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百 科 辞 書 《きんち》 編集:獨 澄旻
-------- きんち ------------------------------------------------
★きんちさん
【禁治産】
○
きんちゃ
【金茶】
○(1)[色]明るい赤みの茶色。
「宝茶(タカラチャ)」とも呼ぶ。
◎栗金茶(クリカネチャ)は金茶より赤い。
○(2)[色]金色がかった茶色。
参照⇒ちちあん(チチアン)(2)
○(3)[古]江戸時代、遊郭の隠語で客のこと。
「巾着(キンチャク)」とも呼び、その略。
★きんちゃく
【巾着】
○
○[古]江戸時代、私娼(シショウ)のこと。
○[古]江戸時代、遊郭の隠語で客のこと。
略して「金茶」とも呼んだ。
きんちゃくきり
【巾着切り】
○[古]他人の財布(巾着)や懐中物をすりとる者。
「きんちゃっきり(巾着切り)」とも呼ぶ。
参照⇒すり(すり,スリ,掏摸,掏児)
きんちゃくだ
【巾着田】
◇[日]Kinchakuda
○埼玉県日高市(ヒダカシ)高麗本郷(コマホンゴウ)にある地名。
高麗川(コマガワ)が大きく蛇行(ダコウ)して巾着(キンチャク)のような
形になっている水田地帯。
近くに高麗郷民俗資料館がある。
◎古くは川原田ともいい、日和田山からの眺めが巾着の形に見
えるところから巾着田と呼ばれるようになったという。
◎朝鮮半島からの渡来人が植えた曼珠沙華(マンジュシャゲ)(ヒガン
バナ)の群生地として有名。
きんちゃっきり
【巾着切り】
○[古]⇒きんちゃくきり(巾着切り)
きんちゅう
【禁中】
○⇒きんり(禁裏,禁裡)
◎禁中様
きんちゅう
【筋注】
○[医]筋肉内注射の略。
⇒きんにくちゅうしゃ(筋肉注射)
◎静注(ジョウチュウ):静脈内注射。
★きんちょう《きんてふ》
【キンチョウ】
【錦蝶】
◇[学]Kalanchoe delagoensis/Kalanchoe tubiflora
○[植]ユキノシタ目(Saxifragales)ベンケイソウ科(Crassula-
ceae)リュウキュウベンケイ属(Kalanchoe)の常緑多年草。マダ
ガスカル原産。多肉質。
園芸品種名は「カランコエ」。
きんちょう《きんちやう》
【金武町】
◇[日]Kin Cho
○沖縄県、沖縄本島中央部にある国頭郡(クニガミグン)の町。西端
をうるま市に接し、南部を金武湾に面する。
俗に「きんぶちょう(金武町)」とも呼ぶ。
★きんちょう《きんてう》
【金朝】
◇[中]Jin Chao、[英]Jin Dynasty
○[歴]中国北部を支配した女真族(Nyuzhen Zu)(ジョシンゾク)の王
朝(1115〜1234)。
完顔阿骨打(Wanyan Aguda)(ワンヤン・アクダ)が建国。
参照⇒あくだ(アクダ,阿骨打),きんりょう(金陵)(2)
きんちょうかんこく《きんちやうかんこく》
【金帳汗国】
◇[中]Jinzhang Hanguo、[英]Golden Horde
○[歴]⇒きぷちゃくはんこく(キプチャク汗国,欽察汗国,金帳
汗国)
きんつば
【きんつば】
【金鍔】
○[食]⇒きんつばやき(きんつば焼き,金鍔焼き,金鍔焼)
きんつば
【金鍔】
○(1)金で作った刀の鍔。また、金で装飾した鍔。
○(2)(1)を帯びている人。
江戸時代、伊達(ダテ)好みの若衆・野郎が用いたが、虚栄心
の代名詞ともなった。
○(3)[食]金鍔焼きの略称。
⇒きんつばやき(きんつば焼き,金鍔焼き,金鍔焼)
ぎんつば
【銀鍔】
○(1)銀で作った刀の鍔。また、銀で装飾した鍔。
○(2)[食]銀鍔焼きの略称。
⇒ぎんつばやき(銀鍔焼き,銀鍔焼)
きんつばやき
【きんつば焼き】
【金鍔焼き】
【金鍔焼】
○[食]和菓子の一種。
やや軟らかめの粒入りアズキ羊羹(ヨウカン)を厚めに切って、全
面に水で薄くのばした小麦粉を塗り、油をひいた鉄板の上で焼
いたもの。
単に「きんつば(金鍔)」とも呼ぶ。
◎もとは刀の鍔のように円く、文化・文政(1804〜1830)のころ
に江戸で流行。
京都の「銀鍔焼き」より衣が薄いことから一つ格上として「金
鍔焼き」と呼んだもの。
参照⇒ぎんつばやき(銀鍔焼き,銀鍔焼)
◎皮が薄い:参照⇒かすがまんじゅう(春日まんじゅう,春日饅
頭,春日万頭)
ぎんつばやき
【銀鍔焼き】
【銀鍔焼】
○[食]和菓子の一種。
粳米(ウルチマイ)の粉を練ってアズキ餡(アン)を包み、刀の鍔のよ
うに円くして、全面に水で薄くのばした小麦粉を塗り、油をひ
いた鉄板の上で焼いたもの。
単に「銀鍔」とも呼ぶ。
◎天和・貞享(1681〜1688)のころに京都で売り出され、「きん
つば焼き」の基となった。
参照⇒きんつばやき(きんつば焼き,金鍔焼き,金鍔焼)
きんてい
【金帝】
◇[中]Jindi
○白帝(Baidi)の別称。
⇒はくてい(白帝)
きんでぃおけん
【キンディオ県】
◇[西]Departamento del Quindio、[英]Quindio Department
○コロンビア中西部の県。
県都はアルメニア(Armenia)。
〈面積〉
1,845平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)56万2,200人。
2002(平成14)58万3,000人。
2004(平成16)60万4,400人。
きんでしりおん
【キンデシリオン】
◇[英]quindecillion
○(1)[数](アメリカ・フランスで)数の単位。10の48乗。
◎イギリス・ドイツで10の48乗は「オクティリオン(octillion)」。
○(2)[数](イギリス・ドイツで)数の単位。10の90乗。
◎"quindecim(15)"と"million(100万)"の合成語。
きんてつ
【近鉄】
○[交]近畿日本鉄道(株)の略称。
⇒きんきにほんてつどう(近畿日本鉄道)
★きんてつうつべせん
【近鉄内部線】
○[交]近畿日本鉄道(株)が運行する、三重県四日市市(ヨッカイチシ)
の鉄道路線。軌間762ミリメートルの軽便鉄道。
〈停車駅〉
近鉄四日市(キンテツヨッカイチ)駅・赤堀(アカホリ)駅・日永(ヒナガ)駅・
南日永(ミナミヒナガ)駅・泊(トマリ)駅・追分(オイワケ)駅・小古曽(オゴソ)
駅・内部(ウツベ)駅。
きんてつげきじょう《きんてつげきぢやう》
【近鉄劇場】
○[歴][劇]大阪府大阪市天王寺区上本町(ウエホンマチ)6丁目にある、
近鉄の子会社近鉄興行が運営する劇場。
近鉄劇場:954席。
近鉄小劇場:420席。
◎近鉄小劇場に加えて、1985(昭和60)近鉄会館(映画館)と旧近
鉄本社ビルを改装して開業。
2004年、閉鎖予定。
きんてつはちおうじせん《きんてつはちわうじせん》
【近鉄八王子線】
○[交]近畿日本鉄道(株)が運行する、三重県四日市市(ヨッカイチシ)
内1駅区間の鉄道路線。軌間762ミリメートルの軽便鉄道。
〈停車駅〉
日永(ヒナガ)駅(四日市市日永)・西日野(ニシヒノ)駅(四日市市西
日野町)。
◎1912. 8.14(大正元)三重軌道により八王子駅〜日永駅間が開
通。
1974. 7.25(昭和49)集中豪雨の被害でバスの代替輸送となる。
1976. 4. 1(昭和51)八王子駅〜西日野駅間(1.5キロメートル)
を廃線にして運転を再開。
きんてつばふぁろーず
【近鉄バファローズ】
◇[英]Kintetsu Buffaloes
○[歴][運]プロ野球球団(パリーグ)の一つ。
本拠地は大阪ドーム(大阪市西区)。
◎1950(昭和25)近鉄パールスとして発足。
1959(昭和34)近鉄バファローに改称。
1962(昭和37)近鉄バファローズに改称。
1997(平成 9)本拠地を大阪ドームに移転。
2004(平成16)オリックスに併合されてオリックス・バファロ
ーズとなる予定。
きんてつやおえき《きんてつやをえき》
【近鉄八尾駅】
○[交]大阪府八尾市にある、近鉄大阪線の駅。
河内山本駅と久宝寺口(キュウホウジグチ)駅の間。
◎JR関西本線には八尾駅がある。
ぎんてんがい
【銀天街】
◇[日]Ginten Gai
○⇒こくらぎんてんがい(小倉銀天街)
きんと
【キント】
◇[独](単数形)Kind/(複数形)Kinder(キンダー)、[英](単数
形)child/(複数形)children
○(1)(ドイツ語で、大人に対する)子供・小児。
○(2)(ドイツ語で、親に対する)子供。息子・娘。
きんと
【筋斗】
◇[中]jimdou
○⇒ちゅうがえり(宙返り)(1)
きんどぅ
【キンドゥ】
◇Kindu
○アフリカ中部、コンゴ民主共和国中東部にあるマニエマ州
(Maniema Province)の州都。
きんときにんじん
【金時にんじん】
【金時ニンジン】
【金時人参】
○[農]京野菜の一つ。京ニンジンの別称。
⇒きょうにんじん(京ニンジン,京人参)
きんときやま
【金時山】
◇[日]Kintoki Yama
○[地]静岡県と神奈川県の境にある山。標高1,213メートル。
きんとれ
【筋トレ】
◇[英]muscular training
○筋肉トレーニングの略称。
⇔のうとれ(脳トレ)
参照⇒ぼでぃーびるでぃんぐ(ボディービルディング)
★きんなら
【緊那羅】
◇[梵]Kimnara
○[仏]仏法守護神の八部衆(ハチブシュウ)の一つ。
参照⇒はちぶしゅう(八部衆)
ぎんなん《ぎんあん》
【ギンナン】
【銀杏】
◇[日]ginnan
○(1)[食]([英]ginkgo nut)イチョウの実(ミ)・種子。
実の外種皮は黄色・多肉で強い悪臭がある。内種皮は白色で
硬く、稜線がある。
内種皮を割って中身を食用にする。
参照⇒ぎんこーるさん(ギンコール酸)
◎秋の季語。
○(2)[植]([英]ginkgo)イチョウの別称。
⇒いちょう(イチョウ,銀杏,公孫樹,鴨脚)
★きんにく
【筋肉】
◇[英]muscle(マスル)
○[生][医]
「マッスル」とも呼ぶ。
参照⇒まっする(マッスル)
◎横紋筋(striated muscle):⇒おうもんきん(横紋筋)
平滑筋(smooth muscle):⇒へいかつきん(平滑筋)
酸素貯蔵体:⇒みおぐろびん(ミオグロビン)
筋肉運動記録計:⇒みおぐらふ(ミオグラフ)
◎ドイツ語:ムスクル(Muskel)。
フランス語:ムスクラ(muscle)。
イタリア語:ムスコロ(muscolo)。
スペイン語:ムスクロ(musculo)。
ロシア語:ムシュツァ(myshtsa)。
フィンランド語:リハス(lihas)。
トルコ語:カス(kas)。
中国語:肌肉(jirou)/肌(ji)。
きんにくげんしょう《きんにくげんせう》
【筋肉減少】
◇[英]sarcopenia
○[医]⇒さるこぺにあ(サルコペニア)
きんにくしつ
【筋肉質】
◇[英]muscularity
○(1)贅肉(ゼイニク)や脂肪が少なく、筋肉のひきしまった体質。
○(2)[心]クレッチマーの気質型分類の癲癇質(テンカンシツ)の別称。
⇒てんかんしつ(てんかん質,癲癇質)
きんにくせんい《きんにくせんゐ》
【筋肉繊維】
◇[英]muscle fiber
○[医]⇒きんせんい(筋繊維)
きんにくぞうきょうざい《きなにくぞうきやうざい》
【筋肉増強剤】
○[運][薬]⇒あなぼりっくすてろいど(アナボリックステロイ
ド)
きんにくちゅうしゃ
【筋肉注射】
◇[英]intramuscular injection
○[医]筋肉内に薬液を注射すること。
略称は「筋注(キンチュウ)」。
参照⇒じょうみゃくちゅうしゃ(静脈注射),ひかちゅうしゃ
(皮下注射)
きんにくとう《きんにくたう》
【筋肉糖】
◇[英]inositol
○[生化]⇒いのしとーる(イノシトール)
きんにくへもぐろびん
【筋肉ヘモグロビン】
◇[英]muscle hemoglobin
○[医]ミオグロビン(myoglobin)の別称。
⇒みおぐろびん(ミオグロビン)
きんにちせい
【金日成】
◇[朝]Kim Il-song
○[人]⇒きむいるそん(キム・イルソン,金日成)
きんにっせい
【金日成】
◇[朝]Kim Il-song
○[人]⇒きむいるそん(キム・イルソン,金日成)
★ぎんねず
【銀鼠】
○[色]
◎C=0,M=0,Y=0,B=55。
きんねれとこ
【キンネレト湖】
◇[ヘブライ語]Yam Kinneret
○[地]⇒がりらやこ(ガリラヤ湖)
きんのおの
【金のオノ】
【金の斧】
◇[英]Golden Axe
○[文]『イソップ物語』の中の一話。
鉄の斧を湖に落としたキコリ(木樵)が悲しんでいると湖の精
が金の斧や銀の斧を持って来て「あなたのですか?」と尋ねるが、
キコリは元の鉄の斧を受け取る話。
欲深い近所のキコリも真似(マネ)をして斧を湖に投げ、金の斧
を自分のものと言ったため、金の斧をもらえず、また自分の斧
も取り上げられた。
★ぎんのさじ
【銀の匙】
○[文]中勘助(ナカ・カンスケ)(1885〜1965)の長編小説。
自身の幼少年時代の思い出を少年の目で描いた作品。
きんばい
【キンバイ】
【金梅】
○(1)[植]([中]jinmei)黄梅(オウバイ)の漢名。
⇒おうばい(オウバイ,黄梅)
○(2)[植]⇒きんばいそう(キンバイソウ,金梅草)
★きんばいそう《きんばいさう》
【キンバイソウ】
【金梅草】
◇[学]Trollius hondoensis
○[植]キンポウゲ目(Ranunculales)キンポウゲ科(Ranuncula-
ceae)キンバイソウ属(Trollius)の多年草。
中部地方の高山の湿地や水辺に自生。
単に「キンバイ(金梅)」とも呼ぶ。
きんばーがん
【キンバー岩】
◇[英]kimberlite
○[鉱]雲母(ウンモ)カンラン岩で、パイプ状小岩体をなす火成岩。
南アフリカ共和国のキンバリー地方などに特徴的に産出し、
しばしばダイヤモンドの母岩となる。
「キンバーライト」とも呼ぶ。
参照⇒[2]きんばりー(キンバリー)
きんぱちどり
【金八鶏】
○[鳥][農]秋田県の天然記念物。大館三鶏の一つ。
シャモと在来種の突然異変により生れた闘鶏。
参照⇒しゃも(シャモ,軍鶏)
◎名前は気短な肴屋金八に由来する。
きんぱつ
【金髪】
○⇒ぶろんど(ブロンド)
きんばっじ
【金バッジ】
○[俗]国会議員の俗称。
⇒こっかいぎいん(国会議員)
ぎんばっじ
【銀バッジ】
◇[英]silver badge
○[俗]シェリフ(sheriff)(保安官)の俗称。
⇒しぇりふ(シェリフ)(1)
きんばーらいと
【キンバーライト】
◇[英]kimberlite
○[鉱]⇒きんばーがん(キンバー岩)
[1]きんばりー
【キンバリー】
◇[英]Kimberley
○[人](英語圏の)男性名・女性名。
[2]きんばりー
【キンバリー】
◇Kimberley
○南アフリカ共和国西部、ノーザンケープ州(Nothern Cape Pro-
vince)東端の州都・鉱業都市。
南緯28.75°、東経24.77°、標高1,230メートルの地。
世界有数のダイヤモンドの産地。
参照⇒きんばーがん(キンバー岩)
〈人口〉
1985(昭和60)13万7,299人。
1991(平成 3)15万2,200人。
1996(平成 8)17万0,430人。
ぎんぱれ
【銀パレ】
○[俗](優勝やお披露目など)東京の銀座でパレードをすること。
ぎんばん
【銀盤】
○(1)銀製または銀メッキ製の、皿や盆。
○(2)スケートリンクまたはその氷が張り詰めた鏡のような表
面の美称。
◎銀盤の女王
○(3)銀葉(ギンヨウ)の別称。
⇒ぎんよう(銀葉)(2)
ぎんばんしゃしん
【銀板写真】
◇[英]daguerreotype、[フ]daguerreotype
○[写]銀板に写真を撮る技法。また、その写真。
よく磨いた銀板に沃素蒸気をかけて表面を沃化銀にする感光
化処理を行い、カメラに入れて露光したのち、水銀蒸気中で現
像するもの。
定着は食塩などで行う。
「ダゲレオタイプ」とも呼ぶ。
参照⇒せんぞう(潜像)
◎1837(天保 8)フランスの化学者ダゲール(Louis Daguerre)
(1787〜1851)が発明。
参照⇒だげーる(ダゲール)
きんぴ
【金肥】
○[農]農家が金銭を支払って買い入れる肥料。購入肥料。
「かねごえ(金肥)」とも呼ぶ。
◎糞尿(フンニョウ)・堆肥(タイヒ)などの自給肥料に対する言葉。
江戸時代に入り、商品作物の栽培に伴い、自給肥料とともに
使用されるようになる。
油粕(アブラカス)や干鰯(ホシカ)(魚肥)などで、都市周辺では対価
を支払って人糞を集めることもあった。
近代以降は工場で生産される化学肥料が中心となる。また、
家畜の肉骨粉も使用される。
参照⇒にくこっぷん(肉骨粉)
★きんぴら
【金平】
【公平】
○(1)[劇]金平浄瑠璃の主人公の名前。
○(2)[劇]金平浄瑠璃の略称。
⇒きんぴらじょうるり(金平浄瑠璃,公平浄瑠璃)
○(3)[料]金平牛蒡の略称。
⇒きんぴらごぼう(金平牛蒡)
○(4)
◎「こんぴら(毘羅,金比羅)」は梵語の「ワニ(鰐)(Kumbhira)」で
別。
きんぴらごぼう《きんぴらごばう》
【金平牛蒡】
○[料]繊切(センギリ)または笹(ササ)がきにしたゴボウ(牛蒡)を醤
油・砂糖・刻みトウガラシ(唐辛子で味付けし、ゴマ油(胡麻油)
でいため煮た料理。
単に「きんぴら(金平,公平)」とも呼ぶ。
◎名称は「怪力金平のように精がつく」の意味。
きんぴらじょうるり《こんぴらじやうるり》
【金平浄瑠璃】
【公平浄瑠璃】
○[劇]江戸前期、江戸で流行した人形浄瑠璃。
明暦・寛文(1655〜1673)ころ、薩摩浄雲(サツマ・ジョウウン)の門弟
桜井和泉太夫(イズミダュウ)(のち丹波少掾<タンバショウジョウ>)が創始。
坂田金時ら頼光四天王の子たち、特に金時の子坂田金平(キンピ
ラ)の超人的な武勇談を操り芝居で上演。その内容や豪快・粗野
な曲風が江戸の気風に合致し、盛行した。
「金平節(キンピラブシ)」とも、単に「きんぴら(金平,公平)」とも
呼ぶ。
◎元禄年間(1688〜1704)に歌舞伎の初代市川団十郎が創始した
「荒事(アラゴト)」は、この人形の動きをヒントにした所作(ショサ)と
いう。
ぎんひらす
【ギンヒラス】
【銀ヒラス】
○[魚]⇒[2]しるばー(シルバー)
きんぴらぶし
【金平節】
○[劇]⇒きんぴらじょうるり(金平浄瑠璃,公平浄瑠璃)
きんぶ
【金武】
◇[日]Kimbu/Kinbu
○(1)[俗][地]⇒きんわん(金武湾)
○(2)[俗]⇒きんちょう(金武町)
きんぷさん
【金峰山】
◇[日]Kimpu San/Kinpu San
○[地]長野県と山梨県の境にある関東山地西部、秩父山地の高
峰。標高2,595メートル。
奥秩父の名峰で、北側から千曲川、南側から釜無川の源流を
発している。山頂に方状節理を呈する巨大な五丈岩が屹立(キツリ
ツ)する。
中生層を貫く花コウ岩からなり、水晶を産する。
秩父多摩国立公園に含まれ、増富温泉(マストミオンセン)から登山路
がある。
「きんぷせん(金峰山)」,「きんぷざん(金峰山)」とも呼ぶ。
参照⇒ますとみおんせん(増富温泉)
◎古来信仰の対象となり、武蔵蔵王権現を祀(マツ)り、かつては
九筋の登山口があった。
◎「きんぽうざん(金峰山)」は熊本市の山。
参照⇒きんぽうざん(金峰山)(2)
きんぷざん
【金峰山】
◇[日]Kimbu Zan/Kinbu Zan
○[地]⇒きんぷさん(金峰山)
きんふしょく
【金富軾】
◇[朝]Kim Busik/Kim Pwusik
○[人]朝鮮高麗(コウライ)朝中期の学者・政治家(1075〜1151)。慶
州の人。
仁宗年間、僧妙清の乱を平定。のち、楽浪郡開国侯。
仁宗の命を受け朝鮮最初の正史『三国史記』(1145年)撰述。
◎三国とは新羅(シラギ)・高句麗(コウクリ)・百済(クダラ)のこと。
きんぶせん
【金峰山】
◇[日]Kimbu Sen
○(1)[地]奈良県中央部の吉野山(ヨシノヤマ)奥千本から南は大峰(オ
オミネ)山脈の山上ヶ岳(サンジョウガタケ)に至(イタ)る連峰の総称。
「金(カネ)の御岳(ミタケ)」とも呼ぶ。
参照⇒おおみねさん(大峰山)(1)
○(2)[地](特に、最高峰の)山上ヶ岳の別称。
⇒さんじょうがたけ(山上ヶ岳)
○(3)[地]⇒きんぷさん(金峰山)
きんぷせん
【金峰山】
◇[日]Kimpu Sen/Kinpu Sen
○[地]⇒きんぷさん(金峰山)
きんぶせんじ
【金峰山寺】
○奈良県吉野郡(ヨシノグン)吉野町(ヨシノチョウ)の、金峰山(山上ヶ岳)
にある金峰山修験本宗の本山。もと天台宗。
吉野山蔵王堂に蔵王権現(ザオウゴンゲン)を祀(マツ)る。
蔵王権現立像は重要文化財。
「きんぷせんじ(金峰山寺)」とも呼ぶ。
参照⇒さんじょうがたけ(山上ヶ岳)
◎ 672[天武元]役小角(エンノオヅヌ)(役行者)が開基。
きんぷせんじ
【金峰山寺】
○⇒きんぶせんじ(金峰山寺)
きんぶちょう《きんぶちやう》
【金武町】
◇[日]Kimbu Cho/Kinbu Cho
○[俗]⇒きんちょう(金武町)
きんぶりじん
【キンブリ人】
◇Cimbris
○[歴]原始ゲルマン民族で、中部ヨーロッパのユトランド半島
に居住していた一部族。
紀元前2世紀ころ南に移動を開始し、テウトニ人(Teutoni)
とともにローマ領に侵入。
BC. 101、ウェルケラエ(Vercellae)(現:ベルチェリ)でロー
マの将軍マリウス(Marius)に敗れて壊滅。
参照⇒てうとに(テウトニ)
きんぶわん
【金武湾】
◇[日]Kimbu Wan/Kinbu Wan
○[俗][地]⇒きんわん(金武湾)
きんぶんしょうしょ《きんぶんしやうしよ》
【今文尚書】
◇[中]Jinwen Sjangshu
○[歴]漢代に通用した隷書(レイショ)で記されている『尚書(書経)』。
秦の焚書(フンショ)の後、前漢初期の博士伏生(伏勝)(Fu Sheng)
が口述したものを隷書で書き留めたもの(二十九篇)。
参照⇒こぶんしょうしょ(古文尚書)
◎「今文」も『尚書』も漢代の呼称で、宋代以降は『書経』と呼
ぶ。
きんぺいばい
【金瓶梅】
◇[中]Jinpingmei
○[文]中国、明代の口語体(白話)の長編小説。全百回。四大奇
書(シダイキショ)の一つ。
万暦(1573〜1620)中期に成立したと推定され、著者に定説が
なく不詳。一説に明の王世貞(Wang Shizhen)作ともいう。
豪商西門慶(Ximen Qing)の家庭の淫乱ぶりを描写し、毒婦潘
金蓮(Pan Jinlian)や『水滸伝(Suihuchuan)(スイコデン)』の中の
武松(Wu Song)らが登場する。
当時の社会の腐敗を如実に描き出している。
きんべん
【巾偏】
○[言]⇒はばへん(巾偏)
★きんぽうげ
【キンポウゲ】
【金鳳花】
【毛莨】
◇[学]Ranunculus japonicus
○[植]キンポウゲ目(Ranunculales)キンポウゲ科(Ranuncula-
ceae)キンポウゲ属(Ranunculus)の多年草。有毒植物。
一重咲きのものは「馬の足形」と呼ぶ。
参照⇒うまのあしがた(馬の足形,毛莨)
◎キンポウゲ目(Ranales)とも。
きんぼうさん
【金峰山】
◇[日]Kimbo San/Kinbo San
○[地]⇒きんぽうざん(金峰山)(1)
きんぼうざん
【金峰山】
◇[日]Kimbo Zan/Kinbo Zan
○[地]⇒きんぽうざん(金峰山)(2)
きんぽうざん
【金峰山】
◇[日]Kimpo Zan/Kinpo Zan
○(1)[地]山形県鶴岡市にある山。標高459メートル。
「きんぽうさん(金峰山)」とも呼ぶ。
◎山頂に吉野の大峰山(オオミネサン)、別称金峰山(キンブセン)から勧請
(カンジョウ)したと伝える金峯(キンポウ)神社がある。
○(2)[地]熊本県熊本市の西端にある二重式火山(カルデラ型)。
標高665メートル。
山頂には南北朝時代菊池氏が再興した金峰山神社があり、展
望にすぐれる。山麓にはミカン園が多い。
「きんぼうざん(金峰山)」,「一ノ岳」とも呼ぶ。
◎中世には、修験道の道場。
宮本武蔵が参禅した雲巌寺の霊巌洞は『五輪書』を書いた所。
◎北側にある峠の茶屋は夏目漱石の『草枕』で知られる。
○(3)[地]鹿児島県西部、薩摩半島を縦断する金峰山地の主峰。
標高636メートル。
◎「きんぷさん(金峰山)」は秩父山地の山。
参照⇒きんぷさん(金峰山)
きんぽうちょう《きんぽうちやう》
【金峰町】
◇[日]Kimpo Cho/Kinpo Cho
○鹿児島県西部、薩摩半島西部にある、日置郡(ヒオキグン)の町。
北東部を鹿児島市、南西部を加世田市に接し、西部を東シナ海
に面する。
〈面積〉
72.25平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)8,237人。
きんぼうつうか《きんばうつうくわ》
【近傍通過】
◇[英]approach pass
○[宇]⇒すうぃんぐばい(スウィングバイ)
きんぽくさん
【金北山】
◇[日]Kimpoku San/Kinpoku San
○[地]新潟県、佐渡島の中北部にある最高峰。標高1,172メー
トル。
山腹は牛馬の放牧に利用。
◎『義経記』の「白山の獄」にあたるとされる。
きんぼし
【金星】
○(1)[運]相撲(スモウ)で、平幕(ヒラマク)の力士(リキシ)が横綱(ヨコヅナ)
を負(マ)かした時の勝ち星。
◎普通の勝ち星は「白星(シロボシ)」と呼ぶ。
参照⇒しろぼし(白星)
○(2)(転じて)ある実績の殊勲(シュクン)・大手柄(オオテガラ)。
◎「きんせい(金星)」とも読む。
参照⇒きんせい(金星)
きんほんい
【金本位】
◇[英]gold standard
○[経]⇒きんほんいせい(金本位制)
★きんほんいせい
【金本位制】
◇[英]gold standard system
○[経]金を本位貨幣とする貨幣制度。
「金本位(gold standard)」とも呼ぶ。
参照⇒たんほんいせい(単本位制)
◎1816(文化13)イギリス、世界で初めて採用。
1871(明治 4)日本、新貨条例で名目的には採用したが、貿易
決済には銀を用いる。
1897(明治30)日本、貨幣法で採用。
1900(明治33)アメリカで採用。
きんま
【きんま】
【木馬】
○⇒きうま(木馬)
★きんま
【蒟醤】
○香川県(讃岐)に伝わる漆芸。
室町時代に倭寇(ワコウ)がミャンマーからもたらした漆芸を、
江戸後期に再現したもの。
きんまく
【筋膜】
◇[英]fascia(フェイシア)
○[医]個々の筋または筋群の表面を包む結合組織の薄い膜。
筋を一定の位置にゆるく固定し、筋収縮する際には筋と筋と
の間で摩擦が生じないように保護し、筋の滑動を円滑にするも
の。
きんまんじょう《きんまんじやう》
【金満城】
◇[中]Jinman Cheng
○[歴]⇒びしゅばりく(ビシュバリク,別失八里)
きんまんびょう《きんまんびやう》
【金満病】
◇[英]affluenza
○[心]⇒あふるえんざ(アフルエンザ)
きんみつだ
【金密陀】
◇[英]massicot
○[化]⇒いっさんかなまり(一酸化鉛)
ぎんみつだ
【銀密陀】
◇[英]litharge
○[化]⇒いっさんかなまり(一酸化鉛)
きんむきんちょう《きんむきんちやう》
【筋無緊張】
◇[英]amyotonia
○[医]エーマイオトニアの別称。
⇒えーまいおとにあ(エーマイオトニア)(2)
きんむきんちょうしょう《きんむきんちやうしやう》
【筋無緊張症】
◇[英]amyotonia
○[病]エーマイオトニアの別称。
⇒えーまいおとにあ(エーマイオトニア)(1)
ぎんむつ
【銀ムツ】
【銀むつ】
【ギンムツ】
○[食][魚]メロの食品表示名。
⇒めろ(メロ)
きんめ
【キンメ】
【金目】
【金眼】
○[魚]⇒きんめだい(キンメダイ,金目鯛,金眼鯛)
★きんめだい《きんめだひ》
【キンメダイ】
【金目鯛】
【金眼鯛】
◇[学]Beryx splendens、[英]splendid alfonsino
○[魚]キンメダイ目(Beryciformes)キンメダイ科(Berycidae)
キンメダイ属(Beryx)の海産の硬骨魚。
ほぼ世界中の温帯・熱帯の水深200メートル以深に生息する。
体長約60センチメートル。体色は鮮紅色で、目が大きく黄金
色に輝く。
脂の乗った冬季が旬。
「きんめ(金目,金眼)」とも呼ぶ。
★ぎんめだい《ぎんめだひ》
【ギンメダイ】
【銀目鯛】
【銀眼鯛】
◇[学]Polymixia japonica
○[魚]ギンメダイ目(Polymixiiformes)ギンメダイ科(Polymixi-
idae)ギンメダイ属(Polymixia)の海産の硬骨魚。
◎ギンダイ(銀鯛):⇒まながつお(マナガツオ,真魚鰹)
★[1]きんめるじん
【キンメル人】
◇[希]Kimmerioi、[羅]Cimmerii、[英]Cimmerians
○[ギ神]暗黒にすむ人々。
◎スキタイ人(Scythians)かケルト人(Celts)と考えられている。
★[2]きんめるじん
【キンメル人】
◇[英]Cimmerian/Kimmerian
○[歴]南ロシアに居住した一部族。トラキア系かイラン系。
スキタイ人(Scythians)に南ロシアを追われ、紀元前8世紀
末にアナトリア(小アジア)に現れる。
BC. 696〜 695にフリギア(Phrygia)に侵入して滅ぼす(BC.
690)。
BC. 652にリディア王国の首都サルディス(Sardis)に至るが、
間もなく勢力が弱まり、アリアテス(Alyattes)王に追い払われ
た。
◎『旧約聖書』に現れるゴメル(Gomer)は、アッシリアではガ
ミル(Gamir)・ギミルライ(Gimirrai)などと記されており、キ
ンメル人と考えられている。。
きんめるじんのぼすぽらす
【キンメル人のボスポラス】
◇[英]Cimmerian Bosporus
○[歴]ボスポロス王国の別称。
⇒ぼすぼろすおうこく(ボスポロス王国)
★ぎんめん
【銀面】
○(1)ウマ(馬)に唐鞍(カラクラ)をつける時、ウマの面(ツラ)を飾る
装飾具。
○(2)(なめし皮で)毛の生えていた側の面・表面。
「グレイン([英]grain)」とも呼ぶ。
きんもうきゅうびのきつね《きんもうきうびのきつね》
【金毛九尾の狐】
○⇒きゅうびのきつね(九尾の狐)(2)
★きんもくせい
【キンモクセイ】
【金木犀】
◇[英]fragrant olive/orange osmanthus、[学]Osmanthus
fragrans var.aurantiacus
○[植]シソ目(Lamiales)モクセイ科(Oleaceae)モクセイ属(Os-
manthus)の常緑小高木。中国原産。雌雄異株。
世界各地で観賞用に植栽。
9〜10月ころ、橙黄色で四弁の小花が群がり咲き、強烈な芳
香を放つ。
漢名は「丹桂(タンケイ)」。
参照⇒ぎんもくせい(ギンモクセイ,銀木犀)
★ぎんもくせい
【ギンモクセイ】
【銀木犀】
◇[英]fragrant olive、[学]Osmanthus fragrans var.lati-
folia
○[植]シソ目(Lamiales)モクセイ科(Oleaceae)モクセイ属(Os-
manthus)の常緑小高木。
中国〜ベトナム原産。雌雄異株。世界各地で観賞用に植栽。
9〜10月ころ、黄白色で四弁の小花が群がり咲き、強烈な芳
香を放つ。
漢名は「桂花(ケイカ)」,「銀桂」。
参照⇒きんもくせい(キンモクセイ,金木犀)
◎キンモクセイに較べ、花は白く、香りも弱い。
きんもんかいきょう《きんもんかいけふ》
【金門海峡】
◇[英]the Golden Gate/Golden Gate Strait
○[地]⇒ごーるでんげーと(ゴールデンゲート)
きんもんきょう《きんもんけう》
【金門橋】
◇[英]Golden Gate Bridge
○⇒ごーるでんげーとぶりっじ(ゴールデンゲートブリッジ)
きんもんけん
【金門県】
◇[中]Jinmen Xian、[英]Chinmen County
○台湾に帰属する、福建省の県。金門島(Jinmen Dao)など12の
島嶼(トウショ)から成る。
参照⇒れんこうけん(連江県)
〈面積〉
153.1平方キロメートル。
きんもんせんえき
【金門戦役】
◇[中]Jinmen Zhanyi
○[歴]⇒こねいとうせんえき(古寧頭戦役)
きんもんせんそう《きんもんせんさう》
【金門戦争】
○[歴]⇒こねいとうせんえき(古寧頭戦役)
きんもんとう《きんもんたう》
【金門島】
◇[中]Jinmen Dao、[英]Quemoy Island/Chinmen Island
○[地]中国南東部、福建省(Fujian Sheng)厦門市(Xiamen Shi)
(アモイシ)の東方沖合にある島。
現在、台湾金門県(Jinmen Xian)に帰属し、飛行場がある。
「チンメン島」,「チンメンタオ」とも呼ぶ。
参照⇒きじょうさい(軌条砦),ばそしょとう(馬祖諸島)
◎清代の初期、鄭成功(Zheng Chenggong)(テイ・セイコウ)がここを根
拠地に海上勢力を握り、反清復明の抵抗運動を行った。
1949.10.25(昭和24)古寧頭戦役。
1954. 9. 3(昭和29)中国軍、金門島・馬祖島砲撃を開始。
1950年代、中国本土との砲撃戦が行われた。
1958. 8.23(昭和33)中国本土から44日間に渡って計47万発の
砲弾が撃ち込まれた(八・二三砲戦)。
きんもんのへん
【禁門の変】
○[歴]⇒はまぐりごもんのへん(蛤御門の変)
きんやかやくこ《きんやくわやくこ》
【禁野火薬庫】
○[歴]大阪府枚方市(ヒラカタシ)禁野本町(キンヤホンマチ)にあった、旧日
本陸軍の火薬庫。
◎1895(明治28)建設。
1939(昭和14)砲弾解体中に約700人が死傷する爆発事故が発
生。
きんやほんまちいせき《きんやほんまちゐせき》
【禁野本町遺跡】
○[歴]大阪府枚方市(ヒラカタシ)禁野本町にある、弥生時代後期〜
平安時代初期の遺跡。
きんゆうかんとくちょう《きんゆうかんとくちやう》
【金融監督庁】
○[歴]金融庁の前身の一つ。
⇒きんゆうちょう(金融庁)
◎1998(平成10)大蔵省から金融企画(法案整備)機能を除いた権
限を一部委譲する形で発足。
2000. 7. 1(平成12)金融庁に統合。
★きんゆうきかくきょく《きんゆうきくわくきよく》
【金融企画局】
○[歴]金融庁の前身の一つ。
⇒きんゆうちょう(金融庁)
◎2000. 7. 1(平成12)金融庁に統合。
きんゆうきょうこう《きんゆうきようくわう》
【金融恐慌】
○(1)[経]信用関係の急速な崩壊による金融市場の混乱。金融
界を中心とする信用恐慌・貨幣恐慌・銀行恐慌などの総称。
一般的には、企業間の信用恐慌として始まり、商品価格や株
価の低落が起き、次いで激しい現金需要による貨幣恐慌が引き
起こされ、終局的には銀行閉鎖・休業の続出という銀行恐慌に
まで発展する。
○(2)[歴][経]日本では特に1927(昭和 2)の恐慌をさす。
第一次若槻礼次郎内閣が震災手形の処理に着手した際、議会
の討議から台湾銀行への台湾銀行の不良貸付が暴露。三井銀行
が台湾銀行からコールを引き上げたことから火が付き、金融機
関を中心に恐慌が広がる。若槻内閣は台湾銀行救済緊急勅令案
を 4.17枢密院に否決され総辞職。
代わった田中義一内閣は日本銀行からの非常貸出と3週間の
支払猶予令(モラトリアム)を実施し、収拾した。
参照⇒たいわんぎんこう(台湾銀行),じゅうごぎんこう(十五
銀行)
◎この恐慌によって鈴木商店・十五銀行などが倒産・休業し、
五大銀行が金融界で独占的な地位を占めるに至った。
参照⇒ごだいぎんこう(五大銀行)
◎1927. 3.22(昭和 2)休業する銀行が続出し金融恐慌が始まる。
業界はカルテルを結成し、操業短縮で切り抜けようとした。
★きんゆうきんきゅうそちれい
【金融緊急措置令】
○[歴]1946. 2.17(昭和21)公布。インフレ対策として新円を発
行し、旧円の預貯金を封鎖。
「新円切り替え」とも呼ぶ。
★きんゆうさいせいいいんかい《きんゆうさいせいゐゐんくわい》
【金融再生委員会】
○銀行への公的資金の投入や破たん処理を行なう総理府の外局。
★きんゆうさきものとりひき
【金融先物取引】
○[経]金融商品を対象とする先物取引。
◎1985(昭和60)東京証券取引所、国債の先物取引を開始。
1988. 5.31(昭和63)金融先物取引法、公布。
1989. 6.30(平成元)東京金融先物取引所、取引を開始。
2005. 7.(平成17)金融先物取引法、投機の性格が極めて強い
金融先物取引の飛び込み勧誘(訪問販売)を禁止。
2007. 9.30(平成19)金融商品取引法、施行。
きんゆうしょうひん《きんゆうしやうひん》
【金融商品】
○[経]銀行・証券会社・保険会社などの金融機関が提供・仲介
する、各種の預貯金・投資信託・債権・株式・株価指数・保険
などの総称。
きんゆうしりょうかん《きんゆうしれうくわん》
【金融資料館】
○[経]北海道小樽市にある、日本銀行の広報専門施設。
◎2003. 5.14(平成15)旧小樽支店の建物内部を改装し開館。
★きんゆうちょう《きんゆうちやう》
【金融庁】
○金融行政一般に携わる総理府の外局。
<1>金融機関を検査・監督、<2>金融制度に関する法律の企画
立案、<3>銀行免許交付や公的資金投入の決定、などを行なう。
◎2000. 7. 1(平成12)金融監督庁と大蔵省の金融企画局が合体
して発足。土曜日のため、業務は3日から。
参照⇒きんゆうかんとくちょう(金融監督庁)
きんゆさんげんそく
【禁輸三原則】
【禁輸3原則】
○[古][政][軍]⇒ぶきゆしゅつさんげんそく(武器輸出三原則,
武器輸出3原則)
きんよう《きんえう》
【金曜】
○[暦]⇒きんようび(金曜日)
ぎんよう《ぎんえふ》
【銀葉】
○(1)銀を紙のように薄く延(ノ)ばしたもの。
参照⇒ぎんがみ(銀紙)(2)
○(2)香木を載(ノ)せる香道の用具。
雲母(ウンモ)の薄片を金銀で縁取りしたもので、香木を載せ、
火を埋めた灰の上に置いて間接的に加熱する。
「香敷(コウシキ)」,「銀盤(ギンバン)」とも呼ぶ。
ぎんようあかしあ《ぎんえふあかしあ》
【ギンヨウアカシア】
【銀葉アカシア】
◇[学]Acacia baileyana
○[植]マメ目(Fabales)マメ科(Fabaceae)アカシア属(Acacia)
の総称。オーストラリア原産の常緑高木。
高さ約15メートル。白緑色小形の羽状複葉を互生。
早春、葉腋(ヨウエキ)に黄色小球形の香りのよい頭状花を多数つ
ける。切り花にしたり、花から油を取って香料とする。
「ミモザ(mimosa)」,「ミモザアカシア」,「ハナアカシア(花アカ
シア)」,「アカシア・ベイレヤナ」とも呼ぶ。
きんようたい《きんえうたい》
【金腰帯】
【金腰帶】
◇[中]jinyaodai
○[植]黄梅(オウバイ)の漢名。
⇒おうばい(オウバイ,黄梅)
きんようび《きんえうび》
【金曜日】
◇[英]Friday(フライデー)、[中]xingqi wu(星期五)
○[暦]週の第六日。木曜日の翌日、土曜日の前日。
単に「金曜」とも、俗に「はなきん(花金)」とも呼ぶ。
参照⇒はなきん(花金)
◎聖金曜日(Good Friday):⇒じゅなんび(受難日)
イスラム教の安息日(アンソクニチ)。
★きんらん
【キンラン】
【金蘭】
◇[学]Cephalanthera falcata/Cephalanthera japonica
○[植]クサスギカズラ目(Asparagales)ラン科(Orchidaceae)キ
ンラン属(Cephalanthera)の多年草。
草丈30〜70センチメートル。
春、茎頂に黄色の半開の小花をまばらな総状につける。
日本・朝鮮半島・中国の疎林の下に自生。
「アサマソウ(朝熊草)」,「アリマソウ(有馬草)」,「オウラン(黄
蘭)」,「キサンラン(奇参蘭)」とも呼ぶ。
◎春の季語。
〈近縁種〉
ギンラン(銀蘭)(Cephalanthera erecta)。
きんらん
【金蘭】
◇[中]jimlan
○(1)親しく堅固な交り。友情の親しく厚い交際。
参照⇒はちはいのまじわり(八拝の交わり,八拝の交り)
◎金蘭の契り,金蘭の友
◎『易経』繋辞伝上:二人同心、其利断金、同心之言、其臭如
蘭:二人(ニニン)心を同じくすれば、その利(ト)きこと金を断(タ)
ち、同心の言は、その臭(ニオ)ひ蘭(ラン)の如(ゴト)し。
○(2)[植]⇒きんらん(キンラン,金蘭)
★ぎんらん
【ギンラン】
【銀蘭】
◇[学]Cephalanthera erecta
○[植]クサスギカズラ目(Asparagales)ラン科(Orchidaceae)キ
ンラン属(Cephalanthera)の多年草。
春、茎頂に白色の半開の小花を数個つける。
◎春の季語。
〈近縁種〉
キンラン(金蘭)(Cephalanthera falcata)。
きんらんじそ
【キンランジソ】
【金襴紫蘇】
◇[羅][英]Coleus
○[植]⇒こりうす(コリウス)
きんり
【禁裏】
【禁裡】
○(1)天子(天皇)の住居。
「禁中(キンチュウ)」,「内裏(ダイリ)」,「皇居(コウキョ)」,「御所(ゴショ)」と
も呼ぶ。
◎「裏(ウチ)に入ることを禁ずる」の意味。
○(2)天皇。
◎禁裏様
○(3)⇒だいりびな(内裏雛)
きんりくごにん
【禁裏供御人】
○[歴]⇒くごにん(供御人)
きんりゅう
【金龍】
○[歴]東京都港区赤坂にあった料亭。
政治家の小泉純一郎・加藤紘一・山崎拓らが会合に使ってい
た。
◎2006. 2.(平成18)閉店。
きんりゅう
【禽竜】
○[動]⇒いぐあのどん(イグアノドン)
ぎんりゅうがい
【銀龍街】
【銀竜街】
◇[日]Ginryu Gai
○神奈川県川崎市にある商店街。
開閉式のアーケードがある。
きんりゅうざん
【金竜山】
○浅草(アサクサ)浅草寺(センソウジ)の山号。
⇒せんそうじ(浅草寺)
ぎんりゅうとう《ぎんりゆうたう》
【銀竜島】
◇[中]Yinlong Dao
○[地]中国とロシアの国境にある黒瞎子島(Heixiazi Dao)の中
の西部の大小2島。
ロシア名はタラバロフ島([露]Ostrov Tarabarovsky)。
参照⇒こくかつしとう(黒瞎子島)
きんりょう
【金陵】
◇[中]Jinling
○(1)[歴]中国南京(ナンキン)の古称・雅称。
⇒なんきん(南京)(1)
○(2)[歴]中国金朝の歴代皇帝の陵墓群。北京市中心部から南
西約40キロメートル、房山区周口店鎮にある。
◎1985(昭和60)調査開始。
2003. 9. 5(平成15)北京市文物局、完顔阿骨打(ワンヤン・アクダ)
の墓を発見と発表。
参照⇒あくだ(アクダ,阿骨打)
きんりょうじゅうにさい《きんりようじふにさい》
【金陵十二釵】
◇[中]Jinling Shi'er Chai
○[文]『紅楼夢(Hongloumeng)(コウロウム)』の別称。
⇒こうろうむ(紅楼夢,紅樓夢)
ぎんりょうそう《ぎんりようさう》
【ギンリョウソウ】
【銀竜草】
◇[学]Monotropastrum humile
○[植]ツツジ目(Ericales)イチヤクソウ科(Pyrolaceae)ギンリョ
ウソウ亜科(Monotropoideae)ギンリョウソウ属(Monotropast-
rum)の多年草・腐生植物。一属一種。
森林中の落ち葉の積もった湿地などに自生。
高さ約10〜20センチメートル。全体が半透明の白色で多肉質、
葉は鱗片状(リンペンジョウ)。
夏、壺状円筒形の白い花を茎頂に一個下向きにつける。
「ユウレイタケ(幽霊茸)」,「ユウレイダケ」とも呼ぶ。
◎イチヤクソウ科はツツジ科(Ericaceae)に含めることもある。
また、ギンリョウソウ亜科をシャクジョウソウ科(Monotropa-
ceae)として独立させることもある。
★ぎんりょうそうもどき《ぎんりようさうもどき》
【ギンリョウソウモドキ】
【銀竜草擬】
◇[学]Monotropa uniflora
○[植]ツツジ目(Ericales)イチヤクソウ科(Pyrolaceae)ギンリョ
ウソウ亜科(Monotropoideae)シャクジョウソウ属(Monotropa)
の多年草・腐生植物。
「アキノギンリョウソウ(秋の銀竜草)」,「スイショウラン(水
晶蘭)」とも呼ぶ。
ぎんりん
【銀輪】
○(1)銀製の輪。銀色の輪。
○(2)自転車の美称。
⇒じてんしゃ(自転車)
きんる
【近流】
○[歴]律令制の三流(サンル)の一つ。流罪(ルザイ)。
参考⇒ちゅうる(中流),おんる(遠流),るざい(流罪)
きんれんか《きんれんくわ》
【キンレンカ】
【金蓮花】
○[植]ノウゼンバレン(凌霄葉蓮)の別称。
⇒のうぜんばれん(ノウゼンバレン,凌霄葉蓮)
ぎんろう《ぎんらふ》
【銀ロウ】
【銀鑞】
○[工]銀を含有する硬ロウ(硬鑞。
参照⇒こうろう(硬ロウ,硬鑞)
きんろうかんしゃのひ《きんらうかんしやのひ》
【勤労感謝の日】
○[暦]国民の祝日の一つ。11月23日。
もと新嘗祭(ニイナメサイ)。
参照⇒れいばーでー(レイバー・デー)
きんろうしょとく《きんらうしよとく》
【勤労所得】
◇[英]earned income
○[経]個人の勤労に基づいて直接受ける所得・収入。
給与・賃金・報酬・賞与・歳費・年金・恩給など。
「アーンドインカム(earned income)」とも、また所得税法で
は「給与所得」と呼ぶ。
⇔ふろうしょとく(不労所得)
きんろす
【キンロス】
◇Kinross
○(1)イギリス北部、スコットランド中央部のパース・キンロ
ス州(Perth and Kinross Region)の町。
〈人口〉
1991(平成 3)3,459人。
◎もとキンロス州(Kinross Region)の州都。
○(2)[古](Kinross Region)⇒きんろすしゅう(キンロス州)
きんろすしゃーしゅう《きんろすしやーしう》
【キンロスシャー州】
◇[英]Kinross-shire
○[古]⇒きんろすしゅう(キンロス州)
きんろすしゅう《きんろすしう》
【キンロス州】
◇[英]Kinross Region
○[古]イギリス北部、スコットランド東部にあった州。
「キンロスシャー州(Kinross-shire)」とも呼ぶ。
◎1975(昭和50)新設されたテイサイド州(Tayside Region)に編
入。
1996(平成 8)テイサイド州などを解体してパース・キンロス
州(Perth and Kinross Region)を設置。
きんわん
【金武湾】
◇[日]Kin Wan
○[地]沖縄本島中南部東側にある、太平洋に面する湾。
北岸は国頭郡(クニガミグン)金武町(キンチョウ)、東岸はうるま市。
俗に「きんぶわん(金武湾)」とも呼ぶ。
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