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百 科 辞 書 《きち》 編集:獨 澄旻
-------- きち --------------------------------------------------
きちがいなすび《きちがひなすび》
【キチガイナスビ】
【気違い茄子】
【気違茄子】
○[植]チョウセンアサガオ(朝鮮朝顔)の別称。
⇒ちょうせんあさがお(チョウセンアサガオ,朝鮮朝顔)
きちがいびょういん《きちがひびやうゐん》
【気違い病院】
【気狂い病院】
◇[英]madhouse/loony bin/bedlam
○[古][俗]精神科病院の差別語。
⇒せいしんかびょういん(精神科病院)
きちくべいえい
【鬼畜米英】
○[歴]大東亜戦争(第二次世界大戦)当時の日本のスローガン。
「米英人は鬼や畜生(家畜)と同じ」の意味。
参照⇒ぼうしようちょう(暴支膺懲)
きちこう《きちかう》
【桔梗】
○⇒ききょう(キキョウ,桔梗)
きちこういろ《きちかういろ》
【桔梗色】
○[色]⇒ききょういろ(桔梗色)
きちじ
【キチジ】
【喜知次】
◇[学]Sebastolobus macrochir
○[魚]カサゴ目(Scorpaeniformes)フサカサゴ科(Scorpaenidae)
キチジ属(Sebastolobus)の海産硬骨魚。
全長約30センチメートル。体形は側扁の長卵形で、頭部に多
くの鋭い刺(トゲ)があり、目が大きい。
体色は朱赤色で、タイ(鯛)と同様に慶事(ケイジ)の高級魚。
背びれの中央部に大きい黒斑が一つある。
駿河湾以北から南千島・樺太の太平洋岸の深海に多く生息。
日本海側には生息しない。
食用で、冬季は油がのり、煮付けが著名。
「キンキ」,「キンキン」とも呼ぶ。
◎大正時代ころに底引船で大量に収穫されて練り製品の原料や
肥料にされた値の安い魚であったが、1970年代ころから値が上
がる。
きちじつ
【吉日】
○(1)[暦]物事をするのに縁起(エンギ)のよい日。
「きちにち(吉日)」,「きつじつ(吉日)」とも呼ぶ。
◎思い立ったが吉日
○(2)[暦](特に)祝い事などを行うのによい日。めでたい日。
「きちにち(吉日)」,「きつじつ(吉日)」とも呼ぶ。
きちじょうじ《きちじやうじ》
【吉祥寺】
◇[日]Kichijoji
○(1)東京都武蔵野市東部にある地域名。武蔵野市の中心地区。
吉祥寺本町(キチジョウジホンチョウ)1〜4丁目・吉祥寺東町(キチジョウ
ジヒガシチョウ)1〜4丁目・吉祥寺南町(キチジョウジミナミチョウ)1〜5丁
目・吉祥寺北町(キチジョウジキタマチ)1〜5丁目がある。
◎神田駿河台(スルガダイ)にあった吉祥寺(キッショウジ)の門前町住民
が移住した地。
参照⇒きっしょうじ(吉祥寺)
○(2)[交]⇒きちじょうじえき(吉祥寺駅)
○(3)吉祥寺(キッショウジ)の別称。
⇒きっしょうじ(吉祥寺)
きちじょうじえき《きちじやうじえき》
【吉祥寺駅】
○(1)[交]東京都武蔵野市吉祥寺南町にあるJR中央線の駅。
西荻窪(ニシオギクボ)駅(杉並区)と三鷹(ミタカ)駅(三鷹市)の間。
○(2)[交]京王井の頭線の駅。
井の頭公園(イノカシラコウエン)駅の次で、ターミナル駅。
★きちすう
【既知数】
◇[英]known quantity
○[数]
⇔みちすう(未知数)(1)
◎a:第一既知数。
b:第二既知数。
c:第三既知数。
◎y=ax+b
きちにち
【吉日】
○[暦]⇒きちじつ(吉日)
きちゃ
【黄茶】
○[色]黄色に近い茶色。山吹色(ヤマブキイロ)。
きちゅう
【忌中】
◇[日]kichu
○(1)家族や親族に死者が出たとき、喪(モ)に服(フク)する期間。
○(2)(特に)死者が宙をさまよっているとされる、死後四十九
日間。
○(3)死者の葬式までの期間。
○(4)⇒きちゅうふだ(忌中札)
きちゅうふだ
【忌中札】
◇[日]kichi-fuda
○家族や親族に死者が出た家で、門戸に掲げる張り紙または木
札。
小さな簾(スダレ)に添付して掲げることもある。
掲げる期間は死後四十九日または埋葬まで。
単に「忌中」とも呼ぶ。
参照⇒きちゅう(忌中)
◎本来は平安時代の延喜式(エンギシキ)の細則に定められていたも
ので、死者の出た家に入るとその人も死を穢(ケガ)れを受ける
とされ、それを防止するために掲げられた。
物忌みの札が基となったという。
参照⇒げんじょう(還浄),ものいみ(物忌み,物忌)(5)
きちゅがわ《きちゆがは》
【キチュ河】
◇[英]the Kyichu River
○[地]⇒らさがわ(ラサ河,拉薩河)
★きちょう《きちやう》
【几帳】
○昔、室内の仕切りに用いた道具。
参照⇒ぱーてぃしょん(パーティション)
★ぎちょう
【魏徴】
◇[中]Wei Zheng
○[人]唐の功臣( 580〜 643)。字は玄成(Xuancheng)、諡(オクリナ)
は文貞(Wenzhen)。山東曲城(Qucheng)の人。
高祖・太宗に仕える。
きちょうさんご
【貴重サンゴ】
【貴重珊瑚】
○[動]真性サンゴの別称。
⇒しんせいさんご(真性サンゴ,真性珊瑚)
★きちょうじ《きちやうじ》
【キチョウジ】
【黄丁字】
◇[学]Cestrum aurantiacum
○ナス目(Solanales)ナス科(Solanaceae)キチョウジ属
(Cestrum)の常緑低木。グアテラマ原産。
花は芳香を放つ。
「セストラム([羅]cestrum)」とも呼ぶ。
参照⇒せすとらむ(セストラム)
[1]きちん
【キチン】
◇[英]chitin、[フ]chitine
○[生化]節足動物・菌類その他の外皮や細胞壁を形成する、窒
素を含む多糖類の一種。N-アセチル-D-グルコサミンの重合
体。
昆虫類の表皮・菌類や細菌類の細胞壁などに含まれ、エビ・
カニなどの甲殻類(コウカクルイ)の甲羅(コウラ)ではカルシウム塩を含
んで硬い外骨格を形成する。
タンパク質(蛋白質)と組み合ってクチクラ(cuticula)を形成
し、弱酸・弱アルカリ・水・有機溶媒におかされにくく、強酸
に溶ける。
甲殻類の甲羅などを稀アルカリでタンパク質を除き、さらに
稀塩酸(キエンサン)でカルシウムを除いて精製するとキチンの白色
の粉末が得られる。
保湿性から化粧品に、また下水処理では水中の汚れを固める
ことにも使用されている。
医療では手術用の糸・人工皮膚・人工血管・コンタクトレン
ズなどが作られている。
「角皮素(カクヒソ)」とも呼ぶ。
参照⇒きちんきとさん(キチンキトサン,キチン・キトサン),
くちくら(クチクラ),くちん(クチン),むこたとうるい(ムコ多
糖類)
[2]きちん
【キチン】
◇[英]kitchen
○⇒[1]きっちん(キッチン)
きちん
【麹塵】
○[色]⇒きくじん(麹塵)(1)
きちんきとさん
【キチンキトサン】
【キチン・キトサン】
◇[英]chitin and chitosan
○[生化]キチンと、キチンを熱濃アルカリ処理(N-脱アセチル
化)して得られるキトサンの総称。
キチンは水に溶けず腐敗しやすいので、従来は利用されてい
なかったが、天然素材として応用され始めている。
健康食品として摂取されるほか、生体吸収性からは人工皮膚
・外科用縫合糸として、抗菌・抗カビ性からは食品保存料・抗
菌性繊維製品などとして、また粒状多孔性ゲル形成からイオン
交換用材などに多方面に利用されている。
◎健康食品としては、ホルモンへの生体機能バランスを整え、
善玉コレステロール(HDL)を増やし、悪玉コレステロール
(LDL)を減らす作用がある。また、食物繊維としてダイエッ
トにも効果があるとされる。
参照⇒[1]きちん(キチン),えっちでぃえる(HDL),えるでぃ
える(LDL)
きちんしつ
【キチン質】
◇[英]chitin、[フ]chitine
○[生化]昆虫などの外骨格を形成している物質の一般的な名称。
化学的組成としてはキチン酸・クチニン酸などのキチンや、
タンパク質を含み、その比率は種類によって異なる。
「角質(カクシツ)」とも呼ぶ。
参照⇒[1]きちん(キチン),くちくら(クチクラ)
きーつ
【キーツ】
◇John Keats
○[人]イギリスの詩人(1795〜1821)。
きづ
【木津】
◇[日]Kizu/Kidu
○(1)⇒きづおんせん(木津温泉)
○(2)[古]⇒きづちょう(木津町)
きつあんし
【吉安市】
◇[中]Ji'an Shi、[英]Ji'an City
○中国南東部、江西省(Jiangxi Sheng)(コウセイショウ)中西部の省直
轄市(地級市)。
〈2管轄区〉
吉州区(Jizhou Qu)。
青原区(Qingyuan Qu)。
〈管轄1市〉
井岡山市(Jinggangshan Shi)。
〈管轄10県〉
吉安県・吉水県など。
きつえん
【喫煙】
○タバコを吸うこと。
◎受動喫煙:⇒ふくりゅうえん(副流煙)
きづおんせん《きづをんせん》
【木津温泉】
○新潟県小千谷市(オジヤシ)にある温泉。
きっか《きつくわ》
【橘花】
○[歴][軍]旧日本帝国海軍の双発ジェット戦闘機。
◎1945. 8. 7(昭和20)木更津航空基地で初飛行。
きっかしゅ《きくくわしゆ》
【菊花酒】
◇[中]juhua jiu
○[食]菊の花・茎・葉をキビ(黍)に混ぜて発酵させた酒。
中国で、九月九日の重陽(チョウヨウ)の節句に飲む。
「菊酒(きくざけ,きくしゅ)」とも呼ぶ。
参照⇒ちょうよう(重陽),きくざけ(菊酒)(1)
きっかしょう《きくくわしやう》
【菊花章】
○日本の勲章の一つ。大勲位に叙せられた者に授与される、直
接銀針で佩(オ)びる無綬の勲章。
きっかしょう《きくくわしやう》
【菊花賞】
○⇒きくかしょう(菊花賞)
きっかせき《きくくわせき》
【菊花石】
○[鉱]岐阜県本巣郡(モトスグン)根尾村(ネオムラ)から産出する観賞石
(水石)。国の特別天然記念物(地域)。
輝緑凝灰岩(ギョウカイガン)の中に、角閃石(カクセンセキ)の白く大き
い結晶が菊の花模様に成長したもの。角閃石が方解石などに置
換されているものもある。
約1億年前の海底火山の噴出によって作られた。
「きくかせき(菊花石)」とも呼ぶ。
きっかなんきん《きくくわなんきん》
【キッカナンキン】
【菊花南京】
○[農]カボチャの一品種。
皮は黄色で、凹凸が大きい。
◎「南京」は「カボチャ(南瓜)」の別称。
きっかのさけ《きくくわのさけ》
【菊花の酒】
○[食]⇒きくざけ(菊酒)(1)
きづがわ《きづがは》
【木津川】
◇[日]Kizu Gawa/Kidu Gawa
○(1)[地]京都府南部を流れる淀川(ヨドガワ)の支流の一つ。長
さ89キロメートル。
鈴鹿山脈に発源し、三重県北西部の伊賀盆地を流れる伊賀川
と名張川が、京都府相楽郡(ソウラクグン)笠置町(カサギチョウ)付近で合
流し木津川となる。木津川市で北流し、京都盆地南部に氾濫原
をつくり京都府八幡市(ヤワタシ)で淀川に入る。
古くから水上交通路として重視され、瀬戸内海から淀川を経
由して大和国へ至る水運に利用されていた。
○(2)[地]淀川下流の分流の一つ。
大阪府大阪市西区で淀川分流の土佐堀川から分れ、南西流し
て大阪湾に注ぎ、河岸は大阪港の補助的役割を果たしている。
◎江戸時代、廻船の発着場。
○(3)⇒きづがわし(木津川市)
きづがわし《きづがはし》
【木津川市】
◇[日]Kizugawa Shi/Kidugawa Shi
○京都府南東部の市。
◎2007. 3.12(平成19)相楽郡(ソウラクグン)の山城町(ヤマシロチョウ)・木
津町(キヅチョウ)・加茂町(カモチョウ)が合併して発足。
きつき
【杵築】
◇[日]Kitsuki
○⇒きつきし(杵築市)
きづき
【杵築】
◇[日]Kizuki/Kiduki
○島根県簸川郡(ヒカワグン)大社町(タイシャマチ)辺りの古地名。
出雲大社の所在地。
◎杵築大社(キヅキノオオヤシロ):⇒いずもたいしゃ(出雲大社)
きつきし
【杵築市】
◇[日]Kitsuki Shi
○大分県北東部、国東(クニサキ)半島南部の市。
◎もと松平氏の城下町(杵築藩)。
きづきのおおやしろ《きづきのおほやしろ》
【杵築大社】
○⇒いずもたいしゃ(出雲大社)
きっきょうはあざなえるなわのごとし
《きつきようはあざなへるなはのごとし》
【吉凶は糾える縄の如し】
○[諺]この世の良い事と悪い事は、より合せた縄のように、あ
い表裏して入れ替わり変転するものであるということ。
物事は原因と結果が絡(カラ)み合って進んで行くこと。
「禍福(カフク)は糾える縄の如し」,「塞翁(サイオウ)が馬」,「人間(ニンゲ
ン)万事(バンジ)塞翁が馬」とも呼ぶ。
参照⇒さいおうがうま(塞翁が馬)
◎『孫楚』征西官属送於陟陽侯作詩の「吉凶如二糾纒一、憂喜
相紛繞」から。
きっくす
【キックス】
【KIX】
○[交]日産自動車の軽自動車。
三菱自動車からOEM。パジェロミニをベースに日産エクス
トレイル風のデザイン。
◎2008.10.30(平成20)新発売。
きづくりまち
【木造町】
◇[日]Kuzukuri Machi/Kudukuri Machi
○[古]青森県南西部、西津軽郡(ニシツガルグン)にあった町。
◎2005. 2.11(平成17)木造町・森田村(モリタムラ)・柏村(カシワムラ)・
稲垣村(イナガキムラ)・車力村(シャリキムラ)の1町4村が合併して「つが
る市」を発足。
★きっこう《きつかふ》
【亀甲】
○(1)亀の甲羅(コウラ)。
「きこう(亀甲)」とも呼ぶ。
○(2)亀甲形(キッコウガタ)の略称。
○(3)紋所の名称。
⇒きっこうもん(亀甲文,亀甲紋)
○(4)[印]括弧(カッコ)の一種。"〔"や"〕"。
○(5)当世具足(トウセイ・グソク)の一種。
きっこうがたえんがい《きつかふがたえんがい》
【亀甲型掩蓋】
◇[羅]testudo
○[歴][軍]⇒てすちゅーど(テスチュード)
きっこうでん《きつかうでん》
【乞巧奠】
◇[中]qiqaio dian
○[暦]⇒きこうでん(乞巧奠)
きっこうばか《きつかふばか》
【亀甲墓】
○[社]沖縄地方にみられる大型の墓の形式。
墓の屋根が亀の甲羅を伏せたような形をしているもので、墓
室には一族の遺体が納められる。
もとは貴族・士族の墓であったが、1879(明治12)琉球王国の
滅亡(琉球処分)後に一般にも普及。
「かめこうぼ(亀甲墓)」とも呼ぶ。
◎古代朝鮮の高句麗にもみられる。
きっこうむすび《きつかふむすび》
【亀甲結び】
○組み紐(ヒモ)・水引(ミズヒキ)などの飾り結びの一つ。
鮑結(アワビムス)びを繰り返し、結び目が亀甲に見えるようにし
たもの。
参照⇒あわびむすび(鮑結び)
◎長寿を願う結び方とされる。
きっこうもじ《きつかふもじ》
【亀甲文字】
◇[独]Fraktur
○[歴][言]⇒どいつもじ(ドイツ文字)
★きっこうもん《きつかふもん》
【亀甲文】
【亀甲紋】
○亀の甲羅(コウラ)状の文様(モンヨウ)。
縁起(エンギ)のよいものとされる。
家紋としては単独でも、亀甲の内側に他の文様を組み込んで
も用いられる。
単に「亀甲」とも呼ぶ。
ぎっこどく
【給孤独】
◇[梵]Anathapindada
○[仏][人]須達(シュダツ)の尊称。
⇒しゅだつ(須達)
ぎっこどくおん《ぎつこどくをん》
【給孤独園】
○[仏]⇒ぎおんしょうじゃ(祇園精舎)
きっこーまん《きつかふまん》
【キッコーマン】
○[経]大手醤油(ショウユ)製造会社。
本社は千葉県野田市。
◎1917(大正 6)野田醤油株式会社、設立。
1925(大正14)万上味醂株式会社・日本醤油株式会社を合併。
1927. 9.16(昭和 2)からストライキに入り、翌年 4.20に解
決、戦前の最長ストとなる。
1964(昭和39)キッコーマン醤油株式会社と改称。
1980(昭和55)キッコーマン株式会社と改称。
きっさ
【喫茶】
○(1)茶を飲むこと。
「きっちゃ(喫茶)」とも呼ぶ。
○(2)喫茶店の略称。
○(3)([中]chicha)⇒きっさ(吃茶,喫茶)
きっさ
【吃茶】
【喫茶】
◇[中]chicha
○(中国で)嫁入り先を決めること。
見合いや結納(ユイノウ)は茶を飲んで行われる。
◎いったん植えた茶の木は移植できないことから。
また婚礼の際は、根を張るようにと婚嫁(コンカ)先に茶の苗を
植樹することもある。
きっさこ
【喫茶去】
◇[中]chichaqu
○(1)[仏]中国唐代の禅僧、趙州禅師(Zhaozhou Shanshi)の言
葉。
「茶を飲みに行け」、つまり「茶を飲んで目を覚まして来い」の
意味で、相手を叱責(シッセキ)する言葉。
◎もともと茶は目覚ましの薬として飲用されていた。また、中
国語で「去」は「行く」,「行け」の意味。
○(2)[仏](後に、転じて)「お茶を召し上がれ」の意味に解され
て、「茶を飲む日常の中に仏法の境地を見ること」と誤解された。
きつし
【乞士】
○[仏]僧・比丘の別称。
⇒びく(比丘)
◎「こつし(乞士)」とも読む。
きつじつ
【吉日】
○[暦]⇒きちじつ(吉日)
ぎっしゃ
【牛車】
○[古]牛に牽(ヒ)かせた乗用の二輪の屋形車。
日本では平安時代に貴族階級を中心に盛んに使用された。
「うしぐるま(牛車)」,「ぎゅうしゃ(牛車)」とも呼ぶ。
◎四人乗りが普通で、乗る人の身分の高下・場合などによって
用いる車の別が定められ、唐廂車(カラビサシノクルマ)・雨眉車(アママユノ
クルマ)・檳榔廂車(ビロウビサシノクルマ)・檳榔毛車(ビロウゲノクルマ)・糸毛
車(イトゲノクルマ)・半蔀車(ハジトミノクルマ)・網代廂車(アジロビサシノクルマ)・
網代車(アジロノクルマ)・八葉車(ハチヨウノクルマ)・金作車(コガネヅクリノクルマ)
・飾車(カザリグルマ)・黒筵車(クロムシロノクルマ)・御所車(ゴショグルマ)な
ど、多くの種類がある(「廂」は「庇」とも書く)。
また車の並べ方・昇降にも細かい作法があった。
しかし、しだいに金銀の装飾を施し華美を競うようになり、
武家時代になって衰え使用されなくなった。
参照⇒びろうげのくるま(檳榔毛の車,檳榔毛車)
◎部分:⇒まえいた(前板)(2)
きっしゅ
【キッシュ】
◇[フ]quiche
○[料]パイ生地を敷いた皿に、溶き卵と生クリームまたは牛乳
を混ぜたものを流し入れ、チーズ・ベーコン・タマネギなどの
具をのせてオーブンで焼いたもの。
参照⇒きっしゅろれーぬ(キッシュ・ロレーヌ)
きっしゅう《きつしう》
【吉州】
○(1)[歴]([中]Jizhou)中国江西省(コウセイショウ)吉安市の古称。
⇒きつあんし(吉安市)
○(2)([中]Jizhou Qu)⇒きっしゅうく(吉州区)
○(3)([朝]Kilchu-gun)⇒きるじゅぐん(キルジュ郡,吉州郡)
きっしゅうく《きつしうく》
【吉州区】
◇[中]Jizhou Qu
○中国南東部、江西省(Jiangxi Sheng)(コウセイショウ)中西部の吉安
市(Ji'an Shi)の一区。
〈面積〉
416平方キロメートル。
〈人口〉
2002(平成14)29万人。
きっしゅうぐん《きつしうぐん》
【吉州郡】
◇[朝]Kilchu-gun/Kilju-gun、[英]Kiljoo County
○⇒きるじゅぐん(キルジュ郡,吉州郡)
きっしゅろれーぬ
【キッシュ・ロレーヌ】
◇[フ]Quiche Lorraine
○[料]フランス北東部のロレーヌ地方のパイ料理。
バター・クリームをふんだんに使った生地を皿に敷き、ホウ
レンソウ・ベーコン・ハム・チーズなどの具をのせ、牛乳・卵
などの液を流し入れてオーブンで焼き上げたもの。
参照⇒きっしゅ(キッシュ)
きっしょうじ《きちじやうじ》
【吉祥寺】
○東京都文京区本駒込にある曹洞宗の寺。
「きちじょうじ(吉祥寺)」とも呼ぶ。
◎室町時代の太田道灌が江戸城築城の際に和田倉門のところに
創建。
徳川家康が江戸城改築の際に神田駿河台(スルガダイ)(現在の水
道橋近く)に移転。
明暦の大火で延焼し、現在地に移転。この際、門前町の住人
は現在の武蔵野市に移住。
参照⇒きちじょうじ(吉祥寺)(1)
きっしょうじばし《きちじやうじばし》
【吉祥寺橋】
○[古]東京都文京区と千代田区に架(カ)かる水道橋の古称。
近くに曹洞宗の吉祥寺があったことから。
★きっしょうてん
【吉祥天】
○七福神の一人の弁財天(ベンザイテン)の別称。
⇒べんざいてん(べんざいてん)
きっしんじゃー
【キッシンジャー】
◇Henry Alfred Kissinger(ヘンリー・アルフレッド・キッシ
ンジャー)
○[人]アメリカの政治家・国際政治学者(1923〜)。ドイツ生れ。
ハーバード大学教授。
1973〜1977(昭和48〜昭和52)国務長官。
ベトナム和平に貢献し、ノーベル平和賞を受賞。
きっす
【キッス】
◇[英]kiss
○⇒きす(キス)(1)
★きっすい
【生粋】
○
きったら
【キッタラ】
◇khittara
○⇒[1]かなーと(カナート)
★きったん
【契丹】
◇[中]Qidan
○[歴]モンゴル系がツングース系と混血した遊牧民族。
916(延喜16)耶律阿保機(Yelyu Abaoji)(ヤリツ・アボキ)が渤海
(Bohai)(ボッカイ)を滅ぼして遼(Liao)を建国。
「キタイ(Khitai,Kitai)」とも呼ぶ。
参照⇒りょう(遼)(1),かせい(カセイ)
◎ロシア語で中国を意味する「キタイ(Kitai)」この契丹から。
★きったんもじ
【契丹文字】
○[言]ウイグル文字をもとにした表音文字が多い。漢字の影響
も受けている。
参照⇒ういぐるもじ(ウイグル文字)
きづち
【木槌】
◇[英]mallet(マレット)
○木製の槌。
きっちゃ
【喫茶】
○⇒きっさ(喫茶)
きっちゅ
【キッチュ】
◇[独]Kitsch
○(1)まがいもの。俗悪なもの。また、その行為・考え方。
「如何物(イカモノ)」とも呼ぶ。
参照⇒ふぇいく(フェイク),[2]ぱくり(ぱくり,パクリ)(3)
○(2)本来の使用目的から離れて使用されるもの。
◎1960年代に流行。
[1]きっちょう《きちてう》
【吉兆】
○よいことが起こるきざし・前ぶれ。吉事の前兆。
[2]きっちょう《きちてう》
【吉兆】
○[経]高級料亭のグループ。
宗家の本吉兆と分家の東京吉兆・京都吉兆・(船場吉兆)・神
戸吉兆の総称。
◎1930(昭和 5)湯木貞一が創業。
1991(平成 3)5社に分社化。
2007.11.(平成19)船場吉兆で消費期限改竄や産地偽装などが
発覚。
2008. 5.(平成20)船場吉兆で客の食べ残した料理を使い回し
ていたことが発覚。
2008. 5.27(平成20)船場吉兆、廃業を決定。
きづちょう《きづちやう》
【木津町】
◇[日]Kizu Cho/Kidu Cho
○[古]京都府南端部、相楽郡(ソウラクグン)の町。
関西文化学術研究都市に含まれる。
京都と奈良を結ぶ交通の要衝で、古代から木津川舟運の河港
で、かつて木材の荷揚港として栄えた。
JR関西本線・片町線、奈良鉄道(旧JR奈良線)、近鉄京都
線が通じる交通要地。
参照⇒こうづいせき(上津遺跡)
〈人口〉
1970(昭和45)1万0,731人。
1995(平成 7)2万6,560人。
◎2007. 3.12(平成19)山城町(ヤマシロチョウ)・加茂町(カモチョウ)と合併
して木津川市(キヅガワシ)を発足。
ぎっちょんちょん
【ぎっちょんちょん】
○[楽]明治初年に流行した小唄(コウタ)。
[1]きっちん
【キッチン】
◇[英]kitchen
○台所。調理場。
「キチン」とも呼ぶ。
参照⇒がれー(ガレー)(4)
◎イタリア語:クチーナ(cucina)。
[2]きっちん
【キッチン】
◇[英]Kitchen
○[軍]旧ソ連空軍の、核弾頭をもつ慣性誘導方式の空対地ミサ
イル。
ツポレフTu−22ブラインダー爆撃機に搭載。
きっちんがーでん
【キッチンガーデン】
◇[英]kitchen garden
○[農](英語で)菜園。
⇒さいえん(菜園)
きっつ
【キッツ】
◇[独]Kitz
○(1)[哺](ドイツ語で)子鹿。
○(2)[哺](ドイツ語で)子ヤギ。
きっつあっぷぐん
【キッツアップ郡】
◇[英]Kitsap County
○アメリカ合衆国北西部、ワシントン州(Washington State)西
部の郡。
郡都はポートオーチャード(Port Orchard)。
バンゴール海軍潜水艦基地(Bangor Naval Submarine Base)
がある。
★きつつき
【キツツキ】
【啄木鳥】
○[鳥]キツツキ目(Piciformes)キツツキ科(Picidae)の鳥の総
称。
「ケラ(啄木鳥)」,「ケラツツキ(啄木鳥)」,「タクボク(啄木)」と
も呼ぶ。
アカゲラ・ヤマゲラ・クマゲラ・ミユビゲラなど。
◎アカゲラ:⇒あかげら(アカゲラ,赤啄木鳥)
アオゲラ:⇒あおげら(アオゲラ,緑啄木鳥)
コゲラ:⇒こげら(コゲラ,小啄木鳥)
アリスイ:⇒ありすい(アリスイ.蟻吸)
◎英語:ウッドペッカー(woodpecker)。
ドイツ語:シュペヒト(Specht)。
フランス語:ピッキ(pic)。
イタリア語:ピッキオ(picchio)。
スペイン語:カーピンテロ(carpintero)/パハロカーピンテ
ロ(pajaro carpintero)。
きって
【キッテ】
◇[独]Quitte、[葡]marmelo
○[植](ドイツ語で)マルメロ。
⇒まるめろ(マルメロ,木瓜)
きって
【切手】
○(1)[通]郵便切手の略称。
⇒ゆうびんきって(郵便切手)
◎切手を貼る,普通切手,特殊切手,記念切手
◎切手趣味週間:⇒きってしゅみしゅうかん(切手趣味週間)
○(2)[経]商品切手の略称。
参照⇒しょうひんけん(商品券)
○(3)[歴]関所の通過や、乗船場で乗船の際に示した通行証。
手形。
◎女切手:⇒おんなきって(女切手)
きってしゅみしゅうかん《きつてしゆみしうかん》
【切手趣味週間】
○[通][暦]4月20日(郵政記念日)を含む1週間。
きってりょん
【キッテリョン】
【旗対嶺】
◇[朝]Kittaeryong
○⇒きてりょん(キテリョン,旗対嶺)
きっと
【キット】
◇[英]kit
○(1)猫の子・子猫。
◎ウェルプ(whelp):子犬。
○(2)子ギツネ。
「カブ(cub)」とも呼ぶ。
参照⇒うぇるぷ(ウェルプ),きっど(キッド)(1)
★きっと
【屹度】
○
きっど
【キッド】
◇[英]kid
○(1)[哺](英語で)子ヤギ。
参照⇒やぎ(ヤギ,山羊.野羊),きっと(キット),うぇるぷ(ウェ
ルプ)
○(2)[食]子ヤギの肉。
○(3)(kidskin)⇒きっどすきん(キッドスキン)
○(4)[俗]子供・若者。
★きっどきゅう《ぎつどきふ》
【キッド級】
◇[英]Kidd class
○[軍]アメリカ海軍のミサイル駆逐艦の一形式。
◎2005.12.17(平成17)台湾海軍、キールン(基隆)・スーアオ
(蘇澳)の2隻を就役。
きっどすきん
【キッドスキン】
◇[英]kidskin
○子ヤギの革。
単に「キッド(kid)」とも呼ぶ。
★きつね
【キツネ】
【狐】
◇[英]fox、[独]Fuchs(フクス)
○[哺]ネコ目(Carnivora)イヌ科(Canidae)キツネ属(Vulpus)の
哺乳類。
日本では北海道にキタキツネ、本州などにホンドキツネが生
息。
「フォックス」,「やかん(射干,野干)」とも、俗称で「稲荷(イナリ)」
とも呼ぶ。
◎俗信で好物は油揚げ・小豆飯(アズキメシ)。
また、タヌキ(狸)と同様に人間を化(バ)かすともいう。
人を化かすときは、木の葉を頭に乗せて宙返りし、女に変身
するという。タヌキは同様にして男に変身するという。
参照⇒きつねにつままれる(狐につままれる)
★きつね
【狐】
○(1)[哺]⇒きつね(キツネ,狐)
○()
○()⇒きつねけん(狐拳)
きつねいろ
【狐色】
○[色]薄い焦茶(コゲチャ)色。
◎C=21,M=64,Y=91,B=0。
◎こんがり狐色に焼き上がる
きつねがり
【キツネ狩り】
【狐狩】
○(1)[運]([英]fox hunting/foxhunt)イギリス伝統の貴族的
スポーツの一種。
猟犬を放って野生のキツネを追い詰め、馬に乗ったハンター
が銃で仕留める狩り。
◎キツネの代用に人を:参照⇒じぇのさいど(ジェノサイド)
◎2004. 9.15(平成16)イギリス下院でキツネ狩りを禁止する法
案が可決。のち上院で否決。
2004.11.18(平成16)イギリス下院で議院法によるキツネ狩り
を禁止する法案が可決・成立。
2005. 2.18(平成17)施行。
○(2)[俗]ストライキで、裏切りやスト破りの者に対して暴力
で制裁すること。
きつねけん
【狐拳】
○二人が相対し、両手でキツネ・庄屋(ショウヤ)・鉄砲をまねた身
振りによって勝敗を決める遊戯(ユウギ)。
キツネは、両手を開いて両耳のあたりに挙げる。キツネは庄
屋に勝ち、鉄砲に負ける。
庄屋は、肩を張って両手を膝(ヒザ)の上に置く。庄屋は鉄砲
に勝ち、キツネに負ける。
鉄砲は狩人(カリュウド)とも呼び、握った左手を前に出す。鉄砲
はキツネに勝ち、庄屋に負ける。
「藤八拳(トウハチケン)」,「庄屋拳」とも、単に「きつね(狐)」,「藤八」
とも呼ぶ。
参照⇒じゃんけん(じゃんけん,ジャンケン,じゃん拳),やきゅ
うけん(野球拳)
◎「藤八拳」の語源は、嘉永・安政(1848〜1860)ころ江戸市中で
藤八五文(トウハチゴモン)という二人一組の薬売りの売り声を狐拳の
掛声に用いたからとも、吉原の幇間(ホウカン)藤八からとも。
参照⇒とうはちごもん(藤八五文)
★きつねざる
【キツネザル】
【狐猿】
◇[英]lemur
○[哺]霊長目(Primates)キツネザル亜目(Lemuroidea)キツネザ
ル科(Lemuridae)のサルの総称。
マダガスカル島とその属島にのみ生息。
口先(吻)が突き出し顔がキツネに似る。
「レムール」とも呼ぶ。
◎メガネザル(眼鏡猿)・ロリス(loris)・アイアイ(eye-eye)な
どの近縁種。
きつねつき
【狐憑き】
【狐付き】
○キツネの霊に取り憑(ツ)かれて異常な言動をすること。また、
その人。
幻覚・妄想の一種とされる。
参照⇒らいかんすらぴー(ライカンスラピー)(2)
きつねとぶどう《きつねとぶだう》
【キツネとブドウ】
【狐と葡萄】
◇[英]The Fox and the Grapes
○[文]『イソップ物語(Aesop's Fables)』の一話。
キツネが高い木に実っている美味しそうなブドウを見付け、
どうしても取れなかったので、「取れたって、どうせ酸っぱい
ブドウに決まっているさ」と負け惜しみを言って立ち去ったと
いう話。
参照⇒すっぱいぶどう(酸っぱいブドウ,酸っぱい葡萄)
きつねにつままれる
【狐につままれる】
○[慣用句]訳(ワケ)が分らなくなり、茫然(ボウゼン)とすること。
◎「つままれる」は「化かされる」の意味。
キツネは人をだますという俗信があり、まるでキツネにだま
されたようだ、ということ。
★きつねのかみそり
【キツネノカミソリ】
【狐の剃刀】
◇[学]Lycoris sanguinea
○[植]クサスギカズラ目(Asparagales)ヒガンバナ科(Amaryl-
lidaceae)ヒガンバナ属(Lycoris)の多年草。
葉は約20センチメートルで、カミソリのように幅が狭く、白
緑色で光沢があって柔らかい。
鱗茎(リンケイ)に有毒アルカロイドのリコリン(lycorine)を含む。
「ムジナノカミソリ(狢の剃刀)」は朝鮮産の亜種。
◎名称の「キツネ」は寂しい場所に咲いていることから。
きつねのちょうちん《きつねのちやうちん》
【狐の提灯】
○⇒おにび(鬼火)(1)
きつねのてぶくろ
【キツネノテブクロ】
【狐の手袋】
○[植]ジギタリスの別称。
⇒じぎたりす(ジギタリス)(1)
きつねのまご
【キツネノマゴ】
【狐の孫】
【狐孫】
◇[学]Justicia procumbens
○[植]ゴマノハグサ目(Scrophulariales)キツネノマゴ科(Acan-
thaceae)キツネノマゴ属(Justicia)の一年草。
茎は基部が地に伏し多く分枝し、草丈10〜30センチメートル。
葉は長楕円形または狭卵形。
夏〜秋、枝先の花穂に淡紫紅色の小唇形花を密生させる。
春、若葉を食用にする。
本州・四国・九州の山野や畑などに自生。
「カグラソウ(神楽草)」とも呼ぶ。
◎沖縄県以南の亜熱帯には変種のキツネノヒマゴ(狐の曾孫)
(var.riukiuensis)が自生。
きつねのよめいり
【狐の嫁入り】
○(1)冬の暗夜などに、野原や山間な狐火(キツネビ)が幾つも連なっ
て見えること。また、その現象。
その明りを嫁入り行列の提灯(チョウチン)に見たてたもの。
参照⇒おにび(鬼火)(1)
○(2)[気]⇒てんきあめ(天気雨)
きつねび
【狐火】
○(1)キツネが口から吐(ハ)くという鬼火(オニビ)。
⇒おにび(鬼火)(1)
◎冬の季語。
○(2)[劇]⇒しょうちゅうび(焼酎火)
○(3)[劇]浄瑠璃(ジョウルリ)『本朝廿四孝(ホンチョウニジュウシコウ)』四段
目謙信館奥庭の場、狐火の段。
○(4)[劇]地歌(ジウタ)・常磐津節(トキワズブシ)の曲名。
きつねめ
【キツネ目】
○⇒つりめ(つり目,つり眼,吊り目,吊り眼,吊目,吊眼,攣り目,
攣目)
きっぱ
【キッパ】
◇kippah、[英](単数形)kipa/(複数形)kipoth,kipot,kipos
○[服]ユダヤ教徒の民族衣装で、男性が頭に被(カブ)る、丸い
皿状の小さな白い帽子。
正統派の一般教徒が信仰の証(アカシ)として被るもの。
「ヤムルカ(yarmulke)」とも呼ぶ。
◎「嘆きの壁」の前では頭を露出させてはならず、他教徒でもキッ
パまたは帽子の着用が義務付けられる。
◎キリスト教:⇒ずけっと(ズケット)
きっぱー
【キッパー】
◇[英]kipper
○(1)[食]魚を開いて塩漬けにして乾燥させ、燻製(クンセイ)にし
た干物。
○(2)[食](特に)燻製のニシン(鰊)(herring)。
イギリスでは朝食によく食べられる。
参照⇒ぶろーたー(ブローター)(1)
○(3)[魚]産卵期またはその直後の雄ザケやマス。
きっぴ
【橘皮】
◇[中]jupi
○[薬]陳皮(チンピ)の別称。
⇒ちんぴ(陳皮)
★きっぷせい
【切符制】
○[経]貨幣のほかに切符がないと購入できない制度。
参照⇒はいきゅうせい(配給制)
◎第二次世界大戦中、生活必需品が不足し、1940. 6.(昭和15)
マッチ・砂糖、冬には木炭などが、1941(昭和16)主食が、1942
(昭和17)衣類が、切符制になる。
砂糖は一人1ヶ月半斤(ハンキン)、マッチは一日5本。米は大人
一人1日2合(ニゴウ)3勺(サンジャク)。
きっぷりんぐ
【キップリング】
◇Rudyard Kipling
○[人]⇒きぷりんぐ(キプリング)
きつり
【吉利】
◇[中]jili
○(1)[形]めでたい、験(ゲン)がよい。幸福(シアワセ)である。
○(2)(中国で)かまどの神。姓は蘇(Su)(ソ)、名は吉利(Jili)。
きつりん
【吉林】
◇[中]Jilin、[英]Kirin
○(1)(Jilin Sheng)⇒きつりんしょう(吉林省)
○(2)(Jilin Shi)⇒きつりんし(吉林市)
きつりんし
【吉林市】
◇[中]Jilin Shi、[英]Kirin City
○中国東北地方中部、吉林省中央部の省直轄市(地級市)。
「チーリン市(吉林市)」とも呼ぶ。
〈人口〉
1957(昭和32) 57万人。
1987(昭和62)120万人。
1998(平成10)204万8,476人、427万5,873人(都市域)。
きつりんしょう《きつりんしやう》
【吉林省】
◇[中]Jilin Sheng、[英]Jilin Province/Kirin Province
○中国東北地方中央部の省。
省都は長春市(Changchun Shi)(チョウシュンシ)(チャンチュン市)。
少数民族は朝鮮族・満族・モンゴル族・回族・錫伯族などで、
人口比率は約1割。
〈人口〉
1998(平成10)2,603万2,348人。
1999(平成11)2,657万6,100人。
きつるばみ
【黄橡】
○[色]薄茶色。黄赤の黒ずんだ色。
クヌギ(櫟)の実(ドングリ)で媒染剤を使わずに染めた色。
「木蘭色(モクランジキ,モクランイロ)」とも呼ぶ。
参照⇒くぬぎ(クヌギ,櫟,椚,橡,櫪)
◎クヌギ(櫟)の実(ドングリ)で鉄を媒染剤にした色は橡色(ツルバ
ミイロ)と呼ばれ、黒に近い。
「橡」は「とち」とも読む。
◎C=24,M=45,Y=62,B=30。
きつれんがわまち《きつれんがはまち》
【喜連川町】
◇[日]Kutsurengawa Machi
○[古]栃木県中央部、塩谷郡(シオヤグン)の町。
◎2005. 3.28(平成17)氏家町(ウジイエマチ)・喜連川町の2町が合
併して「さくら市」を発足。
きてぃー
【キティー】
◇[英]Kitty
○[人]英語圏の女性名キャサリン(Catherine,Katherine)の愛
称。
★ぎていしょ
【議定書】
◇[英]protocol
○
◎日韓議定書
きでぃーぶ
【キディーブ】
◇khedive
○[歴]⇒きじーぶ(キジーブ)
きてぃーほーく
【キティホーク】
◇Kitty Hawk
○(1)アメリカ合衆国東部、ノースカロライナ州北東部の大西
洋岸にあるケープハッテラス国立海岸(Cape Hatteras National
Seashore)の砂州(サス)。
◎1903.12.17(明治36)ライト兄弟が動力飛行に初飛行。
参照⇒らいときょうだい(ライト兄弟)
○(2)[軍]アメリカ海軍、第七艦隊所属の通常型航空母艦(CV
63)。
8万1,123トン、満載排水量8万6,000トン。乗員約3,150名。
母港は神奈川県の横須賀(ヨコスカ)。
◎1961. 4.29(昭和36)就役。
1998(平成10)横須賀基地に配備。
2005.12. 2(平成17)アメリカ国防省、キティホークの後継艦
をノーフォーク基地のニミッツ級原子力空母ジョージ・ワシン
トン(George Washington)とすると発表。
★きていもく
【奇蹄目】
◇[学]Perissodactyla
○[哺]哺乳綱(Mammalia)の一目。
ウマ科(Equidae)・バク科(Tapiridae)・サイ科(Rhinoceroti-
dae)の3科5属23種。
「奇蹄類」,「ウマ目」とも呼ぶ。
きてぃらとう《きちらたう》
【キティラ島】
◇[希]Nisos Kithira、[英]Cythera Island
○[地]⇒きしらとう(キシラ島)
きているい
【奇蹄類】
◇[学]Perissodactyla
○[哺]⇒きていもく(奇蹄目)
ぎでぃんぐず
【ギディングズ】
◇Giddings
○アメリカ合衆国南部、テキサス州(Texas State)中東部のリ
ー郡(Lee County)の郡都。
ぎでおん
【ギデオン】
◇Gideon
○[聖]『旧約聖書』「士師記(シシキ)(Judges)」に登場するイスラ
エルの五人目の士師(judge)。
マナセ族(the clan of Manasseh)の出身。
ミデアン人(ビト)(the Midianites)を征服し、バール(baal)
の偶像礼拝と戦って、イスラエル民族を圧迫から解放した勇士。
40年間イスラエルの士師となった。
きてき
【汽笛】
◇[英]steam whistle
○蒸気を吹き出して鳴らす笛。また、その音。
工場のボイラーや機関車・船舶などの蒸気機関に装置し、時
報や合図・信号などに用いる。
参照⇒むてき(霧笛)
◎海上衝突予防法で船舶に、接近する他の船舶に対して、動作
が理解できない時、または衝突を避けるための十分な動作を行っ
ていない疑いがある時に、短音で5回以上鳴らすことを義務付
けている。
きてっこう《きてつくわう》
【輝鉄鉱】
○(1)[鉱]鏡鉄鉱(キョウテッコウ)の別称。
⇒きょうてっこう(鏡鉄鉱)
○(2)[古][鉱]鏡鉄鉱と雲母鉄鉱の併称。
きてりょん
【キテリョン】
【旗対嶺】
◇[朝]Kittaeryong
○朝鮮半島中央部、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)南東部の
江原道(Kangwon-do)安辺郡(Anbyon-gun)(アンビョン郡)の地名。
ミサイル発射基地がある。
「キテッリョン(旗対嶺)」とも呼ぶ。
参照⇒むすだんり(ムスダンリ,舞水端里),とんちゃんり(ト
ンチャンリ,東倉里)
◎2006. 7. 5(平成18)この日に発射した7発の弾道ミサイルの
うち、テポドン2号を除く6発をこの基地から発射。
きてれつ
【きてれつ】
【奇天烈】
○[形動]非常に変わった不思議なようす。
そのさまを強めて「奇妙(キミョウ)きてれつ」とも呼ぶ。
きでんせん
【饋電線】
◇[英]feeder
○[電]⇒きゅうでんせん(給電線)
★きでんたい
【紀伝体】
○[歴]中国の正史などにみられる歴史叙述の形式の一つ。
◎編年体(ヘンネンタイ)・紀事本末体(キジホンマツタイ)とともに歴史叙述
の三体といわれる。
きと
【キト】
◇Quito
○エクアドル共和国の首都。
〈人口〉
1974(昭和49) 60万人。
1987(昭和62)113万7,000人。
きーと
【キート】
◇Kit
○[俗][空]アントノフ8型(An−8)の通称。
きど
【木戸】
【城戸】
○(1)防備のため柵に設けた門。城の門・城門。柵の門。
転じて、城の入口、城。
○(2)関所の門。
○(3)庭園や通路・路地・柵などに設けた、屋根のない開き戸。
その門、出入口。
○(4)劇場・芝居・寄席(ヨセ)・相撲などの興行場に設けた見物
人の出入口。
参照⇒きどばん(木戸番)(1)
○(5)[歴]江戸時代、江戸市中の表通りの町の境や要所の警備
・取締りのために設けられた門。
市中の町境は町木戸と呼ばれ、街道筋にあたる要所の門は大
きいので大木戸(オオキド)と呼ばれた。
夜間(十時ころ)や非常時に閉じ、木戸番で番太(バンタ)が警護
し、医者・助産婦・火消しなどは通した。
参照⇒きどばん(木戸番)(2)
◎赤穂浪士が火消しの装束であったのはこのためである。
○(6)木戸銭(キドセン)の略称。
⇒きどせん(木戸銭)
◎「柵戸(キド)」の意味。
○(7)[交]⇒きどえき(木戸駅)
きどあいらく
【喜怒哀楽】
○(1)(人間の根本的感情である)喜びと怒りと悲しみと楽しみ。
○(2)(転じて)人間のさまざまな感情。
きとうしやま
【喜登牛山】
◇[日]Kitoushi Yama/Kitoshi Yama
○[地]北海道南東部、十勝支庁(トカチシチョウ)にある火山。標高
1,312メートル。
きとうそん
【木頭村】
◇[日]Kito Son
○徳島県中南部、那賀郡(ナカグン)の村。
◎河童(カッパ)に似た「ガロ」の伝説がある。
きどえき
【木戸駅】
○[交]福島県双葉郡(フタバグン)楢葉町(ナラハマチ)にある
JR常磐線の駅。
広野(ヒロノ)駅(広野町)と竜田(タツタ)駅の間。
◎新京成線には高根木戸(タカネキド)駅がある。
京急本線には仲木戸(ナカキド)駅がある。
きどころ
【木所】
○香木の産地別分類。
伽羅(キャラ)・羅国(ラコク)・真南蛮(マナバン)・真那賀(マナカ)・採蘇
羅(サソラ)・蘇門答剌(スモタラ)の六国香(リッコクコウ)と新伽羅(シンキャラ)に
分類する。
それぞれを更に、苦・甘・鹹・無味・辛酸の味ありと細分し、
「六国五味」と呼ぶ(一国に五味すべてがある訳ではない)。
◎伽羅:⇒じんこう(沈香)(2)
羅国:⇒らこく(羅国)
真南蛮:⇒まなばん(真南蛮,真南斑,真盤,真名盤)
真那賀:⇒まなか(真那賀)
採蘇羅:⇒さそら(採蘇羅,佐曽羅)
蘇門答剌:⇒すもたら(蘇門答剌,寸門陀羅)
きとさん
【キトサン】
◇[英]chitosan
○[化]キチンを熱濃アルカリ処理(N-脱アセチル化)して得ら
れる繊維物質。
参照⇒きちん(キチン),きちんきとさん(キチンキトサン,キ
チン・キトサン)
きーとす
【キートス】
◇[フィンランド語]kiitos
○(フィンランド語で)ありがとう。
きどせん
【木戸銭】
○[古]芝居(シバイ)や見世物(ミセモノ)などの小屋の出入り口(木戸)
で支払う入場料。
参照⇒きどばん(木戸番)(1)
◎木戸を突つかれる:興行場で、無料で、または無断で入ろう
として入場を拒まれる。
◎2004.11.25(平成16)成立した改正民法で入場料と改称。
きどなっぴんぐ
【キドナッピング】
◇[英]kidnapping
○誘拐(ユウカイ)。特に子供の誘拐。
きどなっぷ
【キドナップ】
◇[英]kidnap
○(1)(子供を)さらう。
○(2)(身代金目当てに)誘拐(ユウカイ)する。
参照⇒しゃんはい(シャンハイ)(1)
きどにー
【キドニー】
◇[英]kidney
○(1)[医]腎臓(ジンゾウ)。
◎ドイツ語:ニーレ(Niere)。
○(2)[食](動物の)腎臓。
○(3)気質・性質。
きどにーびーん
【キドニービーン】
【キドニー・ビーン】
◇[英]kidney bean
○[植](英語で)インゲンマメ(隠元豆)。
⇒いんげんまめ(インゲンマメ,隠元豆,菜豆)(1)
きどばん
【木戸番】
○(1)[古]劇場・芝居・寄席(ヨセ)・相撲などの興行場に設けた
木戸口の番人。
参照⇒きどせん(木戸銭)
○(2)[歴]江戸時代、各町の木戸に設けた番屋。
江戸では番人を「番太郎(バンタロウ)」,「番太(バンタ)」と呼んだ。
参照⇒きど(木戸,城戸)(5),ばんた(番太),じしんばん(自身
番)
きとらがわいせき《きとらがはゐせき》
【鬼虎川遺跡】
○[歴]大阪府東大阪市弥生町(ヤヨイチョウ)にある、弥生時代の拠点
集落遺跡。
きとらこふん
【キトラ古墳】
○[歴]奈良県高市郡(タカイチグン)明日香村(アスカムラ)阿部山(アベヤマ)
にある、7世紀末〜8世紀初めの古墳終末期の円墳。国特別史
跡。
直径14メートル、高さ3メートル。
東壁に青龍(セイリュウ)、西壁に白虎(ビャッコ)と獣頭人身の十二支
像の戌(イヌ)、北壁に十二支像の亥(イノシシ)などが描かれている。
被葬者は天皇の皇子クラスの人物とみられる。
◎2001. 4. 3(平成13)南壁の朱雀(スザク)のデジタル画像、公開。
2004. 8. 4(平成16)西壁の戌像のはぎ取り処置に成功。
2004. 8.11(平成16)東壁の青龍と卯像があるとみられる部分、
2ヶ所のはぎ取り処置に成功。
2004. 9. 7(平成16)西壁の白虎のはぎ取り処置に成功。
◎「キトラ」の由来(ユライ)は、近くの「北浦(キタウラ)」がなまったと
も、盗掘に入った人間が玄武の亀(キ)と白虎(トラ)を見たとい
う伝承からとも言われている。
きどるい
【希土類】
◇[英]rare earth elements
○[化]⇒きどるいげんそ(希土類元素)
★きどるいげんそ
【希土類元素】
◇[英]rare earth elements
○[化]周期表3A族のうちスカンジウムとイットリウムにラン
タノイド(lanthanoid)諸元素を加えた計17元素の総称。
高性能永久磁石・磁気センサー・蛍光体・固体電解質・研磨
材など用途は広く、特に新素材の必需品。
「希土類」,「レアアース(rare earth)」とも呼ぶ。
参照⇒らんたのいど(ランタノイド),れあめたる(レアメタル)
きとん
【キトン】
◇[希]khiton、[フ]chiton
○[歴][服]古代ギリシア人が肌(ハダ)に直接着た衣服。
長方形の布を肩や両腕の数箇所をピンなどで留め、体に巻い
て胴を紐(ヒモ)でしばる。
参照⇒ぺぷろす(ペプロス),ひまてぃおん(ヒマティオン)
[1]きーとん
【キートン】
◇[英]Keaton
○[人]英語圏の姓(苗字)。
[2]きーとん
【キートン】
◇Buster Keaton(バスター・キートン)
○[人]アメリカの喜劇映画俳優・監督(1895〜1966)。
◎無声映画時代、チャプリン(Charles Spencer Chaplin)・ロ
イド(Harold Lloyd)と並ぶ人気喜劇俳優。
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