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百 科 辞 書 《くす》 編集:獨 澄旻
-------- くす --------------------------------------------------
くす
【クス】
◇[独]Kuss
○(ドイツ語で)キス([英]kiss)。
⇒きす(キス)(1)
くす
【クス】
【樟】
○(1)[植]⇒くすのき(クスノキ,楠,樟)
○(2)⇒くすちょう(楠町)
○(3)[古]⇒くすのきちょう(楠町)
くす
【玖珠】
◇[日]Kusu
○(1)⇒くすぐん(玖珠郡)
○(2)⇒くすまち(玖珠町)
くず
【クズ】
◇[トルコ語]kiz
○(トルコ語で)娘・未婚の女性。
◎クズ・カルデシュ(kiz kardes):姉妹。
★くず
【クズ】
【葛】
◇[学]Pueraria lobata
○[植]マメ目(Fabales)マメ科(Fabaceae)クズ属(Pueraria)の
多年草。
花には上品な香りがある。
秋の七草の一つ。
◎花言葉:芯の強さ。
茎の繊維:参照⇒くずふ(葛布)
★くず
【葛】
◇[日]kuzu
○(1)[植]⇒くず(クズ,葛)
○(2)⇒くずふ(葛布)
○(3)[食]葛粉(クズコ)の略称。
⇒くずこ(葛粉)
○(4)[料]葛溜(クズダマ)り・葛餡(クズアン)の略称。
⇒くずあん(葛餡)
くず
【国栖】
【国樔】
【国巣】
○(1)[歴]上代、大和朝廷から異種族と見られ珍しがられた土
着の先住民。
日本各地に散在し、山奥など交通が不便なため他村落から隔
離され、原始的な古俗を保持していた。
参照⇒やつかはぎ(八束脛),つちぐも(土蜘蛛),ころぽっくる
せつ(コロポックル説)
◎縄文人とする説もある。
○(2)[歴]記紀で、大和国吉野川上流地方に住んだとされてい
る古代住民。また、その村民、その村落があった地名。
奈良・平安時代まで、大和朝廷の節会(セチエ)などに参賀して、
贄(ニエ)を献じ、承明門外で笛を奏して口鼓を打ち国栖歌(クズウタ)
と呼ばれる風俗歌(フゾクウタ)を奏することが例となっていた。
村民は「くずびと(国栖人)」,「尾生(オナ)る人」とも呼ぶ。
参照⇒くずうた(国栖歌),くずのそう(国栖奏),くずまい(国
栖舞)
◎奈良県中央部、吉野郡吉野町(ヨシノチョウ)に「国栖」の地名が残っ
ていて、古くから国栖舞が伝わっている。
○(3)[歴]上代、常陸(ヒタチ)国茨城郡に穴住まいしていた土着民。
参照⇒やつかはぎ(八束脛),つちぐも(土蜘蛛)
○(4)[劇](国栖)能の一つ。五番目物。作者未詳。
大友皇子に追われた大海人皇子(オオアマノオウジ)(子方)が供奉(グ
ブ)の者を伴って都から吉野の国栖に遁(ノガ)れる。吉野川の岸
にいた漁夫の老夫婦に隠してもらい追っ手の難を逃れる。夫婦
は夜更けに消え失せ、やがて天女が、次いで蔵王権現が現われ
祝福を受ける。
くずあん
【葛餡】
◇[日]kuzuan/kuzu-an
○[料]葛粉(クズコ)などでトロミをつけた煮汁。
だし汁に醤油・砂糖などで調味し、水で溶いた葛粉を加えて
とろ火で加熱したもの。
葛粉の量でとろみの固さを調整する。
葛粉のほか、カタクリ粉・小麦粉などでも代用する。
「葛溜(クズダマ)り」とも、単に「葛(クズ)」と呼ぶ。
参照⇒くずこ(葛粉)
くずうげんじん《くずふげんじん》
【葛生原人】
○[古]栃木県安蘇郡(アソグン)葛生町(クズウマチ)で発見された旧石
器時代とされる化石人骨。
2001. 7.(平成13)縄文時代以降、一部は15世紀(室町時代)と
判明。
参照⇒みっかびじん(三ヶ日人),ひじりだきじん(聖嶽人)
くずうた
【国栖歌】
○[歴]奈良・平安時代まで、大和国吉野の国栖の人が朝廷の儀
式の際に承明門外で奏した風俗歌(フゾクウタ)。
参照⇒くず(国栖,国樔,国巣)(2),くずのそう(国栖奏)
◎平安以降は国栖人(クズビト)の参賀が途絶えた。
くずうまち《くずふまち》
【葛生町】
◇[日]Kuzu Machi
○栃木県南西部、安蘇郡(アソグン)の町。
参照⇒くずうげんじん(葛生原人)
◎「葛」は正しくは「(草冠+「曷」)」。
くずおるだ
【クズオルダ】
【胡孜鄂尓都】
◇Quz-Ordu、[中]Huzi'e'erdu(胡孜鄂尓都)
○[歴]⇒ふすおるど(フスオルド,虎思斡耳朶)
くずがみはいじ
【九頭神廃寺】
○[歴]大阪府枚方市(ヒラカタシ)にある、奈良時代の廃寺遺跡。
◎2005.10. 4(平成17)枚方市教育委員会と市文化財研究調査会、
倉垣院(ソウエンイン)跡とみられる掘っ立て柱建物跡が4棟出土した
と発表。
くずかるでしゅ
【クズ・カルデシュ】
◇[トルコ語]kiz kardes
○(トルコ語で)姉妹。
⇒しまい(姉妹)(1)
◎「クズ」は「娘」の意味。
アブラ(abla)/アブラ・カルデシュ:姉。
ゲンチ・クズ・カルデシュ(genc kiz kardes):妹。
エルケック・カルデシュ(erkek kardes):兄弟。
ぐすく
【ぐすく】
【グスク】
【城】
○[古]12〜16世紀ころ、沖縄や奄美大島など南西諸島で造られ
た石垣囲いの遺跡。
立地場所・規模・構造などは多様で、現在のところグスクの
性格の定説はない。多くは高所に造られ、按司(アジ)の住居、
戦闘のための山城や、祭祀用の小型のものなどがある。
「ぐしく(グシク)」とも呼ぶ。
◎琉球語で「聖なる所・城(シロ)」の意味。
◎地名や姓などに山城(ヤマグスク)・花城(ハナグスク)・中城(ナカグスク)
・玉城(タマグスク)などが残る。
[1]くすくす
【クスクス】
◇cuscus
○[動]カンガルー目(Diprotodontia)クスクス科(Phalangeri-
dae)の哺乳類の総称。3属15種。
フクロギツネ・コアラなどを含む。
体長30〜65センチメートルで、ネコ(猫)くらいからキツネ
(狐)くらい。頭が丸く、目が大きい。体色は白色・灰色・暗褐
色など種によって変化に富む。
森林の樹上に暮らし、長い尾を枝などに巻きつける。木の葉
や果実のほか昆虫などを食う。夜行性で、動作は緩慢。
雌は腹部に育児嚢(イクジノウ)をもつ。
オーストラリア北部・ニューギニア・セレベス・ソロモン諸
島などに生息。
「カスカス」,「ユビムスビ」とも呼ぶ。
[2]くすくす
【クスクス】
◇couscous
○(1)[食]アフリカ北西部のマグレブ(Maghreb)地方で食されて
いる粟粒(アワツブ)くらいの蒸しダンゴ。
○(2)[料]クスクスを使った蒸し料理。
水の貴重な地域なので、二段重ねの蒸し器の上段にクスクス
を入れ、下段の鍋に野菜に肉・魚などや少量の水と調味料を入
れて火にかける。主に野菜から出る水分で蒸して、下の鍋のシ
チューをクスクスにかけて食する。
参照⇒まぐれぶ(マグレブ)(2)
★くすくすか《くすくすくわ》
【クスクス科】
◇[学]Phalangeridae
○[哺]カンガルー目(Diprotodontia)の一科。
旧称はフクロネズミ科(Phalangeridae)。
くすぐん
【玖珠郡】
◇[日]Kusu Gun
○大分県北西部の郡。
九重町(ココノエマチ)・玖珠町(クスマチ)の町。
くーすぐん
【クース郡】
◇[英]Coos County
○アメリカ合衆国北東部、ニューハンプシャー州(New Hamp-
shire State)北部の郡。北部をカナダに隣接。
郡都はランカスター(Lancaster)。
〈人口〉
1980(昭和55)3万5,061人。
1990(平成 2)3万4,828人。
2000(平成12)3万3,111人。
2005(平成17)3万3,655人。
くすこ
【クスコ】
◇Cuzco、[英]Cusco
○(1)(Departamento de Cuzco)⇒くすこけん(クスコ県)
○(2)ペルー中南部、クスコ県の県都。
パン・アメリカン・ハイウェー(Pan American Highway)が通
じる。
南緯13.52°、西経71.99°、標高約3,400メートルの地。
〈人口〉
1981(昭和56)18万1,600人。
1993(平成 5)25万5,600人。
2002(平成14)28万2,600人。
◎もとインカ帝国の首都。
くずこ
【葛粉】
◇[日]kuzuko/kuzu-ko
○[食]クズ(葛)の根から抽出したデンプン(澱粉)。
クズの根をたたいて布袋に入れ、水中でもみ出した沈殿粒を
脱水・乾燥させた白い粉。
料理や菓子などに使用する。
奈良県吉野地方で産する吉野葛(ヨシノクズ)は良質で有名。
単に「葛(クズ)」と呼ぶ。
参照⇒くずあん(葛餡)
◎現在はコムギ・デンプンを代用することが多い。
くすこけん
【クスコ県】
◇[西]Departamento de Cuzco、[英]Cusco Department
○ペルー中南部、アンデス高原にある県。北部をウカヤリ県
(Departamento de Ucayali)、南東部をプーノ県(Departamento
de Puno)、南西部をアプリマック県(Departamento de Apuri-
mac)、北西部をフニン県(Departamento de Junin)に接する。
県都はクスコ。
マチュピチュ遺跡(Machu Picchu ruins)がある。
〈面積〉
7万1,891.97平方キロメートル。
〈人口〉
1993(平成 5)106万6,500人。
2002(平成14)117万9,600人。
くすこのへん
【薬子の変】
○[歴]平安初期の朝廷内部の抗争事件。
藤原薬子(式家)の長女が皇太子安殿親王(アテシンノウ)(平城天皇)
に嫁し、平城天皇(ヘイゼイテンノウ)に仕えて寵愛(チョウアイ)され、兄仲
成とともに勢威を振ったが、天皇が病気のために皇太弟嵯峨天
皇に譲位すると、勢力の失墜をおそれて仲成とともに平城上皇
の重祚(チョウソ)と平城京遷都を企てた。
未然に発覚して弾圧され、仲成は処刑、薬子は自殺し、上皇
の子高岳親王(タカオカシンノウ)は連座して皇太子の地位を大伴親王(オ
オトモシンノウ)(淳和天皇)に譲った。
「薬子の乱」とも呼ぶ。
参照⇒いよしんのうのへん(伊予親王の変),ろくしょごりょ
う(六所御霊)
◎ 806(大同元. 5.18)安殿親王が即位(平城天皇)。
809(大同 4. 4.)皇太弟神野親王(カミノシンノウ)(賀美能親王)が
即位(嵯峨天皇)。平城天皇の第三皇子高岳親王(高丘親王)(11
歳)が立太子。
809(大同 4. 9.)平城上皇、平城京に移る。
810(弘仁元. 9.)事件が発覚(薬子の変)。
◎平城天皇・嵯峨天皇・淳和天皇とも兄弟で、桓武天皇の皇子
(ミコ)。
藤原氏の南家(ナンケ)が失脚して北家(ホッケ)が台頭した。
くすこのらん
【薬子の乱】
○[歴]⇒くすこのへん(薬子の変)
★くすさん
【クスサン】
【樟蚕】
◇[学]Dictyoploca japonica
○[昆]鱗翅目(リンシモク)(チョウ目)(Lepidoptera)カイコガ上科
(Bombycoidea)ヤママユ科(Saturniidae)の蛾(ガ)。
野蚕(ヤサン)の一種。
大形で開張10〜12センチメートル。
ハネ(翅)は灰黄色で、ウシロバネ(後翅)に大きい黒褐色の眼
状紋と数本の波状線がある。
幼虫は「シラガタロウ(白髪太郎)」と呼ぶ。
参照⇒やさん(野蚕)
◎中国名の樟蚕蛾(zhangcan'e)の日本名はフウサン(楓蚕)。
参照⇒ふうさん(フウサン,楓蚕)
くずしもん《くづしもん》
【崩し紋】
◇[日]kuzushimon
○正式の紋所の一部分を簡略または省略して描いた紋。
ぐーすすてっぷ
【グース・ステップ】
◇[英]goose step、[独]Stechschritt
○[軍]⇒しゅてひしゅりっと(シュテヒ・シュリット)
くすたない
【クスタナイ】
◇Qostanay、[英]Kustanay
○(1)(Qostanay Oblysy)⇒くすたないしゅう(クスタナイ州)
○(2)カザフスタン北部、クスタナイ州北部にある州都。
くすたないしゅう《くすたないしう》
【クスタナイ州】
◇Qostanay Oblysy、[英]Kustanay Province
○カザフスタン北部の州。北部・北西部をロシア連邦に隣接。
州都はクスタナイ。
★くすだま
【薬玉】
○(1)香料を錦の袋に詰めたもの。
○(2)五月五日の端午(タンゴ)の節句に用いる飾り玉。
香料を錦の袋に入れ、組み紐やつまみ細工で飾って玉に作っ
たもの。
参照⇒つまみざいく(つまみ細工,撮み細工,摘み細工,抓み細
工),たんご(端午,端五)(2)
○(3)紐を引くと二つに開く飾り物の玉。
祝典や運動会などで用いる。
くずだまり
【葛溜り】
◇[日]kuzudamari/kuzu-damari
○[料]葛餡(クズアン)の別称。
⇒くずあん(葛餡)
くすだも
【クスダモ】
○[植]⇒たぶのき(タブノキ,椨)
くずだーる
【クズダール】
◇Khuzdar
○パキスタン南西部、バルチスタン州(Baluchistan Province)
中央部のカラート県(Kalat Division)中東部にある県都。
くすたんてぃな
【クスタンティナ】
◇[アラビア語]Qustantinah
○⇒こんすたんてぃーぬ(コンスタンティーヌ)(2)
くすたんてぃなけん
【クスタンティナ県】
◇wilaya de Qustantinah
○⇒こんすたんてぃーぬけん(コンスタンティーヌ県)
くすたんや
【クスタンヤ】
◇[トルコ語]Kustenja
○⇒こんすたんつぁ(コンスタンツァ)(2)
くすちょう《くすちやう》
【楠町】
◇[日]Kusu Cho
○三重県北部、三重郡(ミエグン)の町。北部・西部を四日市市(ヨッ
カイチシ)、南部を鈴鹿市に接し、東部は伊勢湾に面する。
〈面積〉
7.76平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)1万0,997人。
◎1940(昭和15)町制施行。
◎大分県玖珠郡(クスグン)には玖珠町(クスマチ)がある。
山口県厚狭郡(アサグン)には楠町(クスノキチョウ)があった。
くすとー
【クストー】
◇Jacques-Yves Cousteau(シャック・イブ・クストー)
○[人]フランスの海洋探検家(1910. 6.11〜1997. 6.25)。
1943(昭和18)アクアラング(Aqua-Lung)を開発。
1956(昭和31)海洋のドキュメンタリー映画『沈黙の世界(Le
Monde du silence)』などの映画製作者として知られる。
ぐすと
【グスト】
◇[伊]gusto、[英]gusto(ガスト)
○(1)味・味覚。
○(2)好み・嗜好。
くずぬの
【葛布】
○⇒くずふ(葛布)
★くすのき
【クスノキ】
【楠】
【樟】
◇[学]Cinnamomum camphora
○[植]クスノキ目(Laurales)クスノキ科(Lauraceae)クスノキ
属(Cinnamomum)の常緑高木。
「クス(樟)」とも呼ぶ。
参照⇒しょうのう(ショウノウ,樟脳)
◎兵庫県・熊本県の県木はクスノキ。佐賀県の県花はクスノハ
ナ、県木はクス。鹿児島県の県木はクス。
くすのき
【樟】
○(1)[植]⇒くすのき(クスノキ,楠,樟)
○(2)[古]⇒くすのきちょう(楠町)
くすのきがすでん
【楠ガス田】
○⇒だんきょうがすでん(断橋ガス田)
くすのきちょう《くすのきちやう》
【楠町】
◇[日]Kusunoki Cho
○[古]山口県南西部、厚狭郡(アサグン)の町。
◎2004.11. 1(平成16)宇部市(ウベシ)に編入。
◎三重県三重郡(ミエグン)には楠町(クスチョウ)がある。
くずのぐん
【葛野郡】
◇[日]Kuzuno Gun
○[誤]⇒かどのぐん(葛野郡)
くずのそう
【国栖奏】
○[歴]奈良・平安時代まで、大和国吉野の国栖の人が朝廷の儀
式に参賀して歌笛を奏したこと。
参照⇒くず(国栖,国樔,国巣)(2),くずうた(国栖歌)
◎平安以降は国栖人(クズビト)の参賀が途絶えたため、朝廷の楽
人がこれを行なった。
くすはのみや
【樟葉宮】
○[歴]6世紀前半、河内国(現:大阪府枚方市)にあった第26代
継体天皇(ケイタイ・テンノウ)の皇居。
参照⇒いわれのたまほのみや(磐余玉穂宮)
くずびと
【国栖人】
○[歴]⇒くず(国栖,国樔,国巣)(2)
くずふ
【葛布】
○クズ(葛)の茎の繊維を緯糸(ヨコイト)に用いて織った布。
水に強く丈夫なので、雨具・袴(ハカマ)などを製したり、襖(フス
マ)に貼ったり、現代は粗く織ってカーテンなどにも用いる。
静岡県掛川(カケガワ)の特産。
「くずぬの(葛布)」,「かっぷ(葛布)」とも呼ぶ。
◎夏の季語。
★ぐーずべりー
【グーズベリー】
◇[英]gooseberry
○[植]ユキノシタ目(Saxifragales)スグリ科(Grossulariaceae)
スグリ属(Ribes)の落葉低木数種の総称。また、その実。
「セイヨウスグリ(西洋酸塊)」とも呼ぶ。
ヨーロッパスグリ([学]Ribes uva-crispa)・アメリカスグリ
([学]Ribes hirtellum)など。
◎ユキノシタ科(Saxifrageceae)スグリ属とすることも多い。
くずまい《くずまひ》
【国栖舞】
○奈良県中央部、吉野郡吉野町(ヨシノチョウ)に残る民俗芸能。
参照⇒くず(国栖,国樔,国巣)(2)
◎応神天皇の19年、吉野行幸の際に国栖人(クズビト)が歌舞をし
たという故事があり、平安時代に途絶えるまで朝廷の節会(セチエ)
などで国栖奏(クズノソウ)が行われた。のち、朝廷では楽人が代行
したが舞はなくなった。
★くすまうる
【クスマウル】
◇Adolf Kussmaul(アドルフ・クスマウル)
○[人]ドイツの医学者(1822〜1902)。
参照⇒びーだーまいあー(ビーダーマイアー)
くずまきまち
【葛巻町】
◇[日]Kuzumaki Machi
○岩手県中北部、岩手郡(イワテグン)の町。
〈面積〉
434.99平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)8,725人。
◎1940(昭和15)町制施行。
1955(昭和30)江刈(エカリ)村と田部(タベ)村を編入。
くすまち
【玖珠町】
◇[日]Kusu Machi
○大分県北西部、玖珠郡(クスグン)の町。
北東部にある日出生台(ヒジュウダイ)に陸上自衛隊の玖珠駐屯地
がある。
〈面積〉
286.60平方キロメートル。
〈人口〉
1995(平成 7)1万9,660人。
◎1927(昭和 2)町制施行。
1955(昭和30)森町・北山田村・八幡村を編入。
◎三重県三重郡(ミエグン)には楠町(クスチョウ)がある。
くずり
【クズリ】
【貂熊】
【屈狸】
◇[英]wolverine(ウルバリン)
○[哺]食肉目(Carnivora)イタチ科(Mustelidae)の哺乳類。
体長約1メートル、尾長12〜15センチメートルで、イタチ類
中では最大。
体形はアナグマに似て、毛色は黒褐色で体側に黄褐色の帯が
あり、顔は黒く額は白い。歯と顎が頑丈で性質は荒く、カエル
・ネズミ類・小鳥からトナカイなどの大形の獣も襲う。
ヨーロッパ北部・シベリア・カナダなど周極地方の平原や森
林に住む。
◎ギリヤーク語から。
くすりいたきのきたいせき《くすりゐたきのきたゐせき》
【薬井瀧ノ北遺跡】
○[歴]奈良県北葛城郡(キタカツラギグン)河合町(カワイチョウ)薬井にある、
縄文〜室町時代の複合遺跡。
くすりおろし
【薬卸し】
○[薬]⇒やげん(薬研)
くすりがり
【薬狩り】
【薬狩】
【薬猟】
○[古][暦]陰暦五月五日の節句、狩りの衣服に整えて山野へ出
て薬草や鹿の若角を採集した行事。
「きそいがり(着襲狩り,着襲狩,競ひ狩り,競狩)」とも呼ぶ。
◎夏の季語。
くすりぬき
【薬抜き】
◇[日]kusurinuki/kusuri-nuki
○[俗]麻薬・覚醒剤など常習性のある薬物を体内から排出させ
ること。
体内の薬物成分が減少すると禁断症状が現れるため、薬物の
摂取を長時間かけて徐々に減少させていくもの。
「シャブ抜き」とも呼ぶ。
◎体内から薬物成分が完全に無くなっても、毛髪などにはまだ
残存している。
★くすりゆ
【薬湯】
○
◎〈薬湯暦・季節湯〉
1月:松葉。
2月:大根の干し葉。
3月:ヨモギ。
4月:バラ・桜。
5月:菖蒲(ショウブ)(端午の節句)。
6月:ドクダミ。
7月:アロエ・牛乳。
8月:桃の葉。
9月:菊。
10月:ミョウガ。
11月:みりん。
12月:柚(ユズ)(冬至):⇒ゆずゆ(柚湯,ゆず湯)
★くずりゅうがわ《くづりゆうがは》
【九頭竜川】
◇[日]Kuzuryu Gawa/Kuduryu Gawa
○[地]福井県北部を北西流し、日本海に注(ソソ)ぐ川。長さ116
キロメートル。
くずりゅうこ《くづりゆうこ》
【九頭竜湖】
◇[日]Kuzuryu Ko/Kuduryu Ko
○(1)[地]福井県大野市中南東部にある、九頭竜ダムによる九
頭竜川上流の堰止湖(セキトメコ)。
◎旧住所は大野郡(オオノグン)和泉村(イズミムラ)。
○(2)[交]⇒くずりゅうこえき(九頭竜湖駅)
くずりゅうこえき《くづりゆうこえき》
【九頭竜湖駅】
○[交]福井県大野市朝日(アサヒ)にあるJR越美北線(九頭竜線)の駅。
越前下山(エチゼンシモヤマ)駅の次でターミナル駅(終点)。
◎旧住所は大野郡(オオノグン)和泉村(イズミムラ)朝日。
★くすりゆび
【薬指】
◇[英]third finger
○[医]中指(ナカユビ)と小指(コユビ)の間の指。親指(オヤユビ)から四
番目の指。
人差し指に比べ、男性ではやや長いことが多く、女性では等
しいことが多い。母親の胎内に居るときに受けた男性ホルモン
の量によると言われている。
◎英語では左手の場合、"ring finger"とも呼ぶ。
くずるおるだ
【クズルオルダ】
◇Qyzylorda
○(1)(Qyzylorda Oblysy)⇒くずるおるだしゅう(クズルオルダ
州)
○(2)カザフスタン南部、クズルオルダ州東部にある州都。
くずるおるだしゅう《くずるおるだしう》
【クズルオルダ州】
◇Qyzylorda Oblysy、[英]Kyzylorda Province/Kyzylorda Re-
gion
○カザフスタン南部の州。南部をウズベキスタンに隣接し、西
部にアラル海がある。
州都はクズルオルダ。
くずるすきるぎすじちしゅう《くずるすきるぎすじちしう》
【クズルス・キルギス自治州】
【克孜勒蘇柯尓克孜自治州】
【克孜勒蘇柯爾克孜自治州】
◇[中]Kezilesu Ke'erkezi Zizhizhou、[英]Kizilsu Kirgiz
Autonomous Prefecture
○⇒きじるすきるぎすじちしゅう(キジルス・キルギス自治州,
克孜勒蘇柯尓克孜自治州,克孜勒蘇柯爾克孜自治州)
くすんごぶ
【九寸五分】
○(1)長さが九寸五分(約28.8センチメートル)の短刀。
切腹や組み打ちのときに用いられた。
○(2)(単に)短刀・匕首(アイクチ)。
★くせ
【癖】
○(1)人が無意識に繰り返して行っている言動・習慣。
参照⇒なくてななくせあってしじゅうはちくせ(無くて七癖
有って四十八癖,無くて七癖、有って四十八癖)
○()
★ぐせいなん
【虞世南】
◇[中]Yu Shinan
○[人]中国、初唐の名臣・書家( 558〜 638)。
◎欧陽詢(Ouyang Xun)(オウヨウ・ジュン)・チョ遂良(Chu Suiliang)
(チョ・スイリョウ)とともに初唐の三大家といわれる。
また欧陽詢と併称し「欧虞(Ou Yu)(オウグ)」と呼ぶ。
ぐぜいのふね
【弘誓の船】
○[仏]仏・菩薩(ボサツ)がその般若(ハンニャ)(智慧)で、煩悩(ボンノウ)
の海で溺れている凡夫(ボンプ)(人々)を救い出し、悟りの彼岸
(ヒガン)に渡すことを、船にたとえた言葉。
すべての菩薩は「四弘誓願(シグゼイガン)」の「衆生(シュジョウ)無辺
(ムヘン)誓願度(セイガンド)」で全ての人々を彼岸に渡そうと誓いを
立てている。
「般若の船(般若の舟)」,「誓(チカイ)の船」とも呼ぶ。
参照⇒さいど(済度)(1),しぐぜいがん(四弘誓願)
くぜぐん
【久世郡】
◇[日]Kuze Gun
○京都府南東部、京都市の南に接する郡。
久御山町(クミヤマチョウ)のみ。
くせのん
【クセノン】
◇[独]Xenon
○[原]⇒きせのん(キセノン)
★くせまい
【曲舞】
○[楽]鼓に合せて歌う叙事的な歌謡。幸若舞(コウワカマイ)の別称。
★くせもの
【曲者】
○(1)あやしい者。
○()
くせんてい
【駆潜艇】
◇[英]submarine chaser/chaser(チェイサー)
○[軍][海]爆雷・魚雷などを装備し、敵の潜水艦に爆雷攻撃す
る、小型の快速艇。
参照⇒すいらいてい(水雷艇),くちくかん(駆逐艦)
くそう
【宮僧】
○⇒しゃそう(社僧)
ぐそう
【愚僧】
○(1)愚かな僧侶。
○(2)僧侶が自分自身を謙遜(ケンソン)して呼ぶ第一人称。
「拙僧(セッソウ)」とも呼ぶ。
くそおけ《くそをけ》
【糞桶】
○[農]⇒こえおけ(肥桶)
ぐそくかい
【具足戒】
○[仏]出家(シュッケ)した男性(比丘<ビク>)・女性(比丘尼<ビクニ>)
の守るべき戒。
◎比丘は250戒、比丘尼は500戒あり、この戒を保つと無量の徳
がおのずから身に具足する(備わる)という。
ぐそくびらき
【具足開き】
○[暦]⇒かがみびらき(鏡開き)(1)
くそとび
【クソトビ】
【糞鴟】
◇[英]common buzzard
○[鳥]⇒のすり(ノスリ)
くそん
【クソン】
【亀城】
◇[朝]Kusong
○⇒きじょう(亀城)
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