
○[仏]⇒やくしにょらい(薬師如来)
★やくしじ
【薬師寺】
○(1)奈良県奈良市西ノ京町(ニシノキョウチョウ)にある寺。法相宗(ホッソ
ウシュウ)の大本山。南都七大寺の一寺。
伽藍(ガラン)配置は薬師寺式で、金堂の前面に東西両塔が建つ。
◎ 680[天武 9]天武天皇の発願により飛鳥(アスカ)の木殿(キドノ)
に造営。
698[文武 2]完成。
718(養老 2)平城遷都により、藤原京から現在地に移建。
973(天禄 4)金堂と両塔を残して焼失。
1528(大永 8,享禄元)金堂や西塔などを焼失。
1996(平成 8)大講堂の再建に着工。
2003. 3.21(平成15)再建された大講堂の落慶法要が営まれた。
○(2)[歴]下野国(栃木県)河内郡南河内町にあった寺。
やくしじゅうにじんしょう《やくしじふにじんしやう》
【薬師十二神将】
○[仏]⇒じゅうにじんしょう(十二神将)
やくしだけ
【薬師岳】
◇[日]Yakushi Dake
○[地]富山県南東部、飛騨山脈(北アルプス)立山連峰にある高
峰。標高2,926メートル。
やくしつ
【薬室】
○(1)[薬]薬を調合する部屋。
○(2)火器の装薬を入れる部分。
○(3)特に、銃器で、撃発のために実包(ジッポウ)が装填(ソウテン)
される部分。
「チェンバー([英]chamber)」とも呼ぶ。
★やくしにょらい
【薬師如来】
◇[梵]Bhaisajyaguru
○[仏]東方浄瑠璃世界の教主。
正称(具名)は「薬師瑠璃光如来(ヤクシルリコウニョライ)(Bhaisajyaguru-
vaiduryaprabha)」。
「薬師仏(ヤクシボトケ)」,「薬師」,「医王(イオウ)」,「医王如来」とも呼
ぶ。
参照⇒しちぶつやくし(七仏薬師),とらやくし(寅薬師)
◎左手の持物(ジモツ)は薬壺(ヤクコ)。
やくじほう《やくじはふ》
【薬事法】
○[法]薬事審議会・薬局や、医薬品・医薬部外品・化粧品・医
療機器などに関する基準・検定・取扱などの事項を規定し、公
衆衛生の向上や医薬品などの品質・有効性・安全性を確保する
ことを目的とした法律。
◎1960(昭和35)公布。
2002. 7.25(平成14)生物由来製品の安全性強化を目的とする
改正薬事法を衆議院本会議で可決・成立。製薬会社の製造部門
を分社化することなどが可能となる。
2005(平成17)改正薬事法、施行。
やくしぼとけ
【薬師仏】
○[仏]⇒やくしにょらい(薬師如来)
やくしま
【屋久島】
◇[日]Yaku Shima/Yakushima
○(1)[地]鹿児島県大隅諸島(オオスミショトウ)に属する島。
面積は503平方キロメートルで、東京二三区とほぼ同じ。ほ
ぼ円形で、周囲132キロメートル。
中央部に九州最高峰の宮之浦岳(ミヤノウラダケ)(1,935メートル)
がある。
屋久杉を産し、樹齢7千年以上の縄文杉(ジョウモンスギ)が有名。
北西部の砂浜「いなか浜」・「前浜」はアカウミガメの産卵地。
日本一降水量が多く、「月に三十五日雨が降る」と言われる。
〈面積〉
1961(昭和36)503平方キロメートル。
◎鹿児島県熊毛郡(クマゲグン)屋久島町(ヤクシマチョウ)に属する。
旧住所は、北半分が熊毛郡上屋久町(カミヤクチョウ)、南半分が熊
毛郡屋久町(ヤクチョウ)。
◎1993.12.(平成 5)青森県・秋田県の白神山地(シラカミサンチ)とと
もに世界自然遺産に登録。
2004(平成16)最高気温35.2度Cを記録。
○(2)⇒やくしまちょう(屋久島町)
やくしまちょう《やくしまちやう》
【屋久島町】
◇[日]Yakushima Cho
○鹿児島県大隅諸島(オオスミショトウ)、熊毛郡(クマゲグン)の町。
屋久島とその周辺の口永良部島(クチノエラブジマ)などから成る。
◎2007.10. 1(平成19)熊毛郡の上屋久町(カミヤクチョウ)と屋久町(ヤク
チョウ)が合併して発足。
やくしゃがそろう《やくしやがそろふ》
【役者が揃う】
○[慣用句]何かを行うのに必要な人々が全員集まること。
やくじょ
【躍如】
○(1)[形動]生き生きしたさま。
○(2)[形動]ありありと目の前に見えるようなさま。はっきり
表れているさま。
◎面目(メンモク,メンボク)躍如
やくしるりこうにょらい《やくしるりくわうによらい》
【薬師瑠璃光如来】
◇[梵]Bhaisajyaguruvaiduryaprabha
○[仏]⇒やくしにょらい(薬師如来)
★やくすぎ
【ヤクスギ】
【屋久杉】
○[植]鹿児島県屋久島に自生するスギ。特に樹齢300年以上の
もの。
島は日本有数の多雨地帯で、樹高20メートル・直径1〜2メ
ートルに達する大木に成長する。
樹齢7千年以上の縄文杉(ジョウモンスギ)などと呼ばれる古木も
多い。
良質の木材として主に装飾用となる。
「薩摩杉」,「うずらもく(鶉木,鶉杢)」とも呼ぶ。
◎伐採(バッサイ)前日、樹にナタ(鉈)を立て掛け、翌日ナタが倒
れていると伐採を取り止(ヤ)めたという。
やくせん
【薬専】
○[教]薬学専門学校の略称。
やくそう《やくさう》
【薬草】
◇[英]medicinal herb
○[植][薬]薬の材料として用いる植物の総称。薬用植物。
参照⇒くすりがり(薬狩り,薬狩,薬猟),くすりゆ(薬湯)
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