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百 科 辞 書 《いた》 編集:獨 澄旻
-------- いた --------------------------------------------------
いーた
【イータ】
【Η】
【η】
◇eta
○[言]ギリシア文字の第7番目。
「エータ(eta)」とも呼ぶ。
◎ローマ字の「イー(E,e)」に相当する。
いーたー
【ITER】
【イーター】
◇[英]International Thermonuclear Experimental Reactor
○[原]国際熱核融合実験炉の略称。
本部はカダラッシュ(Cadarache)(フランス)。
重水素とトリチウム(三重水素)の混合ガスを1億度以上の高
温プラズマにして強力な磁場により閉じ込め、原子核を衝突さ
せる核融合反応を起こさせるトカマク型。
燃料水素1グラムが石油8トン分に相当するといわれ、核物
質を使わずに恒久的なエネルギー源が確保できる。
「地上の太陽(an artificial sun on the earth)」とも呼ばれ
る。
参照⇒とかまく(トカマク),かだらっしゅ(カダラッシュ),ば
んでりょす(バンデリョス),くらりんとん(クラリントン)
◎1988(昭和63)日米欧露の国際協力で設計を開始するが、諸問
題で計画が延び延びになり、1998(平成10)アメリカは高コスト
を理由に計画から撤退。
2003. 1.(平成15)中国、計画に参加を表明。
2003. 1.30(平成15)アメリカ、計画に復帰と建設費(50億ド
ル)の10%負担とを表明。
2003. 6.(平成15)韓国、計画に参加を表明。
2005. 6.28(平成17)モスクワの会議でカダラッシュに決定。
2005.12. 6(平成17)韓国で開催された政府間協議で、建設・
運営へインドの参加を正式承認。
2008. 1.17(平成20)カルダー(Neil Calder)報道官、「アメリ
カ政府が2008年予算の拠出を停止する」と公表。
2016年ころ、運転開始。
[1]いだ
【イダ】
○[魚]ウグイ(石斑魚)の別称。
⇒うぐい(ウグイ,石斑魚)
[2]いだ
【イダ】
◇Ida
○[人](ドイツ・フランス・スペインなどヨーロッパの)女性の
名前。
英語の「アイダ(Ida)」に相当。
参照⇒あいだ(アイダ)
いーだ
【イーダ】
◇[伊]Ida
○[人](イタリアの)女性の名前。
英語の「アイダ(Ida)」に相当。
参照⇒あいだ(アイダ)
いたい
【イタい】
【痛い】
○(1)[俗](自分が)恥ずかしい・情けない。辛(ツライ)い。
参照⇒いたしゃ(痛車)
◎「(他人の視線が)痛い」から。
イタい話
○(2)[俗](転じて、他人が)痛々しい・気の毒だ・可哀想だ。
参照⇒いたましい(痛ましい,傷ましい)
いたいいたいびょう《いたいいたいびやう》
【イタイイタイ病】
○[病]富山県の神通川(ジンヅウガワ)流域に発生した、カルシウ
ム脱失による一種の骨疾患。
骨軟化症や骨粗鬆症(コツソショウショウ)に似た病変で、四肢・骨盤
・脊椎(セキツイ)・肋骨(ロッコツ)に変形・萎縮(イシュク)・骨折を来し、
背骨や手足に疼痛(トウツウ)を伴(トモナ)い、骨がもろくなって容易
に骨折する。また腎臓の尿細管病変をも伴う。
◎大正年間以来北陸地方に多発し、中年婦人に多かった。
1967. 4. 5(昭和42)岡山大学教授小林純・萩野昇医師らの共
同研究で、この病気の原因は三井金属神岡鉱業所の排水と発表
される。
鉱山廃水に含まれるカドミウムの体内蓄積による慢性カドミ
ウム中毒が主要な病変と考えられ、1968(昭和43)公害病第一号
に認定。
参照⇒かみおかこうざん(神岡鉱山)
いたいえいせいほぜん《ゐたいゑいせいほぜん》
【遺体衛生保全】
◇[英]embalming
○⇒えんばーみんぐ(エンバーミング)
いだヴぃるけん
【イダヴィル県】
◇[エストニア語]Ida-Viru Maakond/Ida-Virumaa、[英]Ida-
Viru Department/Ida-Viru County
○⇒いだびるけん(イダビル県)
いだえ
【イダエ】
◇[学]-idae
○[接尾辞][生]動植物分類上の「科」を表す語形成要素。
いたがらす
【板ガラス】
【板硝子】
◇[英](厚手の)plate glass/(薄手の)sheet glass
○[建]板状の平らなガラス。
普通、厚さは1.9〜5ミリメートル。
窓ガラスや鏡・家具などに用いる。
◎かつては製造が困難で、吹きガラスを平らに成型していたた
め、円盤状であった。
いだきそえき
【伊太祈曽駅】
○[交]和歌山県和歌山市伊太祈曽にある、わかやま電鉄貴志川
線の駅。
吉礼(キレ)駅と山東(サンドウ)駅の間。
◎2012. 2.18(平成24)三毛猫のニタマ(雌・1歳)駅長がデビュ
ー。
いたくら
【板倉】
◇[日]Itakura
○(1)⇒いたくらく(板倉区)
○(2)⇒いたくらまち(板倉町)
◎板倉造り:参照⇒いたくらづくり(板倉造り,板倉造)
いたくらく
【板倉区】
◇[日]Itakura Ku
○新潟県上越市南部の区。
◎旧住所は中頸城郡(ナカクビキグン)板倉町(イタクラマチ)。
いたくらづくり
【板倉造り】
【板倉造】
◇[日]itakura-zukuri/itakura-dukuri
○[建]縦に溝が掘られた、2本の太く丸い柱の間に厚い横板を
数枚差し入れる建築技法。
古代、板を製材できるようになったのち、校倉造りに代って
穀物倉などに用いられた。
参照⇒あぜくらづくり(校倉造り,校倉造)
◎奈良県東大寺の正倉院の中央部分(中倉)や、伊勢神宮の社殿
などに伝わる。
いたくらまち
【板倉町】
◇[日]Itakura Machi
○(1)群馬県南東部、邑楽郡(オウラグン)の町。
参照⇒ごかぼう(五家宝,五箇棒,五荷棒)
〈面積〉
41.84平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)1万5,946人。
◎1955(昭和30)西谷田村・海老瀬(エビセ)村・大箇野村・伊奈良
村の4村が合併して発足。
○(2)[古]新潟県南部、中頸城郡(ナカクビキグン)の町。
◎2005. 1. 1(平成17)上越市に編入。
いたこ
【いたこ】
【巫子】
【巫女】
○(1)東北地方で、霊界にいる亡くなった人などの霊魂を招き
寄せ、口寄せをする巫女(ミコ)。
また、家々を回って家の神「おしら様」・「おこない様」の祭り
も行う。
代々、感受性の強い目の見えない幼女を貰い受け、弟子とし
て育て上げている。
多くは死後の様子や供養の感謝などを語り、ときには未来を
知らせたりする。
青森県の恐山(オソレザン)の地蔵講は、「いたこ」が集まって口寄
せをすることで有名。
「みこ(巫女)」,「いちこ(市子,巫子,神巫)」,「口寄せ」とも呼ぶ。
参照⇒おしらさま(おしら様),いちこ(市子,巫子,神巫)(1),
くちよせ(口寄せ)
○(2)門付(カドヅケ)をして歩く盲目女性の旅芸人。
「瞽女(ゴゼ)」とも呼ぶ。
参照⇒かどづけ(門付,門付け)
いたこ
【潮来】
◇[日]Itako
○(1)⇒いたこし(潮来市)
○(2)[古]⇒いたこまち(潮来町)
いたこがさ
【潮来笠】
○[楽]佐伯孝夫作詞、吉田正作曲の歌謡曲。
歌は橋幸夫(ユキオ)。
◎1960. 8.(昭和35)レコード発売。
いたこし
【潮来市】
◇[日]Itako Shi
○茨城県南東部の市。南部を千葉県に隣接。
東部を北浦(キタウラ)、西端を霞ヶ浦(カウミガウラ)に面する水郷地
帯。水郷観光で知られる。
◎2001. 4. 1(平成13)行方郡(ナメカタグン)の潮来町(イタコマチ)と牛堀
町(ウシボリマチ)が合併して発足。
いたこぶし
【潮来節】
○[楽]江戸後期に興った俗謡。
潮来地方の舟唄が座敷唄となり、文化・文政年間(1804〜1830)
に江戸の花柳界で大流行し、各地に広まって替え歌が作られ、盆
踊り唄・座敷唄・仕事唄などとして歌われた。
◎元歌:潮来出島の真菰(マコモ)の中にあやめ咲くとはしをらしや。
いたこまち
【潮来町】
◇[日]Itako Machi
○[古]茨城県南東部、行方郡(ナメカタグン)の町。
⇒いたこし(潮来市)
〈面積〉
42.80平方キロメートル。
(*)境界未定あり。
〈人口〉
1995(平成 7)2万5,903人。
◎1889(明治22)町制施行。
1955(昭和30)津知村・延方村・大生原村を編入。
2001. 4. 1(平成13)行方郡牛堀町(ウシボリマチ)を編入して市制
施行。
◎水郷(スイゴウ)で有名。
いたじい《いたじひ》
【イタジイ】
【板椎】
○[植]⇒すだじい(スダジイ,すだ椎)
いだしふづくえ
【出文机】
○(1)[古][建]鎌倉末期から室町時代、僧侶・貴族などの住宅
に壁から出窓のように張り出して設けられた造り付けの机。
「いだしふみだな(出文棚)」とね呼ぶ。
参照⇒つけしょいん(付書院,付け書院),あるこーぶ(アルコ
ーブ),にっち(ニッチ)(1)
○(2)[古][建]⇒つけしょいん(付書院,付け書院)
いだしふみだな
【出文棚】
○[古][建]⇒いだしふづくえ(出文机)
いたじめ
【板締め】
【板締】
○(1)絞り染めの一種。
布を屏風折りに畳み、2枚の型板で両側から固く縛って染液
に浸して模様を染め出すもの。
凹凸の模様を彫った型板を使うこともある。
「いたじめしぼり(板締め絞り)」,「いたじめかすり(板締め飛
白,板締め絣)」とも呼ぶ。
参照⇒まめしぼり(豆絞り)
○(2)(1)の技法で染めた布。
「いたじめしぼり(板締め絞り)」,「いたじめかすり(板締め飛
白,板締め絣)」とも呼ぶ。
いたじめかすり
【板締め飛白】
【板締め絣】
【板締飛白】
【板締絣】
○⇒いたじめ(板締め,板締)
いたじめしぼり
【板締め絞り】
【板締絞り】
○⇒いたじめ(板締め,板締)
いたしゃ
【イタ車】
○[俗][交]イタリア製の(高級)乗用車。
参照⇒あめしゃ(アメ車)
いたしゃ
【痛車】
○[俗][交]アニメ・キャラのステッカーを貼った乗用車。
参照⇒いたい(イタい,痛い)
◎語源は、いたずら書きの車とも、周囲の人の冷たい視線が痛
いからとも、イタ車からとも。
いたすおみしゅう《いたすおみしう》
【イタ・スオミ州】
【イタスオミ州】
◇[フィンランド語]Ita-Suomen Laani、[英]Eastern Finland
Province
○フィンランド南東部の州。東部をロシアに隣接。
州都はミッケリ(Mikkeli)。
「東スオミ州」,「東フィンランド州」とも呼ぶ。
〈3県〉
北カレリア県(Pohjois-Karjalan Maakunta)。
北サヴォ県(Pohjois-Savon Maakunta)。
エテラサヴォ県(Etela-Savon Maakunta)。
いたすかぐん
【イタスカ郡】
◇[英]Itasca County
○アメリカ合衆国中北部、ミネソタ州(Minnesota State)中北
部の郡。東部をセントルイス郡(St Louis County)に接する。
郡都はグランドラピズ(Grand Rapids)。
いたずら《いたづら》
【徒ら】
【徒】
○(1)[形動]無駄だ、無用だ、無益だ。役に立たない。実(ミノ)
りがない。
◎徒らに時間を費(ツイ)やす
○(2)[形動](内容がなくて)空虚だ、もの足りない、むなしい、
つまらない。
○(3)[形動]何もすることがない。手持ち無沙汰(ブサタ)だ。ひ
まだ。
○(4)[古]髪形の振り分けの別称。
⇒ふりわけ(振り分け,振分け)(7)
いたずら《いたづら》
【悪戯】
○(1)悪さ。悪ふざけ。
◎子供の悪戯
○(2)みだらな行為。
★いたせんぱら
【イタセンパラ】
【板鮮腹】
◇[学]Acheilognathus longipinnis
○[魚]コイ目(Cypriniformes)コイ科(Cyprinidae)タナゴ属
(Acheilognathus)の淡水産の硬骨魚。
体長10〜12センチメートル。形はフナに似て側扁し体高が大
きいが、タナゴと異なり口ひげがない。
産卵期は9〜11月で、二枚貝の中に産卵する。
富山県氷見市(ヒミシ)の一部河川、大阪府の淀川水系のわんど
(湾処)、愛知県の濃尾平野にのみ生息。
「ビワタナゴ(琵琶タナゴ)」とも呼ぶ。
◎1974(昭和49)種指定の天然記念物に指定。
★いたち
【イタチ】
【鼬】
【鼬鼠】
○[哺]ネコ目(食肉目)(Carnivora)イタチ科(Mustelidae)の哺
乳動物の総称。
日本原産のニホンタイチや、近似種のタイリクイタチなど。
参照⇒にほんいたち(ニホンタイチ,日本鼬),たいりくいたち
(タイリクイチタ,大陸鼬)
◎カマイタチ:⇒かまいたち(カマイタチ,鎌鼬)
鼬(イタチ)ごっこ:⇒いたちごっこ(イタチごっこ,鼬ごっこ)
鼬の目陰:⇒まかげ(目蔭,目陰)
鼬の最後っ屁:⇒いたちのさいごっぺ(イタチの最後っ屁,鼬
の最後っ屁)
◎トルコ語:ゲリンジク(gelincik)。
いたちごっこ
【イタチごっこ】
【鼬ごっこ】
○(1)子供の遊びの一つ。
二人で向い合い、「いたちごっこ、ねずみごっこ」と唱えなが
ら交互に相手の手の甲をつねって自分の手をその上に載せるこ
とを右手・左手と繰り返すもの。
○(2)(転じて)双方が同じような事を繰り返し、いつまでも埒
(ラチ)のあかないこと。きりがないこと・無駄なこと。
一種の悪循環。
★いたちざめ
【イタチザメ】
【鼬鮫】
◇[学]Galeocerdo cuvieri、[英]Tiger Shark
○[魚]メジロザメ目(Carcharhiniformes)メジロザメ科(Car-
charhinidae)イタチザメ属(Galeocerdo)の海産の軟骨魚。一属
一種。
茶褐色に黒の縦縞(タテジマ)があり、腹部は灰白色。世界各地
の暖かい海域に生息。
5.5メートルに達する獰猛(ドウモウ)な大形サメ。
「タイガーシャーク」とも、俗に「ヒトクイザメ(人喰い鮫)」と
も呼ぶ。
いたちのさいごっぺ
【イタチの最後っ屁】
【鼬の最後っ屁】
○(1)追い詰められたイタチが肛門腺から猛烈な悪臭を放ち、
外敵がひるんだ隙(スキ)に逃げること。
単に「最後っ屁」,「最後屁(サイゴベ)」とも呼ぶ。
◎同じイタチ科(Mustelidae)のスカンクも同じことをする。
○(2)(転じて)せっぱ詰って最後の非常手段に出ること。窮余
(キュウヨ)の一策(イッサク)。
単に「最後っ屁」,「最後屁」とも呼ぶ。
○(3)(特に)最後に苦し紛れの悪あがきして逃げ出すこと。
単に「最後っ屁」,「最後屁」とも呼ぶ。
いたちのみち
【イタチの道】
【鼬の道】
○⇒いたちのみちきり(イタチの道切り,鼬の道切り)
いたちのみちきり
【イタチの道切り】
【鼬の道切り】
○(1)イタチが人の前を横切ることを忌(イ)む俗信・迷信。
イタチが人の前を横切ると、交際や音信が絶える不吉な前兆
と考えられていた。
「イタチの道(鼬の道)」とも呼ぶ。
◎イタチは同じ道を二度通らないからとも、イタチの通る道を
遮断するとイタチはその道を二度と再び通らないからとも。
○(2)(転じて)交際や音信が途絶えること。
「イタチの道(鼬の道)」とも呼ぶ。
いたちば
【イタチバ】
◇Itatiba
○ブラジル南部、サンパウロ州(Estado de Sao Paulo)中南部
の都市。
南緯22.99°、西経46.84°の地。
州都サンパウロの北北西約85キロメートル。
〈人口〉
1991(平成 3)5万4,044人。
1996(平成 8)6万3,604人。
2000(平成12)6万5,602人。
★いたづけいせき《いたづけゐせき》
【板付遺跡】
○[歴]福岡県福岡市板付にある弥生時代最古の遺跡。
1978. 5.(昭和53)縄文晩期の水田跡が発掘され、足跡も出土
している。
いたでん
【イタ電】
○[俗][通]イタズラ電話の略称。
いだてん《ゐだてん》
【韋駄天】
◇[梵]Skanda
○(1)[仏]仏法、特に僧や寺院の守護神。
本来はバラモン教の神で、シバ神の子。悪魔を打ち破る軍神。
足の速い捷疾鬼(ショウシツキ)が仏舎利(ブッシャリ)から仏牙(ブツガ)
(歯)を奪って逃げ去った時、これを追って取り戻したという伝
説から、よく走る神として知られる。
仏教に取り入れられて仏法の守護神となり、増長天(ゾウチョウテ
ン)八将軍の一神、四天王三十二将の筆頭に置かれる。
修行僧が悪魔に悩まされる時は走り来ってこれを救うという。
また、伽藍(ガラン)を守るとされ、寺院の厨房などに像が祀(マツ)
られる。
また、足腰の病や小児の病魔を除く神としても信仰されてい
る。
◎「スカンダ(韋駄)」と神を表す「天([梵]deva)」の合成語。
「スカンダ」は「塞建陀(ソクケンダ)」,「私建陀」,「建陀」,「素健」,
「違駄」,「違陀」なども音写される。
「韋駄」は「建陀」が「違駄」と誤写され、さらに「韋駄」と書き改
められた考えられる。
また、中国の韋天将軍との混同から、韋駄天の性格はこの将
軍から影響を受けているという。
○(2)(転じて)足がとても速いこと・駿足(シュンソク)。また、速い
人・駿足の人。
参照⇒いだてんばしり(韋駄天走り)
いだてんばしり《ゐだてんばしり》
【韋駄天走り】
○[慣用句](韋駄天のように)非常に速く走ること。
参照⇒いだてん(韋駄天)
いたどり
【イタドリ】
【虎杖】
◇[英]japanese knotweed、[学]Fallopia japonica
○[植]ナデシコ目(Caryophyllales)タデ科(Polygonaceae)ソバ
カズラ属(Fallopia)の多年草。各地の山野に自生する。
雌雄異株で、夏7〜10月に淡紅色または白色の花を穂状に
開く。
若葉・茎(クキ)は食用に、地下茎(チカケイ)は薬用(便秘)にする。
また葉は煙草(タバコ)の代用とする。
「すかんぽ(酸模)」,「すかんぽう」,「めいげつそう(名月草)」と
も呼ぶ。
参照⇒すかんぽ(スカンポ,酸模)
◎19世紀、イギリスに観葉植物として持ち込まれ、英国全土で
繁殖。
いたどりむら
【板取村】
◇[日]Itadori Mura
○岐阜県中南部、武儀郡(ムギグン)の村。
〈面積〉
187.35平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)1,921人。
いたながる
【イタナガル】
◇Itanagar
○インド東部、アッサム地方アルナーチャル・プラデシュ州
(Arunachal Pradesh State)の州都。
いたの
【板野】
◇[日]Itano
○(1)⇒いたのぐん(板野郡)
○(2)⇒いたのちょう(板野町)
いたのぐん
【板野郡】
◇[日]Itano Gun
○徳島県北東部の郡。
松茂町(マツシゲチョウ)・北島町(キタジマチョウ)・藍住町(アイズミチョウ)・
板野町(イタノチョウ)・上板町(カミイタチョウ)・吉野町(ヨシノチョウ)・土成町
(ドナリチョウ)の町。
いたのちょう《いたのちやう》
【板野町】
◇[日]Itano Cho
○徳島県北東部、板野郡(イタノグン)の町。北東部を鳴門市(ナルトシ)
に接する。
〈面積〉
36.18平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)1万4,637人。
◎1955(昭和30)板西(バンザイ)町・松坂(マツサカ)村・栄(サカエ)村の
1町2村が合併して発足。
いたばし
【板橋】
◇[日]Itabashi
○(1)[歴]品川・内藤新宿・千住とともに、江戸四宿の一つ。
⇒いたばしじゅく(板橋宿)
○(2)東京都板橋区にある、石神井川(シャクジイガワ)に架(カ)かる
橋。
○(3)⇒いたばしく(板橋区)
○(4)[交]⇒いたばしえき(板橋駅)
いたばしえき
【板橋駅】
○[交]東京都板橋区東端にある、JR埼京線(サイキョウセン)の駅。
池袋駅と十条(ジュウジョウ)駅の間。
◎1885. 3.16(明治18)日本鉄道が赤羽(アカバネ)駅〜品川駅を開
通させたときの駅の一つ。
◎東武東上線には下板橋駅・中板橋駅・上板橋駅がある。
都営三田線には新板橋駅・板橋区役所前駅・板橋本町(ホンチョウ)
駅がある。
箱根登山鉄道には箱根板橋駅がある。
いたばしかやくせいぞうしょ《いたばしかやくせいざうしよ》
【板橋火薬製造所】
○[歴]東京都板橋区にあった、明治政府の官営模範工場。
石神井川(シャクジイガワ)から水を引き、水車を回して火薬を製
造した。
のち、東京砲兵工廠(コウショウ)が管轄する「板橋造兵廠(ゾウヘイショ
ウ)」となり、陸軍の火薬を製造。
◎1876(明治 9)ベルギーから火薬製造機械を導入し、板橋村金
沢の旧加賀藩邸(下屋敷)に設立。
いたばしく
【板橋区】
◇[日]Itabashi Ku
○(1)東京都区部、北東部の区。二三区(ニジュウサンク)の一つ。北
部を埼玉県戸田市に隣接。
板橋区の木は「けやき」。
〈面積〉
32.17平方キロメートル。
〈人口〉
1995(平成 7)51万1,379人。
2000(平成12)51万3,575人。
◎もと北豊島郡の郡役所の所在地。
◎1889(明治22)町名となる。
1932(昭和 7)区名に昇格。
○(2)[歴]旧区名。東京市三五区の一つ。
参照⇒とうきょうしさんじゅうごく(東京市三五区,東京市三
十五区)
いたばしじゅく
【板橋宿】
◇[日]Itabashi Juku
○[歴]中山道の第一宿で、江戸四宿の一つ。
日本橋から2里25町33間(約11キロ)、次宿の蕨(ワラビ)宿まで
2里10町。
現在の東京都板橋区の東部、板橋(1丁目〜3丁目)・仲宿・
本町の区域。板橋は平尾宿、仲宿は中宿、本町は上宿と呼ばれ
ていた。上宿と中宿の間の石神井川には「板橋」がかかり、橋の
北西側の上宿には問屋場が、南東側の中宿には商人宿や馬喰宿
が密集、さらに南東に平尾宿が続いていた。
3宿で宿役を負担し、宿建人馬は50人・50匹。本陣は中宿に、
脇本陣は上・中・平尾の各宿に1軒づつあった。1843(天保14)
旅籠屋54軒・家数573・人数2448。食売(メシウリ)女(飯盛女)150人
の公許を受けていたが、他の江戸四宿(品川宿・内藤新宿・千
住宿)に比べ遊興地としては寂れていた。
下板橋(シモイタバシ)村内にあったので「下板橋宿」とも呼ばれた。
◎1884.12.(明治17)中宿・上宿の大半が大火事で焼失し、1886
(明治19)北豊島郡役所が下板橋(現在の板橋3丁目)に設置され、
旅籠業者が集まり「板橋遊廓」となって発展、1944(昭和19)まで
続いた。
◎板橋宿の東側、現在の板橋区加賀は加賀金沢藩の下屋敷であっ
た。
参照⇒いたばしかやくせいぞうしょ(板橋火薬製造所)
いたばしぞうへいしょう《いたばしざうへいしやう》
【板橋造兵廠】
○[歴]⇒いたばしかやくせいぞうしょ(板橋火薬製造所)
★いたび
【板碑】
○石造りの卒塔婆(ソトバ)。
上端は三角形をなし、上部に仏種子(シュジ)または仏像を、下
部に偈(ゲ)・紀年・氏名などの銘文が彫られている。
死者の追善供養や生前の逆修(ギャクシュ)供養のために建立され
たものが多い。
鎌倉・室町時代、庶民の阿弥陀信仰から関東地方を中心に盛
んに作られた。四国の東部にも分布。
参照⇒じょうもうさんぴ(上毛三碑)
いだびるけん
【イダビル県】
◇[エストニア語]Ida-Viru Maakond/Ida-Virumaa、[英]Ida-
Viru Department/Ida-Viru County
○エストニア北東部の県。東部をロシアに隣接し、北部をフィ
ンランド湾に面する。
県都はユフビ(Johvi)。
「イダヴィル県」とも呼ぶ。
〈面積〉
3,364.08平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)17万9,702人(3月31日現在)。
いたぶえき
【飯給駅】
○[交]千葉県市原市(イチハラシ)飯給にある小湊鐵道の駅。
里見(ミサト)駅と月崎(ツキザキ)駅の間。
いたぶき
【板葺き】
【板葺】
◇[英]shingle
○(1)[建]板(屋根板,平木)で屋根を葺くこと。
「ひらぎぶき(平木葺き,平木葺)」とも呼ぶ。
参照⇒ひらぎぶき(平木葺き,平木葺)(2),かわらぼう(瓦棒)
◎板葺き屋根
○(2)[建]板葺きした屋根。
○(3)[建]板葺き屋根の家。
いたぶきのみや
【板蓋宮】
○[歴]⇒あすかのいたぶきのみや(飛鳥板蓋宮)
いたぶきやね
【板葺き屋根】
【板葺屋根】
◇[英]shingle roof
○[建]板葺きした屋根。
参照⇒いたぶき(板葺き,板葺)(1)
いーだぶりゅあーる
【EWR】
◇[英]Newark International Airport
○[空]アメリカのニューヨーク市(New York City)郊外にある
ニューアーク国際空港のコード名。
いーだぶりゅいーえー
【EWEA】
◇[英]European Wind Energy Association
○[電]ヨーロッパ風力協会の略称。
いたべい
【板塀】
◇[日]itabei/ita-bei
○[建]板で造った塀。
透かし板塀・大和(ヤマト)塀・目板塀などの種類がある。
参照⇒ねこいし(猫石)(1)
いたぼがきもく
【イタボガキ目】
【板甫牡蠣】
◇[学]Ostreoida
○[貝]カキ目(Ostreoida)の別称。
⇒かきもく(カキ目,牡蠣目,牡蛎目)
いたましい
【痛ましい】
【傷ましい】
○(1)気の毒で痛々しい。かわいそうだ。ふびんである。
参照⇒いたわしい(労しい),いたい(イタい,痛い)(2)
○(2)困った状態である。迷惑だ。苦しい。
○(3)[方言]もったいない。
◎(3)は「労(イタワ)しい」の転。
参照⇒いたわしい(労しい)
いたみくうこう《いたこくうかう》
【伊丹空港】
○[空]⇒おおさかこくさいくうこう(大阪国際空港)
いたみし
【伊丹市】
◇[日]Itami Shi
○兵庫県南東部の市。
東部に大阪国際空港(通称は伊丹空港)がある。
〈面積〉
1970(昭和45)24.95平方キロメートル。
〈人口〉
1975(昭和50)17万2,000人。
1995(平成 7)18万8,436人人。
★いたむろおんせん《いたむろをんせん》
【板室温泉】
○栃木県那須塩原市(ナスシオバラシ)板室にある温泉。
◎旧住所は黒磯市(クロイソシ)板室。
いため
【板目】
○(1)板と板の合せ目。
○(2)[建]([英]veins)板の木目(モクメ)が、平行に通っていず不
規則な板面。また、そのような板。
木材の年輪に対して接線方向に製材(木取り)したため、山形
や波形などの木目が現れたもの。
⇔まさめ(柾目,正目)
参照⇒しほういため(四方板目),にほうまさ(二方柾)
◎柾目に比べ反(ソ)りやすい。
○(3)板目紙(イタメガミ)の略称。
○(4)板目肌(イタメハダ)の略称。
いためし
【イタ飯】
○[俗]イタリア料理の食事。
◎外人を接待する俗語「ヨコ飯」から派生し、1990年代のグルメ
・ブームで流行。
いたら
【イタラ】
◇[羅]Itala
○[古][聖]ラテン語訳の『新約聖書』。
参照⇒うるがた(ウルガタ)
いたーら
【イターラ】
◇[登録商標]Itala
○[古][交]1904〜1934(明治37〜昭和 9)イタリアのトリノ(To-
rino)で製造された一乗用車。
いたらえり
【イタラエリ】
◇[伊]Italaerei
○[古][俗][経]⇒いたれり(イタレリ)
いたらえれい
【イタラエレイ】
◇[伊]Italaerei
○[古][経]⇒いたれり(イタレリ)
いたりー
【イタリー】
【伊国】
【伊太利】
【伊太里】
◇[英]Italy
○⇒いたりあ(イタリア,伊国)
いたりあ
【イタリア】
【伊国】
◇[伊]Italia、[英]Italy
○ヨーロッパ南部の共和国。
首都はローマ(Rome)。
ユーロ圏の一国。
「イタリー([英]Italy)」とも呼ぶ。
〈面積〉
30.1万平方キロメートル。
〈人口〉
1977(昭和52)5,645万人。
1984(昭和59)5,698万人。
1988(昭和63)5,744万人。
1991(平成 3)5,675万8,000人。
1998(平成10)5,737万人。
2002(平成14)5,808万2,500人。
〈歴代大統領〉
カルロ・アゼリョ・チャンピ(Carlo Azeglio Ciampi):1999.
5.18〜。
〈歴代首相〉
ジュリアーノ・アマート(Giuliano Amato):2000. 4.26〜。
シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)(1936〜):
〜1994、2001. 6.11〜。
◎州:[伊]Regione *、[英]* Region。
県:[伊]Provincia di *、[英]* District/* Province。
◎1937.12.(昭和12)国際連盟、脱退。
◎旧貨幣単位はリラ(Lira)。
◎中国では「意太利(Yitaili」を使用する。
いたりあきょうどうつうしんしゃ
【イタリア共同通信社】
◇[伊]Agenzia Nazionale Stampa Associata,Soc.Coop.
○[通]⇒えーえぬえすえー(ANSA)
★いたりあとるこせんそう《いたりあとるこせんさう》
【イタリア・トルコ戦争】
◇[英]Italian-Turkish War/Italo-Turkish War/Turko-Ital-
ian War
○[歴]1911(明治44)イタリアとトルコの間におきた戦争。
翌年ローザンヌ条約で、イタリアはトリポリタニア・キレナ
イカを領有。
「伊土戦争(イトセンソウ,イドセンソウ)」とも呼ぶ。
参照⇒ばるかんせんそう(バルカン戦争)
いたりあんこーひー
【イタリアンコーヒー】
【イタリアン・コーヒー】
◇[英]Italian coffee
○[食]⇒えすぷれっそ(エスプレッソ)(4)
いたりあんさいぷれす
【イタリアンサイプレス】
◇[英]Italian cypress
○[植]⇒いとすぎ(イトスギ,糸杉)(1)
いたりあんぱせり
【イタリアンパセリ】
◇[学]Petroselinum neapolitanum
○[植][農]パセリの一品種。
小さな葉は一般のパセリのように縮んでいずに平たく、苦味
も少ない。
イタリアでは「プレッツェーモロ(prezzemolo)」と呼ぶ。
参照⇒ぱせり(パセリ)
いたりっく
【イタリック】
◇[英]italics
○[印]⇒いたりっくたい(イタリック体)
いたりっくたい
【イタリック体】
◇[英]italic type
○[印]欧文活字の書体の一つ。
縦の線がやや右に傾斜した字体。
書名・船名や強調語句・外国語・動植物の種属名などに使用
する。
単に「イタリック(italics)」とも、「斜字体」とも呼ぶ。
参照⇒ろーまんたい(ローマン体)
◎イタリアの学者マヌティウス(Aldus Manutius)(1450〜1515)
が考案。
タイプライターでは下線を添えて代用する。
◎イタリア語:コルシーボ(corsivo)。
[1]いだるご
【イダルゴ】
◇[西]hidalgo
○[歴]スペインの下級貴族。
爵位のない貴族(nobleza)階級の下位、平民の上位に位置し
た、小領主(don)・郷士。
◎「重要な息子([英]son of something)」の意味。
◎イタリア語:イダルゴ(idalgo)。
英語:ヒダルゴ(hidalgo)。
[2]いだるご
【イダルゴ】
◇[伊]idalgo
○[歴]⇒[1]いだるご(イダルゴ)
[3]いだるご
【イダルゴ】
◇Hidalgo
○(Hidalgo County)⇒ひだるごぐん(ヒダルゴ郡)
[4]いだるご
【イダルゴ】
◇Miguel Hidalgo y Costilla
○[人]メキシコの司祭(1753〜1811)。
フランス革命の影響を受け、小農やインディオの生活改善を
叫び、スペインに対する反乱を指導。
1810. 9.16(文化 7)武装蜂起してメキシコ市を襲撃したが、
敗れて捕われ、銃殺。
この運動が独立へ導いたとして、「メキシコ独立の父(Padre
de la independencia Mexicana)」,「国父(Padre de la patria)」
とも呼ぶ。
◎武装蜂起の日は独立記念日となっている。
★いたるたす
【イタル・タス】
【ITAR−TASS】
◇[英]the ITAR-TASS news agency
○[通]ロシア国営の国際通信社。タス(TASS)の後身。
参照⇒たす(タス,TASS)
いたるところ
【至る所】
【到る所】
【到る処】
◇[英]everywhere
○(1)行く先々(サキザキ)。行くところすべて。
○(2)(転じて)どこでも・あらゆるところ。どこもかしこも・
あちこち・そこら中・ずいしょ(随所,随処)。
いたれり
【イタレリ】
◇[伊]Italeri
○[経]イタリアの大手模型メーカー。
AFV(装甲戦闘車両)の1/35スケール、航空機の1/72スケー
ルのモデルを主力とする。
旧称は「イタラエレイ(Italaerei)」で、日本では一般に「イタ
ラエリ」と呼ばれることが多かった。
いたわしい《いたはしい》
【労しい】
◇[日]itawashi
○(1)[形]骨が折れる・苦労である。
○(2)[形]病気で苦しい。
○(3)[形]気の毒だ・不憫(フビン)だ・かわいそうだ。
参照⇒いたましい(痛ましい,傷ましい)
○(4)[形]大切に思う・心配に思う。悩む。
○(5)[形](物に対して)もったいない。
参照⇒いたましい(痛ましい,傷ましい)
いたわる《いたはる》
【労る】
◇[日]itawaru
○(1)[他動五段](弱い立場の人に)同情して優しく接する・慰
(ナグサ)める・親切にする。
○(2)[他動五段](苦労した人を)労(ネギラ)う・慰労(イロウ)する。
○(3)[他動五段](疲労した人や病気の人などを)養生(ヨウジョウ)
する・手当てする。
○(4)[他動五段](人や物を)大切(タイセツ)にする・大事にする。
○(5)[自動五段]努力する・骨を折る。
○(6)[自動五段](病気などで)苦しむ・患(ワズラ)う。
◎中国語では「勞(lao)」は<1>煩(ワズラ)わせる・<2>働く。
いち《ゐち》
【威馳】
◇[中]Weichi
○[交]⇒ヴぃおす(ヴィオス)
★いちあくのすな
【一握の砂】
○[文]石川啄木(タクボク)(1886〜1912) の最初の歌集。
従来の短歌形式にとらわれず、短歌を初めて三行書きにする
など画期的な面が高く評価され、歌人としての啄木の地位を確
立した。
◎1910(明治43)刊行。
★いちい《いちひ》
【イチイ】
【櫟】
【赤檮】
【一位】
◇[学]Taxus cuspidata
○[植]マツ目(Pinales)イチイ科(Taxaceae)イチイ属(Taxus)の
常緑針葉高木。雌雄異株。
樹高約15メートル。葉は針葉。
9月ころ、実が橙赤色に熟し、甘く食べられるが、種子や葉
などに有毒アルカロイドのタキシン(taxine)を含む。
材は密で燃えにくいが、粘りがあって細工に向く。
「イチイガシ」,「すおうのき(蘇芳の木,蘇方の木)」,「アララギ
(蘭)」とも呼ぶ。
◎亜種:参照⇒きゃらぼく(キャラボク,伽羅木)
◎岐阜県の県木。
昔、この木から笏(シャク)を作ったことから、位階を表す「一位」
を当てた。
◎中国語:紫杉(zishan)。
〈イチイ科〉
イチイ属(Taxus)。
カヤ属(Torreya)。
★いちい《いちゐ》
【一位】
○
◎散一位(サンイチイ)
いちい《いちゐ》
【一葦】
○一艘(イッソウ)の小舟を、一葉または一束のアシ(葦,蘆)にたと
えたもの。
◎一葦の達磨(ダルマ):⇒ろようだるま(蘆葉達磨)
蘇軾『赤壁賦』:縦一葦之所如(一葦の如<ユ>く所を縦<ホシイママ>
にす)。
いちいがし《いちひがし》
【イチイガシ】
【一位樫】
○[植]イチイの別称。
⇒いちい(イチイ,櫟,赤檮,一位)
いちいたいすい
【一衣帯水】
◇[中]yi yidai shui
○(1)[慣用句]一筋(ヒトスジ)の帯のように狭い川・海。
○(2)[慣用句](転じて)狭い川や海峡を間にして隣(トナ)り合っ
ていること。狭い水に隔てられているが距離は近いこと。
◎「衣帯」は「帯」の意味。
『陳書』「後主紀」:豈可限一衣帯水不拯之乎:豈(ア)に一衣
帯水を限りて、これを拯(スク)はざるべけんや。
いちいのだるま《いちゐのだるま》
【一葦の達磨】
○[美]⇒ろようだるま(蘆葉達磨)
いちうそん
【一宇村】
◇[日]Ichiu Son
○徳島県中央部、美馬郡(ミマグン)の村。
〈面積〉
97.88平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)1,547人。
いちぇるけん
【イチェル県】
◇[トルコ語]Icel Ili、[英]Icel Province
○トルコ南部の県。南部を地中海に面し、対岸はキプロス島。
県都はメルシン(Mersin)。
◎歴史的地域名はシリシア(Cilicia)。
いちが
【一河】
○ひとすじの河(カワ)。
◎「一樹の陰一河の流れも他生(タショウ)の縁(エン)」
「一河の流れを汲(ク)む」
仏教で、わずかな人間関係もすべて前世からの因縁(インネン)で
あるとの意味。
いちかいまい《》
【市貝町】
◇[日]Ichikai Machi
○栃木県南東部、芳賀郡(ハガグン)の町。
★いちがつ《いちぐわつ》
【一月】
【1月】
◇[英]January(ジャニュアリ)
○[暦]
略号は「Jan」,「Jan.」,「JAN」。
「正月(ショウガツ)」とも、また陰暦一月は「睦月(むつき)」,「睦び
月(むつびづき)」とも呼ぶ。
◎花札では松。
誕生石はガーネット(garnet)(柘榴石)。
いちがついちじつ《いちぐわついちじつ》
【一月一日】
○[楽]千家尊福(センゲ・タカトミ)作詞、上真行(ウエ・サネミチ)作曲の唱歌。
歌い出しは「年の始めの例(タメシ)とて、終(オハリ)なき世のめで
たさを」。
「いちがつついたち(一月一日)」とも呼ぶ。
◎1893(明治26)文部省が小学校祝日大祭歌として発表。
いちがつついたち《いちぐわつついたち》
【一月一日】
○[楽]⇒いちがついちじつ(一月一日)
いちがつばしょ《いちぐわつばしよ》
【一月場所】
○[運]東京の両国国技館で一月に行われる大相撲。
通称は「初場所」。
参照⇒ほんばしょ(本場所)
◎両国国技館では五月場所(夏場所)・九月場所(秋場所)も開催。
いちがやえき
【市ヶ谷駅】
○(1)[交]東京都千代田区北西端にある、JR中央線(総武線直
通)の駅。
飯田橋駅と四ッ谷駅の間。
日中はJR総武線に乗り入れた各駅停車のみが停車し、中央
線快速は停車しない。
◎1895. 3. 6(明治28)甲武鉄道の駅として開業。
参照⇒こうぶてつどう(甲武鉄道)
○(2)[交]東京地下鉄(東京メトロ)有楽町線・南北線の駅。
有楽町線:麹町(コウジマチ)駅と飯田橋駅の間。
南北線:四ッ谷駅と飯田橋駅の間。
○(3)[交]都営地下鉄新宿線の駅。
九段下(クダンシタ)駅と曙橋(アケボノバシ)駅の間。
いちがやかんごく
【市ヶ谷監獄】
○[歴]東京都新宿区市谷台町(イチガヤダイマチ)にあった監獄(刑務
所)。
1875. 5.(明治 8)開設され、伝馬町(テンマチョウ)牢屋敷は廃止さ
れた。
参照⇒てんまちょう(伝馬町)(2)
◎市谷台町の地図を見るとその名残りがある。
★いちがやきねんかん《いちがやきねんくわん》
【市ヶ谷記念館】
○[軍]東京都新宿区の防衛省(陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地内)にあ
る歴史博物館。
参照⇒ゆうしゅうかん(遊就館)
◎1966(昭和41)創設。
いちがやはちまん
【市ヶ谷八幡】
○東京都新宿区市谷八幡町(イチガヤハチマンチョウ)にある亀ヶ岡八幡の
別称。
⇒かめがおかはちまん(亀ヶ岡八幡)
いちがやみつけもん
【市ヶ谷見附門】
◇[日]Ichigayamitsuke Mon/Ichigaya Mitsuke Mon
○[歴]江戸城外堀の門。
津山藩主森長継が担当して1636(寛永13)築造。
◎江戸時代は桜の御門とも呼ばれ、楓(カエデ)の御門の牛込見附
門と春秋一対の景色となっていた。
いちかわ《いちかは》
【市川】
◇[日]Ichikawa
○(1)⇒いちかわし(市川市)
○(2)⇒いちかわちょう(市川町)
いちかわし《いちかはし》
【市川市】
◇[日]Ichikawa Shi
○千葉県西部の市。
〈面積〉
1970(昭和45)54平方キロメートル。
〈人口〉
1975(昭和50)31万9,000人。
◎千葉県には市原市(イチハラシ)もある。
いちかわだいもんちょう《いちかはだいもんちやう》
【市川大門町】
◇[日]Ichikawadaimon Cho
○[古]山梨県西部、西八代郡(ニシヤツシログン)の町。
◎2005.10. 1(平成17)三珠町(ミタマチョウ)・市川大門町・六郷町(ロ
クゴウチョウ)の3町が合併して市川三郷町(イチカワミサトチョウ)を発足。
いちかわちょう《いちかはちやう》
【市川町】
◇[日]Ichikawa Cho
○兵庫県中央部、神崎郡(カンザキグン)の町。
西部を姫路市に接する。
いちかわみさとちょう《いちかはみさとちやう》
【市川三郷町】
◇[日]Ichikawamisato Cho
○山梨県西部、西八代郡(ニシヤツシログン)の町。
◎2005.10. 1(平成17)三珠町(ミタマチョウ)・市川大門町(イチカワミサトチョ
ウ)・六郷町(ロクゴウチョウ)の3町が合併して発足。
◎埼玉県には三郷市(ミサトシ)がある。
奈良県生駒郡(イコマグン)には三郷町(サンゴウチョウ)がある。
長野県南安曇郡(ミナミアヅミグン)には三郷村(ミサトムラ)があった。
いちかん《いちくわん》
【一勧】
○[古][経]第一勧業銀行の略称。
⇒だいいちかんぎょうぎんこう(第一勧業銀行)
いちがんれふ
【一眼レフ】
◇[英]single-lens reflex
○[写]⇒いちがんれふかめら(一眼レフ・カメラ)
いちがんれふかめら
【一眼レフ・カメラ】
◇[英]single-lens reflex camera
○[写]撮影用レンズとファインダー用レンズとを兼ねるレフレ
ックス・カメラ(reflex camera)。
撮影用レンズに入射した光線を鏡とプリズムで反射させ、ピ
ント・グラス(ガラス)に導いて被写体の映像を結び、ファイン
ダーから覗(ノゾ)けるようにしたもの。
構図や焦点合わせを決めてシャッター・ボタンを押すと鏡が
瞬時に跳ね上がり、フィルム直前にあるフォーカル・プレーン
・シャッター(focal plane shutter)が開いて露光が行われる。
単に「一眼レフ」とも呼び、略称は「SLR」。
参照⇒ぺんたぷりずむ(ペンタプリズム),にがんれふかめら
(二眼レフ・カメラ),みらーれすいちがんれふかめら(ミラーレ
ス一眼レフ・カメラ)
◎シャッターはレンズ後方に置くことができないことから、鏡
の後ろのフィルム直前に置くことになり、シャッターが大きく
かつ高速で動作するため、シャッター音が大きい欠点がある。
◎1952(昭和27)旭光学工業(現:HOYA)、国産初の一眼レフ
カメラ「アサヒフレックスI形」を発売。
1959(昭和34)ニコンF、発売。
◎DSLR(digital single-lens reflex):デジタル一眼レフ。
いちきしまひめのみこと
【イチキシマヒメノミコト(市杵島姫命】
◇[日]Ichikishima Hime no Mikoto
○[日本神話]宗像(ムナカタ)三女神の一柱。
アマテラスオオミカミ(天照大神)とスサノオノミコト(素戔
嗚尊)との誓約(ウケイ)の際に生れた女(ムスメ)の一柱で、タギツヒ
メノミコト(湍津姫命)の妹、タゴリヒメノミコト(田心姫命)の
姉。
参照⇒むなかたたいしゃ(宗像大社)
いちぎょう《いちぎやう》
【一行】
◇[中]Yixing
○[人]中国、唐代中期の真言宗の僧( 683〜 727)。真言宗の伝
持(デンジ)七祖の一人。
俗姓は張(Zhang)、名は遂(Sui)。諡(オクリナ)は大慧(ダイエ)禅師
(Dahui chanshi)。生れは、魏州(Weizhou)の昌楽(Changle)(河
南省南楽県)とも、鉅鹿(Julu)(キョロク)(河北省鉅鹿県)とも。
禅・天台・戒律のほかに道教にも通じ、玄宗の帰依(キエ)を受
ける。またインド僧善無畏(Subhakarasimha)(ゼンムイ)・金剛智
(Vajrabodhi)(コンゴウチ)から密教を学び、善無畏の『大日経』7
巻の翻訳の手助けをし、その注釈書『大日経疏(Darijingshu)
(ダイニチキョウショ)』20巻を撰述。
算法・暦法にも精しく『大衍暦(Dayan yan)(タイエンレキ)』52巻
を作成。
「一行禅師(ゼンジ)」,「一行阿闍梨(asheli)(アジャリ)」,「大慧禅
師」とも呼ぶ。
参照⇒しんごんしちそ(真言七祖)
◎『大衍暦』は 764(天平宝字 8)から日本でも使用された。
参照⇒れきほう(暦法),たいえんれき(大衍暦)
いちぎょうあじゃり《いちぎやうあじやり》
【一行阿闍梨】
◇[中]Yixing Asheli
○[人]⇒いちぎょう(一行)
いちぎょうぜんじ《いちぎやうぜんじ》
【一行禅師】
◇[中]Yixing chanshi
○[人]⇒いちぎょう(一行)
いちくずしもん《いちくづしもん》
【一崩し文】
【一崩文】
○格子(コウシ)文様の一種。
縦縞(タテジマ)と横縞(ヨコジマ)の交差する点で、一本ごとに縦横
(タテヨコ)の上下を替え、網代(アジロ)編みのように見える文様。
二本・三本・四本・五本ごとに上下を替える文様はそれぞれ
二崩し文・三崩し文・四崩し文・五崩し文と呼ばれる。
参照⇒あじろ(網代)(4)
いちげそう《いちげさう》
【イチゲソウ】
【一花草】
○[植]イチリンソウ(一輪草)の別称。
⇒いちりんそう(イチリンソウ,一輪草)
いちげん
【一見】
○(1)初めて対面すること。
○(2)遊里で、ある遊女に初めて会うこと。初会。
◎一見の客
○(3)ちょっと見ること。
いちげんきん
【一弦琴】
【一絃琴】
◇[英]monochord(モノコード)
○[楽]長さ三尺六寸(約1.1メートル)の桐・杉材などの胴に一
本の弦を張った撥弦(ハツゲン)楽器。
右手に爪(ツメ)をはめて弾(ヒ)く。
「須磨琴(スマゴト)」,「板琴(ハンキン)」,「独絃琴」,「一つ緒(オ)」とも
呼ぶ。
参照⇒えくたーる(エクタール)
◎在原行平(ユキヒラ)が須磨に流されたとき、庇(ヒサシ)の板で一弦
の琴を作って弾いたという伝説がある。
◎江戸時代に中国より伝来して、幕末に流行したが、明治末期
には衰えた。
◎1979(昭和54)宮尾登美子作『一絃の琴』、直木賞を受賞。
いちこ
【市子】
○町家の子供。
いちこ
【市子】
【巫子】
【神巫】
○(1)呪文を唱えて神懸(カミガカ)りとなり、生霊(イキリョウ)または
死霊(シリョウ)を呼び出して自分に乗り移らせ、口寄せすることを
職業とする女性。
「みこ(巫女)」とも呼ぶ。
東北地方では「いたこ(巫子,巫女)」とも呼ぶ。
参照⇒くちよせ(口寄せ)
○(2)神前で神楽(カグラ)を奏する舞い姫。
「みこ(神子,巫女)」とも呼ぶ。
★いちご
【イチゴ】
【苺】
【莓】
○(1)[植]([学]Fragaria ananassa)バラ目(Rosales)バラ科
(Rosaceae)オランダイチゴ属(Fragaria)の多年生植物。
◎「苺」は「草いちご」,「莓」は「木いちご」との説もある。
◎キイチゴ:⇒きいちご(キイチゴ,木苺,懸鉤子)
ヘビイチゴ:⇒へびいちご(ヘビイチゴ,蛇苺)
葉をかたどった飾り:参照⇒ころねっと(コロネット)(1)
○(2)[植](特に)バラ科の多年生果菜。
「ストロベリー([英]strawberry)」,「オランダ苺」とも呼ぶ。
◎とちおとめ:栃木県。
とよのか:福岡県。
ほのか:佐賀県。
◎フランス語:フレズ(fraise)。
オランダ語:モランゴ(morango)。
中国語:草苺(caomei)。
★[1]いちごいちえ《いちごいちゑ》
【一期一会】
○
参照⇒いちざこんりゅう(一座建立)(2),いちにちのが(一日
の雅,一日之雅)
◎千利休の高弟山上宗二(ヤマノウエノウソウジ)の著書『山上宗二記』
の「茶湯者覚悟十体」に「一期に一度の会」とあることから。
[2]いちごいちえ《いちごいちゑ》
【一期一会】
○[楽]中島みゆき作詞・作曲の歌謡曲。
歌も中島みゆき。
◎2007. 7.11(平成19)CDシングル、発売。
いちごいちじゅう《いちごいちじふ》
【一伍一什】
【一五一十】
○⇒いちぶしじゅう(一部始終)(2)
いちこう《いちかう》
【一高】
○[古][教]旧制第一高等学校の略称。
⇒だいいちこうとうがっこう(第一高等学校)
いちごうへんせい《いちがうへんせい》
【一号編成】
【1号編成】
○[交]お召し列車の別称。
⇒おめしれっしゃ(お召し列車,御召し列車,御召列車)
いちごに
【いちご煮】
○[料]青森県南東部の八戸市(ハチノヘシ)周辺の郷土料理。
もとはウニとアワビを海水で煮た漁師の浜料理。
◎名前は椀に盛り付けたウニが野イチゴのように見えることか
ら。
いちごはくしょをもういちど
【「いちご白書」をもう一度】
○[楽]荒井由美作詞・作曲の歌謡曲。
歌はバンバン。
◎1975. 8.(昭和50)レコード発売。
★いちごぶん
【一期分】
○[歴]中世、本人一代に限り領有を認められた所領。
参照⇒けしょうりょう(化粧料)(7)
いちごんさん
【一言さん】
○[俗]奈良県の葛城一言主神社の通称。
⇒かつらぎひとことぬしじんじゃ(葛城一言主神社)
いちざこんりゅう《いちざこんりふ》
【一座建立】
○(1)猿楽で、一座を経営し、立ち行かせること。
○(2)茶の湯で、茶室の全員が一つの話題で場を盛り上げるこ
と。
参照⇒[1]いちごいちえ(一期一会)
いちし
【一志】
◇[日]Ichishi
○(1)⇒いちしぐん(一志郡)
○(2)⇒いちしちょう(一志町)
○(3)[交]⇒いちしえき(一志駅)
いちしえき
【一志駅】
○[交]三重県一志郡一志町(イチシチョウ)にある、JR名松線(メイショウ
セン)の駅。
権現前駅と井関駅の間。
いちじか《いちじくわ》
【一時課】
【1時課】
◇[英]nones
○[宗]⇒だいいちじか(第一時課,第1時課)
いちじきんじ
【一次近似】
◇[英]primary approximation
○[数]⇒おれせんきんじ(折れ線近似)
★いちじく
【イチジク】
【無花果】
◇[学]Ficus carica
○[植]バラ目(Rosales)クワ科(Moraceae)イチジク属(Ficus)の
落葉小低木。
花(実に見える)を食用にする。
◎英語:フィグ(fig)/フィグツリー(fig tree)。
イタリア国:フィコ(fico)。
中国:映日果(Yingriguo)。
参照⇒かーてんふぃぐつりー(カーテンフィグツリー)
◎芸術作品で陰部をおおっている葉はイチジクの葉(fog leaf)。
いちじくかんちょう《いちじくくわんちやう》
【イチジク浣腸】
○[薬]イチジク製薬株式会社製の浣腸薬。
いちじくせいやく
【イチジク製薬】
◇[英]Ichijiku Pharmaceutical Co.,Ltd.
○[経]浣腸薬を主力とする製薬会社。
本社は東京都墨田区。
参照⇒いちじくかんちょう(イチジク浣腸)
◎1925(大正14)創業し、イチジク印軽便浣腸を発売。
いちしぐん
【一志郡】
◇[日]Ichishi Gun
○三重県中央部の郡。
香良洲町(カラスチョウ)・一志町(イチシチョウ)・白山町(ハクサンチョウ)・美
杉村(ミスギムラ)の町村。
◎2005. 1. 1(平成17)嬉野町(ウレシノチョウ)・三雲町(ミクモチョウ)が松
阪市(マツサカシ)に編入。
いちじさんらい
【一字三礼】
○[仏]経文を書き写す際、一文字写すたびに仏を念じ、三度礼
拝すること。
「一筆三礼」とも呼ぶ。
参照⇒いっぴつさんらい(一筆三礼)(2),いっとうさんらい
(一刀三礼)
◎平安末期から鎌倉時代にかけて行われた。
いちしちょう《いちしちやう》
【一志町】
◇[日]Ichishi Cho
○三重県中央部、一志郡の町。
いちじふさいぎ
【一事不再議】
○(1)[歴][政]議会の両院の一方で否決された法律案は、同じ
会期中に再び提出できないとする原則。
大日本帝国憲法(明治憲法)に規定されていた旧法で、日本国
憲法にはない。
○(2)[政]国会法第56条の4に規定された「各議院は、他の議
院から送付又は提出された議案と同一の議案を審議することが
できない」とする原則。
いちじふさいり
【一事不再理】
◇[英]prohibition of double jeopardy
○[法]有罪・無罪または免訴の判決が一度確定した事件で、同
一事件については再び公訴の提起および審理をすることを許さ
ないとする刑事訴訟法上の原則。
参照⇒だぶるじょぱでぃー(ダブルジョパディー,ダブル・
ジョパディー)(2)
いちじまちょう《いちじまちやう》
【市島町】
◇[日]Ichijima Cho
○[古]兵庫県中東部、氷上郡(ヒカミグン)の町。
◎2004.11. 1(平成16)氷上郡の柏原町(カイバラチョウ)・氷上町(ヒカミ
チョウ)・青垣町(アオガキチョウ)・春日町(カスガチョウ)・山南町(サンナンチョウ)
・市島町の全6町が合併して丹波市(タンバシ)を発足。
いちじゅ
【一樹】
○一本の木立(コダチ)。
◎「一樹の陰一河(イチガ)の流れも他生(タショウ)の縁(エン)」
にわか雨に会って同じ木の下に雨宿りするのも、同じ河の水
を汲みあうのも前世からの因縁。仏教で、わずかな人間関係も
すべて前世からの深い因縁(インネン)であるとの意味。
いちじゅういっさい《いちじふいつさい》
【一汁一菜】
○(1)[料](和食で)汁一品とおかず一品から成る簡素(カンソ)な料
理。
参照⇒いちじゅうさんさい(一汁三菜),いちじゅうごさい(一
汁五菜)
○(2)[料](転じて)非常に質素(シッソ)な食事。
○(3)[料](転じて)非常に粗末(ソマツ)な食事。
いちじゅうごさい《いちじふごさい》
【一汁五菜】
○[料](和食で)汁一品と菜五品から成る膳立て。
五菜は一般に、膾(ナマス)・坪(ツボ)(煮物)・平皿(ヒラザラ)(刺身
など)・猪口(チョク)(酢の物)・焼き物の五種。
参照⇒いちじゅうさんさい(一汁三菜),いちじゅういっさい
(一汁一菜)
◎ほかに飯と香の物が出る。
いちじゅうさんさい《いちじふさんさい》
【一汁三菜】
○[料](和食で)汁一品と菜三品から成る膳立て。
三菜は一般に、膾(ナマス)・平皿(ヒラザラ)または煮物・焼き物の
三種。
参照⇒いちじゅうごさい(一汁五菜),いちじゅういっさい(一
汁一菜)
◎ほかに飯と香の物が出る。
いちじょうべんぽう《いちでうべんぱふ》
【一条鞭法】
◇[中]yitiaobian fa、[英]single whip rule
○[歴]中国の明後期から清初期に行われた租税徴収制度。
唐中期から行われていた両税法(liang shufa)により田賦
(tiangfu)(土地税)と徭役(yaoyi)(ヨウエキ)が複雑化し、その簡素
化によって徴税を簡便にし国家の収入を確実にするため、別々
には徴収せずに税目を一本化(一条)して銀で徴収したもの。田
賦は地銀(diyin)、徭役は丁銀(dingyin)という貨幣納になった。
この税制は1560年代に江南(Jiangnan)、浙江(Zhejiang)地帯
に施行され、しだいに各地に及び、神宗(Shen Zong)万暦帝
(Wanli Di)(バンレキテイ)の1580年ころ中国全土に拡大した。さら
に清朝に継承され、地丁銀(didingyin)(チテイギン)となった。
「条鞭」とも呼ぶ。
参考⇒りょうぜいほう(両税法),ちていぎん(地丁銀)
◎実施の背景には、墨銀(Mo yin)(新大陸産の銀)や日本銀が大
量に流入し、事実上の通貨になった銀が農村でも流通していた
ことがある。
いちた
【一タ】
○[言]⇒がつへん(歹偏)
いちだいこうはいしゅ《いちだいかうはいしゆ》
【一代交配種】
○[生][農]⇒ざっしゅだいいちだい(雑種第一代)
いちだいざっしゅ
【一代雑種】
○[生][農]⇒ざっしゅだいいちだい(雑種第一代)
いちたへん
【一タ偏】
○[言]⇒がつへん(歹偏)
いちどだけなら
【一度だけなら】
○[楽]山口洋子作詞、猪俣公章(イノマタ・コウショウ)作曲の歌謡曲。
歌は野村真樹。
◎1970. 6.(昭和45)レコード発売。
いちなないち
【171】
【一七一】
○[通]⇒さいがいようでんごんだいやる(災害用伝言ダイヤル)
いちにちのが
【一日の雅】
【一日之雅】
◇[中]yiri zhi ya(一日之雅)
○(1)一日のみの交り・交友。
参照⇒[1]いちごいちえ(一期一会)
○(2)(転じて)付き合いが短く浅いこと。
⇔はちはいのまじわり(八拝の交わり,八拝の交り)(2)
参照⇒いちめんのまじわり(一面の交わり,一面の交り)
いちにてん
【一二点】
【一・二点】
○[国][言]漢文を訓読するときの返点(カエリテン)の一種。2字以
上離れた上の字に返って読むときに使用する符号。
必要に応じて、一・二・三・四……なども用いる。
帰り先が熟語の場合は、その字の間の左側に符号を振り、か
つ字間に短い縦棒を入れる。ただし、短い縦棒は省略されるこ
ともある。
◎『史記』「有2母弟1可v立」、母弟(ボテイ)有らば立つべし(同母
の弟がいるのなら<君主に>立てるべきだ)。
「一・二」を「1,2」で、「レ点」を「v」で代用。
いちにんとうせん《いちにんたうせん》
【一人当千】
○[慣用句]⇒いっきとうせん(一騎当千)
★[1]いちねん
【一念】
○
○[仏]浄土真宗(一向宗)の開祖親鸞(シンラン)の教え。
一度信心をおこして念仏を唱えれば直ちに往生(オウジョウ)が決
定すると説く。
◎浄土宗の開祖法然(ホウネン)の専修念仏(センジュネンブツ)の教えを一
歩すすめたもの。
参照⇒せんじゅねんぶつ(専修念仏)
★[2]いちねん
【一念】
○[人]朝鮮高麗(コウライ)僧(1206〜1289)。
朝鮮の歴史書『三国遺事』5巻を著す。
いちねんせいになったら
【一年生になったら】
○[楽]まど・みちお作詞、山本直純作曲の童謡。
いちのえ
【一之江】
◇[日]Ichinoe
○東京都江戸川区中央部の地域名。
一之江1〜7丁目・一之江町(イチノエチョウ)・西一之江(ニシイチノエ)
がある。
旧江戸川が流れ、金魚の全国三大養殖地の一つ。
◎江戸川区には二之江町(ニノエチョウ)もある。
いちのかい《いちのかひ》
【一ノ貝】
○[言]「おおがい(大貝,頁)」の別称。
⇒おおがい(大貝,頁)
いちのたけ
【一ノ岳】
◇[日]Ichinotake
○(1)[地]幾つかある峰(ミネ)のうち、一番高い峰。
○(2)[地]金峰山の別称。
⇒きんぽうざん(金峰山)(2)
いちのみや
【一宮】
◇[日]Ichinomiya
○(1)⇒いちのみやし(一宮市)
○(2)⇒いちのみやまち(一宮町)
○(3)⇒いちのみやちょう(一宮町)
いちのみや
【一の宮】
◇[日]Ichinomiya
○⇒いちのみやまち(一の宮町)
★いちのみや
【一の宮】
【一宮】
○
◎津軽国一の宮:⇒いわきやまじんじゃ(岩木山神社)
常陸国一の宮:⇒かしまじんぐう(鹿島神宮)(1)
伊豆国一の宮:⇒みしまたいしゃ(三嶋大社,三島大社)
武蔵国一の宮:⇒ひかわじんじゃ(氷川神社)(1)
下総国一の宮:⇒かとりじんぐう(香取神宮)
上総国一の宮:⇒たまさきじんじゃ(玉前神社)
越後国一の宮:⇒やひこじんじゃ(弥彦神社)
越前国一の宮:⇒けひじんぐう(気比神宮)
甲斐国一の宮:⇒せんげんじんじゃ(浅間神社)(2)
信濃国一の宮:⇒すわたいしゃ(諏訪大社)
駿河国一の宮:⇒せんげんじんじゃ(浅間神社)(1)
尾張国一の宮:真清田(マスミダ)神社。
加賀国一の宮:⇒しらやまひめじんじゃ(白山比メ神社)
伊賀国一の宮:⇒あえくにじんしゃ(敢国神社)
丹波国一の宮:京都府亀岡市の出雲神社。
大和国一の宮:⇒おおみわじんじゃ(大神神社)
河内国一の宮:⇒ひらおかじんじゃ(枚岡神社)
安芸国一の宮:⇒いつくしまじんじゃ(厳島神社)
伯耆国一の宮:⇒しどりじんじゃ(倭文神社)
筑前国一の宮:⇒はこざきぐう(筥崎宮)
豊前国一の宮:⇒うさじんぐう(宇佐神宮)
日向国一の宮:宮崎県児湯郡(コユグン)都農町(ツノチョウ)の都農神
社。
いちのみやし
【一宮市】
◇[日]Ichinomiya Shi
○愛知県北西部の市。
〈面積〉
1970(昭和45)79平方キロメートル。
82.39平方キロメートル。
〈人口〉
1975(昭和50)23万8,000人。
1995(平成 7)26万7,359人。
◎愛知県宝飯郡(ホイグン)・兵庫県津名郡(ツナグン)には一宮町(イチノ
ミヤチョウ)がある。
千葉県長生郡(チョウセイグン)には一宮町(イチノミヤマチ)がある。
熊本県阿蘇郡(アソグン)には一の宮町(イチノミヤマチ)がある。
山梨県東八代郡(ヒガシヤツシログン)には一宮町(イチノミヤチョウ)があっ
た。
兵庫県の宍粟郡(シソウグン)と津名郡(ツナグン)には一宮町(イチノミヤチョ
ウ)があった。
いちのみやちょう《いちのみやちやう》
【一宮町】
◇[日]Ichinomiya Shi
○(1)愛知県南東部、宝飯郡(ホイグン)の町。
○(2)[古]山梨県中央部、東八代郡(ヒガシヤツシログン)にあった町。
◎2004.10.12(平成16)東八代郡の石和町(イサワチョウ)・御坂町(ミサカ
チョウ)・一宮町・八代町(ヤツシロチョウ)・境川村(サカイガワムラ)と、東山
梨郡(ヒガシヤマナシグン)の春日居町(カスガイチョウ)の5町1村が合併し
て笛吹市(フエフキシ)を発足。
○(3)[古]兵庫県の淡路島中央部の津名郡(ツナグン)、播磨灘(ハリマ
ナダ)側(西側)にある町。
◎2005. 4. 1(平成17)津名町(ツナチョウ)・淡路町(アワジチョウ)・北淡
町(ホクダンチョウ)・一宮町・東浦町(ヒガシウラチョウ)の5町が合併して
淡路市を発足。
○(4)[古]兵庫県西部、宍粟郡(シソウグン)の町。
◎2005. 4. 1(平成17)宍粟郡の山崎町(ヤマサキチョウ)・一宮町・波
賀町(ハガチョウ)・千種町(チクサチョウ)が合併して宍粟市を発足。
◎千葉県長生郡(チョウセイグン)には一宮町(イチノミヤマチ)がある。
熊本県阿蘇郡(アソグン)には一の宮町(イチノミヤマチ)がある。
愛知県には一宮市(イチノミヤシ)がある。
いちのみやまち
【一宮町】
◇[日]Ichinomiya Machi
○千葉県中東部、長生郡(チョウセイグン)の町。
上総国一の宮の玉前神社(タマサキジンジャ)がある。
〈面積〉
23.02平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)1万1,648人。
◎1890(明治23)町制施行。
1953(昭和28)東浪見(トラミ)村を編入。
◎熊本県阿蘇郡(アソグン)には一の宮町(イチノミヤマチ)がある。
愛知県宝飯郡(ホイグン)・兵庫県津名郡(ツナグン)には一宮町(イチノ
ミヤチョウ)がある。
愛知県には一宮市(イチノミヤシ)がある。
山梨県東八代郡(ヒガシヤツシログン)には一宮町(イチノミヤチョウ)があっ
た。
兵庫県の宍粟郡(シソウグン)と津名郡(ツナグン)には一宮町(イチノミヤチョ
ウ)があった。
いちのみやまち
【一の宮町】
◇[日]Ichinomiya Machi
○熊本県北東部、阿蘇郡(アソグン)の町。
◎千葉県長生郡(チョウセイグン)には一宮町(イチノミヤマチ)がある。
愛知県宝飯郡(ホイグン)・兵庫県津名郡(ツナグン)には一宮町(イチノ
ミヤチョウ)がある。
愛知県には一宮市(イチノミヤシ)がある。
山梨県東八代郡(ヒガシヤツシログン)には一宮町(イチノミヤチョウ)があっ
た。
兵庫県宍粟郡(シソウグン)には一宮町(イチノミヤチョウ)があった。
★いちば
【市場】
◇[英]market(マーケット)/shopping center
○[経]
◎1935. 2.11(昭和10)東京市中央卸売市場が開場。
参照⇒ちゅうおうおろしうりしじょう(中央卸売市場)
◎青物市場:参照⇒やっちゃば(やっちゃ場),てんまあおもの
いち(天満青物市)
魚市場:参照⇒ざこば(雑魚場,雑喉場)
大阪の台所:⇒くろもんいちば(黒門市場)
魚類の直接取引:参照⇒はまね(浜値)
◎ドイツ語:マルクト(Markt)。
フランス語:マルシェ(marche)。
イタリア語:メルカート(mercato)。
スペイン語:メルカード(mercado)。
トルコ語:パザール(pazar)。
ペルシア語:バザール(bazar)。
いちばいたい
【一倍体】
◇[英]haploid
○[生]⇒はんすうたい(半数体)
いちはさまちょう《いちはさまちやう》
【一迫町】
◇[日]Ichihasama Cho
○[古]宮城県北部、栗原郡(クリハラグン)の町。
〈面積〉
87.58平方キロメートル。
〈人口〉
2000(平成12)9,517人。
◎1923(大正12)町制施行。
1955(昭和30)金田村・長崎村の2村と、姫松(ヒメマツ)村の一部
を編入。
2005. 4. 1(平成17)栗原郡の全9町1村が合併して栗原市を
発足。
◎宮城県登米郡(トメグン)には迫町(ハサマチョウ)があった。
★いちばたでんきてつどう《いちばたでんきてつだう》
【一畑電気鉄道】
○[交]島根県県内の鉄道会社。
本社は松江市。
略称は「一畑電鉄」。
◎北松江線:松江しんじ湖温泉(マツエシンジコオンセン)駅〜電鉄出雲市
(デンテツイズモシ)駅。33.9キロメートル。
大社線:川跡(カワト)駅〜出雲大社前(イズモタイシャマエ)駅。8.3キロ
メートル。
◎1912. 4. 6(明治45)一畑軽便鉄道株式会社として設立。
いちばたでんてつ
【一畑電鉄】
○[交]⇒いちばたでんきてつどう(一畑電気鉄道)
いちはち
【イチハチ】
【一八】
○[植]イチハツの別称。
⇒いちはつ(イチハツ,一八,鳶尾,紫羅傘)
★いちはつ
【イチハツ】
【一八】
【鳶尾】
【紫羅傘】
◇[学]Iris tectorum
○[植]ユリ目(Liliales)アヤメ科(Iridaceae)アヤメ属(Iris)
の多年草。
観賞用。
草葺(クサブ)き屋根の防水のため、棟に植えられたことから、
火災を防ぐという俗信がある。
「イチハチ」,「コヤスグサ(子安草)」とも呼ぶ。
参照⇒しばむね(芝棟)
◎英語:ルーフアイリス(roof iris)。
いちはらがくえん《いちはらがくゑん》
【市原学園】
○千葉県市原市磯ヶ谷(イソガヤ)にある初等・中等少年院。
いちはらし
【市原市】
◇[日]Ichihara Shi
○千葉県中部の市。東京湾に面する京葉工業地帯の都市。
〈面積〉
1970(昭和45)367平方キロメートル。
〈人口〉
1975(昭和50)19万4,000人。
2000(平成12)27万8,218人。
◎1963(昭和38)市原町・五井(ゴイ)町・姉崎(アネサキ)町・市津(シヅ)
町・三和(サンワ)町の5町が合併して発足。
1967(昭和42)南総(ナンソウ)町と加茂(カモ)村を編入。
◎千葉県には市川市(イチカワシ)もある。
いちはらぞうのくに《いちはらざうのくに》
【市原ぞうの国】
○千葉県市原市山小川(ヤマコガワ)924にある私設動物園。
電話:0436-88-3001。休園日は木曜日。
湘南動物プロダクション経営で、CFなどのタレント動物が
いる。
参照⇒かつうらぞうのらくえん(勝浦ぞうの楽園)
★いちぱらめーた
【位置パラメータ】
◇[英]positional parameter
○[計]制御文(control statement)やパラメータ言語などで、
渡された数値の順番で受け渡される引数。
参照⇒ぱらめーた(パラメータ)(4)
いちばんこ
【一番粉】
○[食]ソバ(蕎麦)の実の中心にある内層粉。
実を軽く挽(ヒ)いて出た上割れを除(ノゾ)き、更に挽いて最初
に出てきた、タンパク質の少ないソバ粉。
参照⇒そばこ(ソバ粉,蕎麦粉),さらしなそば(更科蕎麦)
いちばんはじめは
【一番はじめは】
○[楽]手鞠歌(数え歌)の一つ。
いちび
【イチビ】
○(1)[植]([学]Abutilon avicennae)アオイ目(Malvales)アオ
イ科(Malvaceae)イチビ属(Abutilon)の一年草。インド原産。
高さ1〜1.5メートル。全体に白い軟毛が密生。
葉は心臓形から円形で、長さ約15センチメートル。
夏〜秋、黄色五弁の小花を開く。
古くから繊維作物として世界中で広く栽培され、茎の皮から
繊維を採(ト)り、綱・粗布・麻袋などに用いた。現在は畑や荒
地の雑草。
「キリアサ(桐麻)」,「ハクマ(白麻)」とも呼ぶ。
○(2)[植]ツナソ(綱麻)の別称。
⇒つなそ(ツナソ,綱麻)
いちひじり
【市聖】
○[人]平安中期の空也上人の別称。
⇒『人名辞典』くうや(空也)
いちぶしじゅう
【一部始終】
○(1)一部(一揃<ヒトソロ>い)の書物の始めから終りまで。
○(2)(転じて)事の始めから終わりまで。こまごまとした詳(クワ)
しい事情を含めた全(スベ)て。
「一伍一什(イチゴイチジュウ)」,「一五一十」とも呼ぶ。
いちふじにたかさんなすび
【一富士二鷹三茄子】
○[慣用句]夢に見ると縁起(エンギ)良いとされる三つのものを順
に並べたもの。
特に初夢に見ると良いとされ、元日(ガンタン)(一月一日)また
は正月二日の夜にそれらを描いた絵を枕(マクラ)の下にして寝た
りする。
◎一説に、駿河国(現:静岡県)の名物を列挙したもの。
俗説では、曽我兄弟(ソガ・キョウダイ)・赤穂浪士(アコウ・ロウシ)・荒
木又衛門(アラキ・マタエモン)の仇討(アダウ)ちに関係があるという。
いちまるよん
【104】
○[通]⇒いちれいよん(104)
いちめんのまじわり《いちめんのまじはり》
【一面の交わり】
【一面の交り】
◇[中]yimian zhi jiao(一面之交)
○一度会っただけの間柄(アイダガラ)。一面識(イチメンシキ)(一面之識)。
参照⇒いちにちのが(一日の雅,一日之雅)(2)
いちもうさく
【一毛作】
◇[日]ichimosaku、[英]single cropping
○[農]同じ耕作地で一年間に一回、作物を栽培し収穫すること。
また、その生産方法。
「ひとけづくり(一毛作)」とも呼ぶ。
参照⇒たんさく(単作),にもうさく(二毛作),たもうさく(多
毛作)
いちもうだじん《いちまうだじん》
【一網打尽】
【一網打盡】
○(1)一度網を打って魚をたくさん捕えること。
○(2)一時に敵や犯人をみんな捕えること。
いちもんじぎく
【イチモンジギク】
【一文字菊】
○[植]キクの園芸品種の一つ。
大輪の一重咲き(単弁)で、幅の広い舌状花が15〜17枚、ほぼ
一文字状に開花する。
「ヒラダイ(平台)」,「ヒロノシ(広熨斗)」,「ゴモンショウギク
(御紋章菊)」とも呼ぶ。
★いちやくそう《いちやくさう》
【イチヤクソウ】
【一薬草】
◇[学]Pyrola japonica
○[植]ツツジ目(Ericales)イチヤクソウ科(Pyrolaceae)イチヤ
クソウ亜科(Pyroloideae)イチヤクソウ属(Pyrola)の常緑多年
草。
「カガミソウ(鏡草)」とも呼ぶ。
いちやじょう《いちやじやう》
【一夜城】
○一晩(ヒトバン)で築いたという城。
◎太閤(タイコウ)の一夜城:⇒いしがきやま(石垣山)
いちゃるぱ
【イチャルパ】
○アイヌ民族の、祖先を供養する伝統儀式。
いーちゃんし
【イーチャン市】
【宜昌市】
◇[中]Yichang Shi
○⇒ぎしょうし(宜昌市)
いちゅまん
【糸満】
◇[日]Ichuman
○[沖縄方言]⇒いとまんし(糸満市)
★いちょう《いちやう》
【イチョウ】
【銀杏】
【公孫樹】
【鴨脚】
◇[学]Ginkgo biloba、[英]ginkgo/maidenhair tree
○[植]裸子植物イチョウ目(Ginkgoales)イチョウ科(Ginkgo-
aceae)イチョウ属(Ginkgo)の落葉高木。1科1属1種。雌雄異
株。
葉の本来の形は扇形。しかし、葉脈は葉の根元から葉先に真っ
直ぐ伸びていて、途中にキズや虫食いなどがあるとその先には
水分や養分が送られずに朽(ク)ち果てるため、葉の形は二股(フタ
マタ)になる。
種子を「銀杏(ギンナン)」と呼び、食用とする。
漢名は「公孫樹(gongsunshu)(コウソンジュ)」。
参照⇒こうそんじゅ(公孫樹),ぎんこーるさん(ギンコール酸)
◎「いちょう」の語源は、その葉がアヒル(鴨)の足(脚)に似てい
るため、近世中国語で「鴨脚(yajiao)(イャチャオ)」と呼んでい
たことから。
英名の"ginkgo"は、「銀杏([日]ginkyo)」の"y"を"g"に誤記し
たことから。
◎1属1種の単独種で、1億5千万年前から地球上に存在して
いて「生きた化石」とも呼ばれる。
◎東京都の都木、神奈川県の県木、大阪府の府木。
いちょういも《いちやういも》
【イチョウイモ】
【銀杏芋】
○[農]ツクネイモ(捏ね芋)の別称。
⇒つくねいも(ツクネイモ,捏ね芋,仏掌薯)
いちようきねんかん《いちえふきねんくわん》
【一葉記念館】
○[文]東京都台東区竜泉(リュウセン)にある、樋口一葉の区立記念
館。
命日の12月23日に一葉祭(一葉忌)が開かれる。
◎1960(昭和35)開館。
いちようらいふく《いちやうらいふく》
【一陽来復】
○(1)[暦]陰暦十一月、または冬至のこと。
易(エキ)の考えによると、陰暦十月は陰の気ばかりであるが、
十一月になると(日が長くなって)陽の気が戻ってくるから。
参照⇒とうじ(冬至)
○(2)冬が去り、春が来ること。転じて新年のこと。
○(3)苦しい時期が過ぎて幸運が開け始めること。
★いちらい
【一来】
○[仏]声聞の四果の一つ。斯陀含(シダゴン)とも訳す。
参照⇒しょうもんのしか(声聞の四果)
★いちりづか
【一里塚】
○(1)[歴]江戸時代、街道で一里ごとに目印として、道の両側
に築かれた塚。
多くは傍(カタワ)らにエノキ(榎)が植えられた。
1604(慶長 9)東海道をはじめ五街道に江戸日本橋を起点とし
て距離を示す一里塚がつくられた。
参照⇒しむらいちりづか(志村一里塚)
◎一休和尚の狂歌:「門松(カドマツ)は冥土(メイド)の旅の一里塚/
めでたくもありめでたくもなし」。
○(2)大きな仕事の達成度または区切りとなる目印。
いちりゅうまんばい《いちりふまんばい》
【一粒万倍】
○(1)一粒の種子も播(マ)けば万倍の粒になるという意味で、わ
ずかなものが増えて数多くなること。
転じて少しでも粗末にできないこと。
○(2)稲の異称。
⇒いね(イネ,稲)
いちりゅうまんばいび《いちりふまんばいび》
【一粒万倍日】
○[暦]一粒の種子を播(マ)けば万倍になって実る日。
この日に種播き・貸付・仕入・投資などをすれば利益が多い
とされる。
正月は丑・午の日、2月は寅・酉の日というように月によっ
て異なり、暦注の吉凶とは一致しない。
逆に借金などには不向きとされる。
いちりょう《いちりやう》
【一領】
○[服]鎧(ヨロイ)・具足(グソク)・衣服などの一揃(ヒトソロ)い。
いちりょういっぴき《いちりやういつぴき》
【一領一疋】
【一領一匹】
○[歴]江戸時代、外様大名細川氏の肥後熊本藩の郷士の別称。
参照⇒[2]ごうし(郷士)(1)
◎「鎧(ヨロイ)一領、馬一匹」の意味。
いちりょうぐそく《いちりやうぐそく》
【一領具足】
○(1)[歴]戦国時代、長宗我部氏の土佐国(現:高知県)が行なっ
た一種の農兵制度。
○(2)[歴]江戸時代、外様大名山内氏の土佐藩の郷士「百人衆」
の別称。
⇒ひゃくにんしゅう(百人衆)
いちりょうさんぽうぞん《いちりやうさんぱうぞん》
【一両三方損】
○[文]⇒さんぽういちりょうぞん(三方一両損)
いちりょうばん《いちりやうばん》
【一両判】
○[歴][経]⇒こばん(小判)
★いちりんそう《いちりんさう》
【イチリンソウ】
【一輪草】
◇[学]Anemone nikoensis
○[植]キンポウゲ目(Ranunculales)キンポウゲ科(Ranuncula-
ceae)イチリンソウ属(Anemone)の多年草。
「イチゲソウ(一花草)」とも呼ぶ。
◎春の季語。
◎ニリンソウ(Anemone flaccida):⇒にりんそう(ニリンソウ,
二輪草)
サンリンソウ(Anemone stolonifera):⇒さんりんそう(サン
リンソウ,三輪草)
いちれいよん
【104】
○[通]NTTの電話番号案内の電話番号。
「いちまるよん(104)」とも呼ぶ。
いちれんたくしょう《いちれんたくしやう》
【一蓮托生】
【一蓮託生】
○(1)[仏]死後、ともに極楽(ゴクラク)の同じ蓮(ハス)の花の上に生
まれること。
◎日本の浄土信仰から生れた教えで、仏典にある語ではない。
○(2)(転じて)結果がどうあろうと、最後までいっしょに行動
・運命を共にすること。
特に、悪いことを一緒にするときに使われる。
◎「一蓮託生」は、まれ。
◎類語:死なばもろとも。
いちろく
【一六】
○(1)博打(バクチ)や双六(スゴロク)で、二つのサイコロを振って一
と六の目が同時に出ること。
○(2)一六勝負の略称。
⇒いちろくしょうぶ(一六勝負)
○(3)[暦]一六日の略称。
⇒いちろくび(一六日)
○(4)[俗]一六銀行の略称。
⇒いちろくぎんこう(一六銀行)
○(5)[俗]強盗の隠語。
いちろくぎんこう《いちろくぎんかう》
【一六銀行】
○[俗]質屋(シチヤ)の俗称。
単に「一六」とも、「六一銀行(ロクイチギンコウ)」呼ぶ。
◎明治から昭和初期に数字を冠した第○○銀行が多かったこと
から、一と六の和である七(シチ)を質(シチ)に掛けたシャレ。
いちろくしょうぶ
【一六勝負】
○(1)サイコロ賭博(トバク)の一種。
サイコロに一の目が出るか六の目が出るかを賭(カ)けて勝負
を争うもの。
単に「一六」とも呼ぶ。
○(2)(転じて)博打(バクチ)・賭博の別称。
単に「一六」とも呼ぶ。
○(3)(転じて)運を天にまかせた冒険や勝負。
単に「一六」とも呼ぶ。
いちろくび
【一六日】
○[暦]毎月一(1日,11日,21日)と六(6日,16日,26日)のつく日の
総称。
江戸時代以後、この日は休日・稽古日・寄合日・縁日・講釈
日などに当てられていた。
明治初年、官公署の休日。
◎1876. 4.(明治 9)官公署の日曜休暇制実施。
◎一六のドンタク:「ドンタク」も休日の意味。
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